サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

五輪の薔薇 5 みんなのレビュー

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー1件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本

長さの勝利──もしくは英国版人形浄瑠璃の世界

2004/10/11 17:19

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 これはもう「長さ」の勝利と言うほかはない。総数80人超の人物(折り込みの「五十音順登場人物表」がなかったらたぶん途方に暮れただろう)が文庫本五冊二千頁超にわたり血縁、因縁入り乱れて糾う雄編を一気読みして、物理的な「長さ」をもってしか表現できない物語的感興というものが確かにあると実感させられた。私利と陰謀と裏切りにまみれた悲惨な出来事がジェット・コースターのように繰り出され、さてようやく復讐と正義の時を迎えたかと思うと「シャレード(芝居)」に絡めとられた「人生の目的」をめぐる主人公の内省が突然シンプルな物語世界の進行を緩慢なものにする。数世代を遡っての「デイヴィッド・コパフィールド式のくだんないこと」((c) ホールデン・コールフィールド)の奔流はほとんど読者の記憶力の容量を超えている。このあたりの過剰と転調を解説の小池滋氏は小説技法ともからませて「ポスト・モダン的小説」と表現しているのだろうが、それとてやはり「長さ」ゆえの効果にほかならない。物語世界に溺れる、というより淫する体験はケン・フォレットの『大聖堂』に読み耽って以来のことで、あの見事な中世物語ほどの深い愉悦はなかったにせよこの英国版人形浄瑠璃の世界には時間を忘れたっぷりと堪能させられた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。