ホスピタリティがお客さまを引きつける サービス・ロボットからハートに満ちた人間へ みんなのレビュー

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投稿者：ひろっち　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

サービス社会からホスピタリティ社会へ。これがこの本の主要な論点であり、著者のこの主張には非常に共感できる。上司と部下にみられる主従関係や「お客様は神様」という名の下に行なわれる押売り、売り切り型の商売のタテ社会のサービスは、よりネットワーク型の組織体制やお客様とともに夢を築き上げるソリューション型のビジネスに見られるようなヨコ社会的なホスピタリティ（おもてなし）への重視へと移行しはじめているし、移行しなくてはならないだろう。
ただ、この本では新たなホスピタリティ社会をあまりに広く浅く論じてしまっている感はある。ホスピタリティということばに馴染みがなく、現在のヨコ社会への移行など、まったく気付いてもいなかった人には有益だろうが、すくなからずホスピタリティ精神を自身の仕事に取り入れている人や、新たなヨコ社会での仕事の仕方をすでに模索し実行しはじめている人にとっては、この「広く浅く」書かれた本では多少物足りなさを感じるかもしれない。
とはいえ、そういう人でももう一度、自分の頭を整理してみるという意味では役に立つのではないのだろうか。ホスピタリティ社会のMAPとしては非常に使いやすいという気もする。

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投稿者：ダイヤモンド社　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

マニュアルどおりのサービスには、顧客も従業員もうんざりしている。根本的解決はホスピタリティ・カンパニーへの変革しかない。

顧客サービスや真のサービスが重要といわれる。しかし顧客はファストフード店やコンビニに典型的にみられる、マニュアルどおりのロボット的サービスにはあきあきしている。この問題の根本的な原因は、サービス型社会が奉仕するものと奉仕されるもの、すなわち上下関係に存立の基礎をおいていることにある。それを克服するには、客人（ゲスト）とその保護者（ホスト）といった対等の関係のうえに成立する、個人を重視する社会関係が必要である。