紙の本
長き道のり
2004/02/12 23:28
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投稿者:Yostos - この投稿者のレビュー一覧を見る
パロの古代機械からアモンと共にいずこかへ転送されてしまったグインの目覚めから、この巻は始まる。冒頭グインはほとんどの持ち物を失い裸同然、記憶も飛んでいて…グインは戸惑いながらも強烈な既視感を感じている。読んでいるこちらも強烈な既視感ととまどい。それは、第一巻のグイン登場のシーンとそっくり。「まさか、ヒロイックファンタジーの定石通り、すべての記憶を失って一からなんてことが…」と一瞬嫌な考えがよぎった。が、取り越し苦労で、いつも通りのグインに戻り、見回してみればそこはノスフェラス。
アモンはいずこと疑問を抱きつつ、黒太子も行った「あそこ」へ謎を解きにまっしぐら。「あそこ」に行き着いて、そこには!
前々巻あたりから、古代機械や空船、グインの謎に迫るような話の展開になるようなならないような会話がアモンとの間で続いていたが、今回も核心に迫るような迫らないような…そこは砂一面のノスフェラスなのですすみ具合はまったりと。
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しばらく外伝が続くのかと思ってたけど、ちゃんと本編が続いて良かったです(笑) 久々のノスフェラス、グインとロカンドラスの邂逅。そして、星船へ。またもや、これからってところで終わってる(^^;
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豹頭人身の英雄グインの活躍を描く未曾有のエピック・ファンタジーシリーズの93巻。
グイン・サーガとの付き合いはもう20年程になる。40巻がでた頃にもう一度1巻から読み返してみようとしたことがあって、それだけで3ヶ月くらいかかったのを覚えている。それももう随分前の話だけれど。今読み返そうとしたらどれくらいかかるだろうか。何巻になるのか知らないが無事完結したら是非読み返したいものだ。
栗本薫の作風は、綿密なプロットを積み上げてひとつの作品を作り上げるタイプとは正反対で、思いのたけを原稿用紙に叩きつけ、つじつまの合わないところは強引にあわせながら、物語の勢いにまかせて綴っていくタイプ。好き嫌いは分かれるところだろうけれど、こんなに素敵な物語が終わってしまうなんてという残念な思いを何度もしてきて終わらない物語を書きたくなった、という作者の思いは共感できるし、終わらない物語という評価軸ではグイン・サーガと比較できるものがほとんどない現状では、好き嫌いは言っていられない。それに、また勢いだけで書いているなあと思わずにいられないちぐはぐなストーリー展開を目の当たりにしても、強引にストーリーを進めてしまう手腕に身を任せるのも悪くはない。そう思わせるだけの物語の力があると思う。
さて、本巻では、92巻の復活の朝がまったりとほとんど話の進まなかった息継ぎの巻であったのと比べるとだんだん話が盛り上がってきて大きな展開を迎える手前といったところ。次の巻が楽しみだ。
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この巻の登場人物は、なんと4人!!
しかも、むさいおっさんばかりでした。
あっ、オバケもいちおう登場していることになるのかな。
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久しぶりに主人公グインの心がよく分かる巻(いつも寡黙で、大人なので…)思えば、グインが一番過酷で、淋しいですね…周りに沢山人はいるけど、孤独かも…
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グインvsアモン@ノスフェラス編の幕開け。グインの生態の考察は何とも力技w。グインのレントゲンを撮ったり人間ドックに入れたりすれば~?ロカンドラスのよればグラチウスは青い青い若造呼ばわりの816歳。確かにグル・ヌーを前にしてグラチウスのビビリぶりが可愛いらしいww。
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あまりにも多くをみたがゆえに、もはやカナンの悲劇にさえ、胸が揺れぬようになったというのか。いや、そうではない。悲劇の数は、ひとの子の数だけあるのだ。(p.226)