安房直子コレクション 4 まよいこんだ異界の話 みんなのレビュー
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紙の本
不思議で、スリリングな四つのファンタジー
2004/06/05 21:34
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る
この世界とは別の世界に行った主人公の冒険、不思議な体験を描いた話が収められています。中編くらいの長さの話が四つ。
異世界に出かけた人たちが、こちらの世界に戻ってくることが出来るだろうか?
そこにスリルを感じたり、恐い気持ちに駆られてぞくぞくしながら読んでいきました。
郵便屋さんが、美味しいお酒を造るつぼの中の小人たちと出会う話——「ハンカチの上の花畑」。
帽子屋さんが、不思議なトルコ帽の注文を受けるところから始まる——「ライラック通りの帽子屋」。
少女のかなちゃんが、美しい模様のレース編みを教わりに、黒い森のレース学院に行く——「丘の上の小さな家」。
倒産してしまった洋服店の少年のさちおのところに、片目の大きな黒猫がやってくる——「三日月村の黒猫」。
この第4巻のタイトルにあるように、どの作品も「まよいこんだ異界の話」に出かけていった人たちの不思議で、ちょっと恐いような体験が描かれています。身近な場所に穴があって、ふと気がついたらその中を下へ下へと、それとも上へ上へとかな? 落っこちていたみたいな体験を、作中人物たちがしていくんですね。ひどく危険な目に遭う波瀾万丈の冒険とかいったことはないんだけれど、こことは違う別の世界で過ごす誘惑とある危うさのようなものが作品に封じ込められている、そんな気がしました。
どの作品も、私はとても面白く一気に読んでしまいました。この中では分量的に短い「ライラック通りの帽子屋」はやや面白さが落ちるかなと思いますけど、その他の三つの作品は甲乙付けがたい出来映えでした。なかでも、「ハンカチの上の花畑」は、話の中に引っ張り込まれるような面白さと、ぞくぞくするような恐さがあって印象に残ります。
巻末に収められたいくつかの安房直子さんのエッセイは、作品を読んでいった後で読むと、一層親しみ深く心に響いてきます。そのエッセイの文章のに、こんな言葉がありました。安房さんの創作の秘密を垣間見たような気持ちになりました。ちょっと長くなりますが、その箇所を引用させていただきます。
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エッセイ「家の中の仕事」より
紙の本
ライラック通りの帽子屋
2019/10/13 19:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハンカチの上の花畑
ライラック通りの帽子屋
丘の上の小さな家
三日月村の黒猫
昔おぼえた詩
私のアンデルセン童話集
小人との出会い
小人と私
「ライラック通りの帽子屋」のこと
童話と家事と
家の中の仕事
行ってみたいけれども、怖くもある異界。ライラック通りの帽子屋 が好きです。
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