紙の本
邪悪さが可愛い。そう思えることが、なんだか、嬉しい。
2004/05/15 23:04
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投稿者:すなねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロローグにある奈良さんの言葉。
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エピローグにある奈良さんの言葉。
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そして奈良さんが武蔵美の院生時代に美術系予備校でアルバイトをする中から生まれてきた、新たな決意。(p.40)
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1959年から2003年まで。青森→東京→名古屋→デュッセルドルフ&ケルン→L.A→アフガニスタン&パキスタン→パリ&N.Y&東京。写真やら絵やらスケッチやら何やらがコラージュされているなかに、奈良さんが自らの過去を振り返る言葉が、やわらかい文章で綴られています。そこには邪悪さの欠片もありません。見つかりません。でも、けっして、おめでたくはありません。ノスタルジックではありません。やさしい気持ちになります。いま、ここで。
奈良美智(なら・よしとも)さんの、あの何だか「邪悪な目」をした子どもの絵が好きな人も、好きでない人も、読んでくれたら嬉しいなと、心からそう思います。
(奈良さんのあの独特な絵について、あれこれと解釈したくはないし、誰かの解釈など聞きたくありません。そして、「僕は、あんなふうな邪悪な目をして、生きていきたい」なんて、そんなことも言いません。言うべきではないでしょう。)
ちょうどこの本の中ほどに挟み込まれている「KABUL DIARY」(カブール日記)の最後に、奈良さんの「心に残ったイスラムのことわざ」が書いてあります。
「一杯のお茶。それをきちんといれることができるなら、
あなたにはすべてのことができるはず。」
奈良さんは高校時代にさまざまなメディアを通して触れたベトナム戦争について、こんなふうに書いています。
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そんなわけで、邪悪さが可愛いと思えることが、なんだか、嬉しい。奈良さんの絵を見るたびに、僕はそう思うのです。すごく、じわじわと、嬉しいのです。他では味わったことがありません。
奈良さん入門編(?)みたいなものとして、箱入り2000円(+税)は高くないのではないかな、安すぎるぐらいなのではないかな、と思うのです。
紙の本
かっこいい
2019/09/30 18:12
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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
行きざまがかっこいいです行動力もあって、こんあんいかっこよく生きている人も珍しいんじゃないかなと思います。
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雑誌「H」の連載をまとめたもの。作品もいろいろ載ってます。彼の描く女の子がとても好きで、この本におさめられているあるひとりの女の子にウチの本棚に居て欲しくて買った本です。
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豪華な箱に入っている宝物みたいな本。奈良さんの作品だけでなく写真もいっぱい掲載されていて楽しかったです。
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日記と写真と絵がぎっしり。
箱に入っていて、本のデザインの工夫のし方もすごい。
さらにポスターまでついて、
これで2000円とは。
得した気分です。
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奈良さんが今までやってきたことを振り返る半生記。文章が多くて密度も高いし、絵も写真もカラーで多め。ポスターや箱包装までついている割に手ごろな値段なので、好きな人なら買いの1冊。いや本当、この手の本で、値段と中身がつりあっているのは嬉しいですよ。
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奈良美智サンって知っていますか?
吉本ばななサンの著書で しかめっ面の女のコを描いて
一躍有名化した方デス。
ソノ方の新しい自伝みたいなのが出ていたのですかさずGETデス
好きなんデス。コノ憂鬱そうで 残酷そうな女のコv
NET書店では、単行本って表示されてるけど
ちいさい本ではなくって、結構おおきめ。
で 質のイイ紙と印刷で トテモ美しい本
画像の茶色いのが本ケースで、
ソノ中に、白い本が入って販売されてマス。
奈良サンのイラストや写真やメモ描きなんかが掲載されてて
コレは 買い!
手にとって観れば、コノ内容と装丁でコレは安い!お得!って想うハズ!
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お金持ちなら買うのに、という所有欲を刺激する絵の数々。豊潤と欠落、敵意と慰撫、感傷だったり、残酷だったり、身に覚えのあるもろもろが、『四角い箱のようなこの部屋で 真夜中に絵を描いていると なんだか窓の外は真っ暗で 宇宙を飛んでいるように感じる』、などとのたまう人の幸福といっしょくたになって、静かに、ぎっしりと満ちていて、拒まれもせず、寄り添える。手許にあったら、夜のお祈りしちゃうよなあ。
__lonesome babies get on the runaway train.
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「弘前市に生まれた幼少時代から、東京、名古屋での学生時代、そして単身ドイツへと渡ってアーティスト・デビューを果たし、日本における現代アートブームの牽引者となった現在まで。その足跡を書き記したノンフィクション。」
ノンフィクションというのにもそそられたし、ドイツに単身赴任したのも興味があった。
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奈良美智の幼少時代からドイツ留学、現在までのエッセイと絵が描かれている作品。
彼の作品は生でみないとわからない部分があるのだが、やはり技術が素晴らしい。高校時代のねぷた祭りの絵は、ため息ものである。
元気がない時に読み返すと、ふつふつとやる気が出てくる一冊。
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作品集+エッセイ。
装丁のカワイらしさに
奈良さんのエッセイも。
上京して、ドイツに行って、ロックを聴いて
作品を作って。
読んでいて、元気が出てくる1冊です。
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雖然奈良一直表示自己不善長用文字表達,但整本書可以清楚了解作者創作的過程和創作的動力何在?自己的初心和他人支持的信心。因為能檢視過去,才能朝向自己想要的方向。
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ずっと女の方だと思ってました。
お名前もそうだけど、作品から感じる印象は女性的な柔らかさだから。
でもこれを読むと中の人は作品のイメージとはちょっと違って、バイタリティにあふれてて男らしい人なのかもって感じます。ロック喫茶でアルバイトをしてたとか。
言語も分からないのに異国へ飛び込み、そこの人たちと楽しく関係を築けるところはほんとに尊敬します。誰にでもまねできることじゃない。
ひたむきな生き方がとても魅力的です。
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本当に良い本でした。どことなく文章がよしもとばななさんっぽい。 イラストや写真と奈良さんの文章、交互にじっくり眺めてしまうような構造になっていて、いつまでも脳みそに響いてくれている感じ
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作品とこれまで過ごしてきた毎日のお話。優しくて、ロックな人なんだと思った。自分にはできない生活だけれど、この人も同じ人間なのかと思うと不思議な気持ちになる。
2017/4/29