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オトナになるって言うことは、こういうコーヒーよりもほろ苦い思いや、タバコの煙よりも涙がにじむような現実を知って受け入れるようになるということなんだろうか。この短編集に出てくるのは圧倒的に「負け犬」と呼ばれてしまうような人々だけど、「負け犬」には「負け犬」なりの幸せが転がってたりすることを、教えてくれた。幸せなんて人それぞれだ。「勝ち」「負け」みたいに二分してしまっている現代が、なんだか空しく思えた。
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短編集なんですが、重松さんにしては爽やかな感じで終わる話が多かった気がします。重松さんは子供の気持ちがなんでこんなに分かるんだろう。皆の心の中にあるモヤモヤとしたものを代筆してくれてるみたい。
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伝家の宝刀『お父さん』にスポットを当てた全5編の短編集。若い世代が読んでも結構心にくる部分があるので、父親世代がこれを読んだ時の影響はいかばかりか。多少考えさせられます。
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うまい言葉じゃないけど、「人生の負け組」にスポットをあてた短編集。感動というよりは、ジーンと心が暖かくなる感じ。心が微笑む感じ。自分の人生を、皆より「勝ってる」とか「負けてる」とか思いながら生きたくないね。現実にうまくいかないことがあっても、挫折しても、自分らしく、自分の本質を信じて生きたいと思った。
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偶然再会した少年の頃のヒーローは、その後、負けつづけの人生を歩んでいた。もう一度、口笛の吹き方を教えてくれたあの頃のように胸を張って笑って欲しい―。
現実の厳しさを噛み締めながら、それでも前向きに生きてみようと思える本。
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「タンタン」
私のファーストキスはなんて投げやりで、なんてあっけないものだっただろう。
こんなに気まずくなるならキスなんてしなければ良かったんだ。
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人情の機微というのだろうか、本当に上手に表現されている。彼は短編が多いから、今度は長編を読みたい。そういえば何か出ていたよな…。
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この本は、題名の1編を含む、全5編からなる短編集です。
重松清さんの作品は、僕が読んだほとんどが、家族、親子、学校・・・と誰にでもある身近なことを題材としていて、現代社会の問題、親子の問題、人の心の問題などを考えさせられてしまいます。しかし、これが難しいかと言えば、全然難しくなく読みやすいんです!ほんとうにスラスラ読める文体になっています。
僕は、この短編集の中では特に、リストラされ小さな子会社に通うようになった父親とその高校生の息子の話、「かたつむりの失踪」が心に残りました。
この本、おすすめです。
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短編集。やっぱりうまいなぁと思いました。
どうしようもないことをどうにかしようとする感じが切ないですね。
2008.1.17読了
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短編が5つほど入っています。。
すべて違う話なんですが、そこに登場してくる人はみんなどこか似ていて、
今の日本にどれだけこーゆー人がいるだろうと感じました。。
読み終わると心がすっきりと洗われた気分もなるので、もやもやしてるときに読み返したくなる本です♪
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【内 容】
この苦さを知ることが大人になることなのか……
子供のころのヒーローに二十六年ぶりに会ってみたら……。
切なくほろ苦い大人の邂逅を描いた表題作他、現代を見事に活写する四篇
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久々に重松清の本が読みたくなって読んだ本。
望郷もの(ってか少年時代の憧れの人との再会)1編、家族もの2.5編、教師もの1.5編と、
作者らしいラインナップ。こんなジャンル分けをするのが馬鹿らしくなるほど「重松清もの」というジャンルが確立しているような気がしたりしなかったり。
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この人は、おじさんを書かせたら日本一なんじゃないかと思う。
んで、少年少女を書かせたら、ほんわかするおじさんと子供の交流を書かせたら、もしかして世界一かも。
おとうさんに、いつかおとうさんになる人に、そうしておとうさんの娘だった、息子だったあなたのために。
珠玉の逸品。
重松作品の中では流星ワゴンの次に、好きかも。
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弱いとか強いとか。それを認めるとか認めないとか。こどもとかおとなとか。。。。。。
そういうことを考える。
おとなになったら、当たり前だけど、どんどん変わっていくんだろうな。
社会の汚い部分に慣れていく人、それがダメで、もまれちゃって、結果子供から弱いとか言われちゃう人。
そんなこと、強いとか弱いとかじゃないよね。
正しいなんてだれが決めた?
人生を達観するような深い話。
特にお父さんが左遷で作業着着て倉庫で働くようになる(少年の高校と同じ駅)でもそれを隠してスーツで出社、ロッカーで着替える。。。
それを知る息子。
そのお父さんがホームレスが少女を襲ってて喧嘩、怪我して運ばれる。作業着のこと、当然バレバレ。
お互い「言わない」
言わなくていいこと、伝わること・・・・胸が締め付けられた。
世渡りベタな「お父さん」が主人公な作品が多かったから、なんかね、救われて欲しかった。正直。でもそういうわけにいかなくてさ。
家族背負ってるから。
でも「生きてる」「働いてる」お父さん。これ、本当の意味で「強い」
なんかそんな気がした。
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重松清の小説はどれもダークだなぁ。リストラ、いじめ、離婚が決まり事のようにたくさん出てくる。でもこういったものは現代において特に多発しなおかつ深刻になっている問題でもあるんだろうなぁ。だからこそ読みながら何回も「…リアルやぁ。」って思っちゃう。「重松清=ダーク」こんな方程式が僕の中で出来上がりつつある。
最近は小説ばっか読んでるんでそろそろ専門書に着手するとしますかー!!