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紙の本
良質の経済小説
2010/04/25 16:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こうじ・1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
保険会社の破綻・吸収合併を描く良質の経済小説。
設定にリアリティがあり、どんどんと作品に引き込まれて行く。
数ある経済小説の中でもオススメの部類に入ると思う。
紙の本
恐すぎる!でも、女性にこそ薦めたい。
2004/01/07 14:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぶりゅん - この投稿者のレビュー一覧を見る
生まれて初めて読んだ経済小説である。
経済小説といえば、女性が恋愛小説の主人公に自分を擬して読むように、男性が凄腕のビジネスマンに自分を擬したり、繰り広げられる情況に自分の会社を重ねたりするもの、そして、随所に男好みの人情、ないしは色模様、と決め付けていた。
ところがこの作品を読み、私の先入観は見事に破れ、新聞紙上を賑わしていた銀行や生保のゴタゴタはこういうことだったのか、と、経済、とりわけ金融というものの力を見せつけられた。
擬実録小説といってもいいようなこの小説を読むには専門的経済知識はあまり要求されない(わかればもっと面白いかもしれないが、わからなくても読める)。
非常に安直な「ためになる」レベルでいうなら、生保や銀行、政府筋の持たれ合い姿勢がよくわかるし、一連の経済危機に納得がいく。
女性としていうなら、会社人間といわれがちな男たちが、その会社に何を要求され、どう応えようとしているのか、あるいは、彼ら自身のどういう部分が会社と連動しているのか、会社のどこに「人」の影が垣間見えるか、などそういったレベルでの読み応えもある。
経済中枢に無縁な女性こそこれを読んで学ぶところは大きいかもしれない。
しかし、この作品の主眼はそんなちゃちなところにあるのではない。
この作品の真の主人公には姿も形もない。
勝組にせよ、負け組みにせよ、そのどちらのサイドにもしっかりと取り付いて離れない、数字をむさぼる資本主義のカルマのようなもの、それこそが主人公なのだ。
これが実に恐ろしい。
筆者など、経済記事は見出しを見るだけに終わり、各種経済指標の意味するものもとんとわからないまま生きているが、そして、日々の生活はそれで一向に困りはしないのだが、そんなことではいけない!と叫び出したいほどである。
この国が理念に導かれる国ではないことは大方の了承するところであろうが、理念に代わってこの国をリードしている金の力をもっと知らないことには、毎日の生活は本当に危うい。
どんな市民運動に身を投じようが、経済のシステムに無知であっては、ずるずると金に流され、国境を越える金に侵蝕されていく国を救えはしない。
仮に自分の財布を開閉するのが主婦感覚というものだとすれば、これからの市民はその対極にある感覚も兼ね備えなくてはいけない。
経済・金融こそ21世紀の市民の必須教養だと痛感した。
まず、それを感じるために、ごく普通の市民、とりわけ女性に読んでもらいたい作品だ。
紙の本
サラリーマンって本当はこんなにカッコイイんだ…と思わせてくれる白熱の一作
2003/09/14 01:48
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投稿者:蓬莱山 - この投稿者のレビュー一覧を見る
清和生命というひとつの会社が泣いている。
この作品を読むうちに、登場人物の向こうにもうひとつの主人公が泣いているのが見えてくる。
そうやって泣いている清和生命という存在を感じているうちに、
日本人が、今、抱えている問題が何なのか、そういう事まで考えさせられてしまう。
国の思惑、個人の思惑、世界のビジネス社会の掟にあまりにも無知すぎる日本人…。
どうして、この会社が、がらがらと音を立てて不気味に倒壊していくのだろう、どうして、その崩壊が止められないのだろう…。
この問題さえ解決したら、もしかしたら、日本って生まれ変われるんじゃないだろうか。その答…のようなものを、この作品では教えてくれる。教えてくれるけれども、あまりにも哀しい。その哀しさに胸をしめつけられるし、だからこそぎりぎりの崖っぷちの中で、必死に闘おうとする登場人物ら生保マンの誠実さや、仕事への想いに、思わず声援を送りたくなる。ビジネスマンが企業戦士って言われるのわかるような気が初めてしました。
日本人はサムライ魂を持っているはずなのに、現代人達は、それをあまりにも忘れている。社会の中で生きていくための美学、意志、責任感…そういう本来日本人が持っていたはずのスピリットが、この作品ではとても鮮やかに書かれていて、その濃厚な世界が、読み手をぐいぐいと引き込んでいく。
きっと日本の会社には、こんなビジネスマンがいっぱいいるに違いない。
そんな希望を持たせてくれる作品でもある。
泣けて、勇気を持たせてくれる。おまけにエンタテインメント色満点で、
時にミステリ風な事件が起きたり、サスペンス風な法廷シーンまで登場して、読み応え満点。
話題の生保が気になって知識のつもりで読んだものの、それ以上に熱い世界が待っていて、読みながらドキドキしていたです。
小説好きには、たまらん世界だと思いました。
単なるビジネス小説以上の濃厚な作品でした。満足満足。
著者は新人だが、この著者の次回作に思い切り期待します。めっけもん、という感じの一作でした。
紙の本
出版社からの紹介
2003/08/29 17:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ダイヤモンド社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
混沌とした21世紀の日本経済の浮沈を左右しかねない大手生保危機の全貌を世に放つ金融クライシスノヴェル
生保発連鎖破綻の危機——。今、まさにそれが現実化しようとしている。
“ザ・セイホ”ともてはやされ、世界最強の機関投資家と言われたバブル時代。彼らは、契約者から預かった大切な保険料を湯水のように使い、世界を買い漁った。さらに、彼らに群がった政治家、銀行、そして闇の紳士達。
やがて、訪れるバブル崩壊——。それは、不倒神話を誇ってきた生保の破滅の始まりだった。
高い予定利率による「逆ざや」問題、護送船団方式の消滅、地価下落、乱脈経営、デフレ、経済のグローバル化、外資系金融機関による「日本買い」、そして政府、金融界に複雑に入り組んだ持ち合い体質……。それらが渾然一体となって、阪神大震災規模の災害死者を出しても破綻することがないはずの生保が、破滅への階段を着実に上り続けていった。
2003年6月現在で、破綻した生保は7社。そして今破滅の足音は、大手生保に迫っていた。
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