サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

DNA すべてはここから始まった みんなのレビュー

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー14件

みんなの評価4.7

評価内訳

  • 星 5 (8件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
13 件中 1 件~ 13 件を表示

紙の本

ああ、これがDNAだ!

2007/07/01 09:56

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぶにゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今年(2007年)5月、ワトソン博士は自分のゲノムを公開したそうである。自分の遺伝子情報をまるごと公開するというのは、素っ裸で群衆の前に立ちはだかるようなものであろうか。そこに羞恥心を持つか、恐怖心を持つか、あるいは快感を持つかは、まさにその人その人のDNAの一片に刻まれているのかも知れない。ワトソン博士の場合はどうであろうか。おそらくは、本書でも熱く語られているように、遺伝子治療の発展への果てなき希望がその動機の根底にあるに違いない。
 それはともかく、この本は大変に読みやすい。高度な内容であるにもかかわらず、僕のような門外漢でも、遺伝子を取りまく世界が少しわかったような気になる。わずかでも知的好奇心を持っていさえすれば、充分に知的興奮を得ることができるものなのだなと、今更のように得心した書物である。
 遺伝子探求の歴史、バイオテクノロジーの誕生(遺伝子が特許になるとは驚きであった)、遺伝子組み換え、DNA鑑定、遺伝子治療等々、記述は細胞の世界のなかだけにとどまらず、歴史、経済、社会、法学、医学、そして哲学、倫理学をも包含する。「生命とは、互いに絡み合った膨大な化学反応の体系にほかならない」と断言するワトソン博士にそのまま相づちを打つかどうかは別として、ことがすべての生命体に存在する遺伝子の問題であるだけに、この本を読む者は、人類の未来にまで考えを巡らせることになるだろう。
 本文に関係はないが、ページをめくってすぐ、ワトソン博士が父親と妹と一緒になって笑っている家族写真が目に入る。見た瞬間、「ああ、これがDNAだ!」と笑ってしまった。3人ともそっくりなのである。この写真、一見の価値がある。きっと楽しくなってくるだろうから。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

解き明かされる神秘の鎖

2004/01/22 23:34

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:北祭 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「DNA(デオキシリボ核酸)の二重らせん構造」の発見は、20世紀最大の科学的な事件であった。この業績(1953年に論文を発表)により、1962年にフランシス・クリック、モーリス・ウィルキンスと共にノーベル生理医学賞を受賞したのが本書の著者ジェームズ・D・ワトソンである。
 本書は、「二重らせん」の発見から50周年記念事業の一環として企画されたものであるが、その堅苦しい建て前とは裏腹に、内容はずばぬけて分かりやすい。ワトソンはこの企画が上がったとき「せっかく本を書くからには、ただ単に過去50年の出来事をふり返るだけではなく、DNAのこれまでと現在、さらには未来をも展望できるようなものにしたい」「また、広く一般の読者の手にとってもらえるよう、分かりやすい記述を心がけた」と語ったが、それは見事に成功している。ワトソンが本書の執筆にあたりサイエンス・ライターとしても活躍中の進化生物学者アンドリュー・ベリーの協力を得ていることは勝因であるが、翻訳者が『フェルマーの最終定理』『暗号解読』といったいずれも読みやすい名著を仕上げた青木薫である点も見逃せない。

 本書で特筆すべきポイントは3つ。
 一つに、「遺伝という現象が分子レベルで解き明かされるまでの道のり」における“明解さ”である。ワトソンは分子生物学というものを世界中で最も深く理解する一人であろう。その当人によって時に美しい図版などを用いた解説がなされるのである。これだけ有り難いことはない。そして感動は「道のり」つまり幾多の鮮やかな実験に仕込まれている。
 たとえば、細胞分裂の際、染色体のDNA分子がファスナーを開くようにして二本の鎖に、こんがらがりもせずに分かれるのは本当なのか。電子顕微鏡のない時代に、どのように実験による証明ができたのか?(この実験は「生物学でもっとも美しい実験」といわれる)
 あるいは、DNAはたった4つの塩基(A,T,G,C)の配列からなるという。この塩基配列をアミノ酸の並びに変換する規則が不明であったとき、シドニー・ブレナーとクリックはどのような発想でこれを証明したのか?
 いずれの謎解きも極単純で美しい。多くのノーベル賞ものの完璧なる実験とその成果によって垣間見るDNAの神秘が堪能できる。

 二つに、「バイオテクノロジーの誕生から現在まで」「ヒトゲノム計画とそれに関する話題」「遺伝病との戦い」「行動遺伝学」という本書の流れにあって、これまでに起こった世界的に有名で重要なトピックが網羅されているという“一大総括的な面”である。分子生物学の歩み、その正史がまっすぐに語られる。

 三つに、分子生物学の様々な面への応用、食物や人の遺伝子に対する「人間の介入」という重大な問題へのワトソンの思いが読みとれる点である。遺伝子治療の分野はまだ始まったばかりで致命的な失敗もあり、それを推し進めることに対する人々の危惧はいや増している。しかしワトソンは立ち止まらない。その言葉の端々からは「科学者を信じて欲しい」との意志が伝わる。進化が人の細胞に組みこんでくれた生命の神秘に対する畏怖の念と同じくらい「気まぐれに襲いかかる残酷な遺伝子のハンデと欠陥、とくに子どもたちを痛めつけるそれに対する苦しみ」に心を痛めていることをワトソンは告白する。立ち止まってはならない、希望を捨ててはならない、救わねばならない−。

 DNAの明かす真実を恐れず凛然と立ち向かう科学者がここにいる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2006/02/03 10:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/05/22 09:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/09/23 15:10

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/02/10 10:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/03/20 17:26

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/07/12 13:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/09/10 00:54

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/08/29 23:33

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/07/28 23:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/09/01 21:52

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2023/08/27 13:30

投稿元:ブクログ

レビューを見る

13 件中 1 件~ 13 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。