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泥だらけのスローライフ 自分さがしの農の旅 みんなのレビュー
- WWOOF日本 (著), 星野 紀代子 (著), グレン・バーンズ (著)
- 税込価格:1,650円(15pt)
- 出版社:実業之日本社
- 発行年月:2003.8
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紙の本
農にかかわる扉は世界につながっていた
2004/03/03 15:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:遊民 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数年前に「定年帰農」という言葉が登場し、その後、同じく農文協が「青年帰農」という冊子を発刊。農の世界に向かう若者たちは、少しずつだが着実に増えている。これから本格的に農業を始めようとするよりも、自給自足をベースに何か好きなことをしたいと思う人が多いようだ。
いずれにしても、これから農業なり自給自足なりを始める場合、農薬や化学肥料を使った従来の方法(慣行農法)ではなく、有機農業がベースになることは間違いない。有機農場で研修をしたあとに就農するパターンが定着している。
この本は、「WWOOF日本」というグループの代表が、自分たちの活動内容を一般に伝えるためにまとめたものだ。WWOOF(ウーフ)というのは、Willing Workers On Organic Farms の頭文字で、「有機農場で働きたい人たち」という意味らしい。
WWOOFの活動は1971年にイギリスで始まり、今では世界の約20か国に事務局が設置されている。日本で本格的にスタートしたのは2002年からで、約30軒のホスト(受け入れ農家)が登録している。一方、有機農場で働きたい人たちのことを、ウーファーと呼ぶ。
「ウーファーは自分の希望するホストと相談し、一泊でも一週間でも一か月でも、さらに長期間でも農村に滞在することができる。この間、ウーファーが労働力を提供する代わりに、ホストは三食と宿泊場所を提供する。金銭のやりとりはない」
なんともユニークでシンプルな仕組みではないか。有機栽培は、近代的な慣行農法と比べると、明らかに手間がかかる。落ち葉や家畜のふん尿から堆肥を作ったり、雑草を手で抜いたり虫をつぶしたり、作業量は2〜3倍に増えるだろう。
本書の腰帯には「3食+宿泊=畑しごと」という公式が出ている。ウーファーは労働力を提供する代わりに、ホストは宿泊と食事を与えるという意味だ。けれども、ボランティアはちょっと違う。WWOOFはあくまでも両者が対等なのだ。
この考え方は、日本の農村にあった「結(ゆい)」と呼ばれる共同作業にも通じる。田植えにしても、手作業の時代は、集落の人たちが集まって各家の田を順々に植えていった。機械化の時代でも、手伝いに来てくれた人に料理や酒をふるまうこともある。このほか、各地で導入されている地域通貨も同じ発想かもしれない。
著者の星野紀代子とグレン・バーンズは、20代のころにオーストラリアで知り合った。その後、世界各地の旅を続けながら、自分たちの生きる場所を探し始めた。その旅の途中にWWOOFを知り、新婚旅行はオーストラリアの農場でのWWOOF体験だった。
日本に戻ってからは、英会話教室を開く一方、WWOOF日本の事務局を立ち上げた。
「生きる人たちの基本である『農』に興味を持ち始めた人たちをぐいっと引っぱり、人間にとって大切なものは何かということを、少しでも多くの人が考えられるようにしてあげたい。私たちがそうであったように、人は大きく変わることができるのだと思っています」
10代から30代までの若きウーファーたちが、何も思って田畑に立ち、泥にまみれるのか。そして彼らを受け入れるホスト側は、何を期待しているのか−−。「自分さがしの農の旅」は、WWOOFのネットワークで世界へつながっている。
紙の本
3食・宿泊無料で農業体験できる旅とは、素敵だ
2003/07/24 11:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山田ちゅう - この投稿者のレビュー一覧を見る
畑を耕す代わりに3食と宿泊がタダというのに、まず驚いた。農業体験させてもらったうえに農家に泊まって新鮮な食材を味わえるなんて。登場する若者たちの爽やさ。農場主たちの力強さ。どちらも自分を省みさせられる。旅の本であり、生き方の本だ。
紙の本
シンプルisベスト
2003/07/23 11:52
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投稿者:wonder - この投稿者のレビュー一覧を見る
「自然は不条理だが理不尽ではない」ホスト久松さんの言葉にふれたとき、なぜ自分がこの本に惹かれたのかが納得できました。私は、今の仕事を辞めて農業をするつもりはありませんが、WWOOFを通じて、自分の心と向き合い、人として時代を超える大切な物を見失うことなく生きていきたいです。
「食は文化であり・生きることそのもの」その根幹である農業を考えるとき、現在の農業に対し、都会育ちの無知な私でも大きな疑問が浮かびます。経済効率追求の歪んだ現代が「いらないモノ」を多く持ち込みすぎてきたようです。スローライフ賛成ですがまず、職場の階段で体力作りが必要そうです。深夜に本をめくりながら、休みが取れたらどこへ電話しようかとワクワクします。
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