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嵐が丘 上 みんなのレビュー

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みんなのレビュー55件

みんなの評価4.1

評価内訳

55 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

2004/03/04 04:54

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すなねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

(あらすじなど書かない。ただ、バタイユが『文学と悪』のトップで取り上げてるぐらいだから、「甘い恋愛ドラマ」ではなく「悪の香りが濃厚な物語」であるということだけは、断っておいたほうがいいかな。礼儀として。)

『嵐が丘』という小説は、とても「読書空間」という感じがある。それは何より作者のエミリ・ブロンテが「読書空間」をとても大切にする人だったからだろうと思う。作品のなかに、とても素敵な「読書空間」が用意されている。もう、そうとしか思えないのだ。

ヒースクリフといい、キャサリンといい、リントンといい、ヘアトンといい、キャサリン(娘のほう)といい、リントン(息子のほう)といい、怒涛の如き「恋の嵐(甘くはない、まったく甘ったるくなどない)」であるが(で、そんな中、くそ爺のジョーゼフがいい味を出している)、少々気取ったところのある紳士ロックウッド(個人的には嫌いではない)にヒースクリフの物語を語る「語り手」のネリーが、とにかく素晴らしいのだ。一読者として言わせてもらえば、単にネリーの話をその場で聴いている感じがするという意味での臨場感だけではなくて、彼女の語る「ヒースクリフ物語」そのもののなかに、「一読者」に過ぎない「自分」が「存在」しちゃってるような臨場感さえ醸し出してくれる(そんな場所、特等席を用意してくれているのだ、たぶんエミリ・ブロンテが……スゴイ!)のだから、ただものではない。しかも、まったく破綻がない(と思う)。

キャラクターの描き分けが、とても素晴らしい。しかも、全員、とめどもなく(ポジティブな意味で)魅力的なのである。ふつう小説っていうと、「こいつ、いけ好かない奴」と思えるキャラクターが一人はいるものだが(いても悪くはないのだが、もちろん。で、ジョーゼフは嫌いな人は嫌いかもしれない、うるせーし。でも僕は愛すべきキャラクターだと思うし、そう思わせるだけの描写がなされている)、これはつまり、エミリ・ブロンテの「愛」以外の何物でもない。ここで安易に「作者」を出してくるのは、小説の読み方として間違っているのかもしれないが、『嵐が丘』が傑作であるのは、やはりエミリ・ブロンテが自らの作り出したキャラクターを情熱的に愛していたからであるとしか考えられない。いかに悲劇的な結末であろうとも、「愛」に包まれている。読み終えて……「愛に包まれた世界にいること」を、これほど強く感じさせてくれた小説はない。(僕には)

ぜったいに、おすすめ。(実は僕が今回読んだのは新潮文庫の旧版、田中西二郎さんの翻訳だけど、たぶん翻訳云々ではなくて、この作品はとにかく最高に素晴らしいと確信している。)

もう一度読み返して(岩波文庫で。原書も参照しながら)、細やかな、厳密な分析をしてみたいと思う。でも、しばらくは、この世界にとどまっていたい。(「また甘いことを書いてるなあ、おれ」と心の片隅で少し反省しつつも。でも、甘いのはこれで最後のつもりだから。)


               <追伸>
『嵐が丘』を下敷きに書かれた水村美苗さんの『本格小説』もすごく好きだけど、やっぱり『嵐が丘』の方が上かな、と思う。今の僕には「どこが」とは言えないし、だからって『本格小説』の価値を貶めるつもりはないけど(というか、貶めることにはならないと思う)、やっぱり「物語」というのはこうでなきゃ、という「究極」なものが、ここにはある。

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紙の本

イギリスのノワール小説

2020/01/31 19:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る

英文学はフランスのような社会への反抗はなく、悟りきって落ち着いた品の良いイメージがある。この小説は冒頭からそれを見事に裏切る。話者のロックウッドが取引相手の客人なのに、嵐が丘の住人は恐るべき失礼な応対を見せる。ヒースクリフだけでなく、全員がひと癖どころでないくせ者ばかり。構成も入り組んでいて、極度に狭い舞台に犇めく人物の関連性も濃厚で複雑なので、読むのに疲れるが、このテイストはまさに暗黒小説。ヒースクリフがキャサリンもイザベルも引き込んでしまってから、これ以上どうなりようがあるのか、とあきれつつもかなり気合いを入れて下巻に。

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紙の本

地上の嵐。

2002/07/10 00:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 虐げられ恋人を失った男が数年後に舞い戻り、かつて己を痛めつけた者どもに壮絶な復讐を果たす。陰鬱と愛憎が全面を支配した物語──と聞いていて、中学生の頃から読みたいと思っていたのだが、何故か今まで読む機会が無かった。
 物語の始めからクセのある人間たちが登場し、これは普通の小説ではない、と思わせる。ロックウッドがキャサリンの幽霊に出会う場面は、ゴシック風で何とも不気味で印象に残った。
 ヒースクリフのキャサリンへの強烈な愛情は読み取れたのだが、壮絶な執念を燃やすほどの憎しみや恨みの心情はあまり描かれておらず、少し説得力に乏しいような気がした。だが、これは「第三者からの聞き書き」という形態を取っているゆえ、仕方が無いのだろう。
 ヒースクリフとキャサリンの絶望的な愛は破局し、物語は下巻へと続いてゆく。

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紙の本

嵐が丘上

2001/08/29 16:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゲップ3号 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この話は複雑な構成を持っている。作品はアーンショウ家とリントン家を中心にして進んでゆく。しかし、読者はその物語をたどるのではなく、家政婦のネリディーンの話を聞く聞き手のロックウッドを通して物語を読者が読み取るという二重の構成なのである。この事によって作品はある客観性をもちながらも内部では作中の人物が自由に動きまわり主観的に行動し、読者はさらにそれを見るという作業を通してひとつの世界を見ることが出来るのある。読者は観客でなければ、役者でもないのである。では、なにかというとそれは作品を読んで自分で考えてください。

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電子書籍

悪の道をゆく

2018/05/30 06:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒースクリフの生きざまが心に残りました。たったひとりの愛する女性へのピュアな思いも伝わってきました。

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紙の本

超近距離

2019/01/12 20:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る

大恋愛物語だと勝手に思っていました。
磯野さんちとイササカ先生のお宅くらいの近さ(物理的な距離ではなく)で繰り広げられる愛憎劇みたいな、超近距離の人間模様。

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2007/02/27 16:39

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2007/09/29 16:27

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2008/01/19 19:28

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2008/07/02 17:21

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2008/07/13 01:06

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2009/05/03 21:34

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2009/05/30 13:24

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2009/07/02 09:21

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2009/12/09 22:35

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