紙の本
現場と寄り添う経済の初歩の本
2018/09/13 22:56
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投稿者:蒙リーニョ - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者は東大という日本の最高学府で教えており、現在は定年退職し学習院大学にて指導をしているけれども、研究のみならず実社会と経済学をリンクさせて社会を見るようにする事を説く学者の1人である。
その作者の経済学の初歩を歩ませてくれるのが、この本である。
上下巻の内、上巻ではミクロ経済学的観点から経済の動向を語り馴染むようにしている。
最初は難しいけど、経済学はそういう学問である。
読めば読むほど、味のしてくるスルメイカの様に味わいが伝わってくる。
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大学の授業では時間割の都合上、経済学を履修できないため本でちょっとだけかじる。
この本はその初めの一冊であり、大学生になってから読んだ記念すべき第一冊目。
タイトル通り、初めて経済学を学ぶ人にピッタリの本で、需要・供給曲線など高校の時に習った「現代社会」で聞いたことのある話がいくつもでてきた。大学生・高校生はもちろん、中学生でも読めそうな程わかりやすく経済学について教えてくれる。経済学への導入本として相応しいかどうかは本格的に経済学をやってからでないとわからないが、とにかく気軽に読めるので少しでも興味がある初学者におすすめ。…逆に、少しでも経済学に触れている人にとっては退屈かも知れない。
上巻は大きく4つに分かれている。まず、インフレ・デフレの説明から始まって経済学の実際の世界での利用を紹介し、アダム・スミスやケインズなど経済学の思想を通じて「経済学とは何か」を教えてくれる第?章。次の第?・?章ではGDPや需要・供給を中心にして「マクロ経済学の基本」を紹介し、石油ショック・変動相場制・レーガノミックス〜プラザ合意・バブルにおけるマクロの視点で見た日本経済の変化が学べる。同じく第?章で今度は市場メカニズムを解説して「ミクロ経済学の基本」が紹介されている。最後の第?章で主に囚人のジレンマとナッシュ均衡を紹介して「ゲーム理論」について触れている。
自分が最も興味をもったのは最後のゲーム理論の考え方について。囚人のジレンマ(…という名も初めて聞いた…恥)はごくごく基本で、紹介されていた事例も単純なものだそうだから、今後別の本でゲーム理論への理解を深めていけたらな、と思う。
…ちなみに、代ゼミの超人気数学講師・荻野先生の話の一つに「信頼(WIN-WIN)」があるが、それについて話すときに囚人のジレンマを元にして説明をしてくれたことがあった。
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『まっとうな経済学』や『ヤバい経済学』を読んだのですが、少しかじってみるかなと思ってまずは日経文庫から手を出してみました。
本書の中で、この数十年の日本の為替やら、株価やら、地価やらが参照されて"わかりやすく"経済学の考え方が説明されていますが、あらためて浮き沈みってはっきり出るもんですなあ、と納得しました。
まあ入門書というところなんでしょう。数式も少なくて、分かりやすいことは分かりやすいですよ。
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タイトル通り、履修前、一番はじめに読んだ経済学の本がこれ。
これを読めば、数学がまったくダメなひとでも経済学が身近に感じられてしまうでしょう。サイズが小さいので通勤通学中にも読めて、便利。脳みそへの負荷が小さいので眠いときでもだいじょうぶ。
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(上)とあるので、(下)も読んでからと言う感じもしますが、章立ては連続ですが、実際の本は独立的な内容なので、感想も独立して書いてみます。
先日、「初心者のためのやさしい経済学」を読みましたが、この本は経済学の基礎中の基礎(実は何が基礎かもわからないけど)だと思われることを、見開きという限られたスペースで説明した本でしたが、こちらは同じ経済学を扱っていても、実際の日本経済の歴史を見たりゲーム理論で、経済学が何を学ぶ学問かと言うイントロダクションとなっている感じです。難しい数式などは出てきませんが、過去に起きた出来事がどういうつながりになっているのかと言うことを知る上で大変勉強になる本です。
囚人のジレンマのゲーム理論の話は「初心者のためのやさしい経済学」にも出てきましたが、それがどう経済学と結び付くのか、また実際の企業戦略としてどうなのかという点まで、この本では具体的に説明されていて、郊外に(福井もまさにそうで、不思議だったのだけど)不必要に大きなショッピングセンターができるわけがわかってすごいなあって感心したわけです。
いずれ下巻も読んでみたいと思います。
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「震源地はアメリカ」
二度の石油ショックとそれに伴う世界的なインフレ。そしてグズグズと引きずっていたベトナム戦争による財政赤字。70年代後半のアメリカは全くもって最悪だった。
そこでアメリカの金の流れを管理している偉い人が金融政策を実施した。金の供給を抑えたのだ。そしてアメリカ国内の金利が上昇し始めた。
次に80年にレーガンが大統領に就任した。このアメリカのトップは「小さな政府」を目指した。
・積極的な減税措置
・政府の経済活動の縮小
つまり、リベラリストであり今もはやっている「民営化」だ。だけど、そのころのアメリカは冷戦の真っ最中で、莫大になっていた軍事費は削ることができなかった。故にアメリカの財政は大赤字。それを補填するために国内資金がどんどん吸収されることになった。これで金利の上昇がさらに推し進められることとなり、次はその高金利を狙って海外の資金が流入しだし、為替レートをドル高へ引き上げることとなった。
ドル高で喜ぶのはアメリカ以外の国の輸出企業、他の国がせっせと輸出をしたからアメリカではレイオフとか企業倒産とか大変なことになった。これが貿易摩擦。
ドルはアメリカの通貨であり、同時に国同士の取引で最も使われる国際基軸通貨。その為替レートが暴騰したら何かとマズい。メインの貨幣なんだから安定してもらわないと困る。だから先進国の偉い人たちがドル高を是正するために一致団結して介入をした。これがプラザ合意であり、バブルの始まりである。
震源地はアメリカであり、彼らの尻拭いのおかげでバブルは起きて、そしてはじけたんじゃないだろうか。無茶な融資をした銀行もダメだけど、その背中を押した政府だって結構なダメダメぶりだ
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タイトル通り、経済学を始めて学ぶために書かれた本である。
文庫本サイズであるものの、分かりやすさと内容の難しさのバランスが絶妙で、経済学ってこんなに分かりやすくて楽しいんだ!と思える本である。
上巻では、経済学とは何かということから歴史・応用に簡単に触れている。続いて、GDPを考える・日本経済の分岐点(?石油ショック?レーガノミクスからプラザ合意?バブル形成と崩壊)を考察することでマクロ経済を学べる。そして、民営化というスタートから市場メカニズムを考察し、最後にゲーム理論を簡単に学ぶことでミクロ経済学を勉強できる。
さっきも書いたが、現実に起こったことに基づいて経済学を学ぶ上で重要な部分に触れていて非常に分かりやすい。経済学を本格的に勉強しようかなと思っている人の導入や、就活前及び新社会人が教養として読むのに非常に適している。
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経済学の基本がざっと書かれてる本。伊藤元重さんの本は分かりやすい!!
・マクロ経済学・・一国経済を捉える枠組み
(物価,経済成長,景気変動などの経済変動の分析)
・ミクロ経済学・・個人,企業の経済的な意思決定,選択を解明する枠組み
(個別の産業や市場の分析,価格決定)
1973年 ①石油ショック(イスラエルvsアラブ諸国の第四次中東戦争)
②固定相場制(ブレトン・ウッズ体制)→変動相場制へ移行
固定相場制・・アメリカは35ドルと金1オンスを交換
日本は1ドルと360円を交換
↓
ベトナム戦争などでアメリカが金兌換廃止
↓
変動相場制
1979年 アジア通貨危機(タイ、韓国)
1985年 プラザ合意(それまでのドル高を是正するため)
日本への影響:円安→円高、金融緩和
☆アダム・スミス(スコットランド、「国富論」1776)
それまでの重商主義を批判して自由主義を擁護。海外と自由に貿易することで国民の経済利益が高まり富も拡大する。「神の見えざる手」によって市場は調整される。個々の経済主体が自分の利益のままに動くこと自体が、経済活力の大きな源泉になる。
☆デイビット・リカード(イギリス)・・・比較優位!(自由貿易は各国が得意な分野に特化していくことによって、相互に経済利益をもたらす)
☆フリードリッヒ・リスト・・・産業保護論(幼稚産業保護論)後発国は一時的に自国の産業を保護し、産業の戸からを蓄えることによって競争力をつけるべき。
☆ジョン・メイナード・ケインズ(「雇用・利子及び貨幣の一般理論」)市場に政府が介入し、財政政策や金融政策を展開すべき。
GDP=消費+投資+政府支出+純輸出
名目GDP(物価の動きが含まれている)
↕
実質GDP(物価の動きを調整をしたデータ)
GDPに占める「消費」・・日本では60%くらい。
消費性向=消費額/可処分所得
貯蓄性向=貯蓄額/可処分所得
消費性向+貯蓄性向=1
寄与度・・・需要サイドのGDPの動きを見る手法
↕
成長方程式・・・供給サイドのGDPを見る手法
金融緩和政策・・利子率を下げる、貨幣量を拡大する
金融緩和→利子率低下→投資の拡大・消費の拡大→GDPの増大
財政政策・・政府支出の拡大、減税など
消費者物価指数:消費者が日々の生活の中で購入する様々な商品の価格の平均の動きをとったもの
交易条件:日本が輸出する財の価格を輸入する財の価格でわったもの(高ければ交易条件が改善し、好ましい影響)
ゲーム理論:相手の反応を読む
(「囚人のジレンマ」・・それぞれが自分にとって合理的な行動をとった結果、相手に対して好ましくない影響を及ぼし、両者の行動の結果として、両者ともに好ましくない状況に陥ってしまうこと)
ロビーイング:産業が業界団体を���じて、政府への働きかけを行う活動
コミットメント:相手が行動をとるよりも前にまず自分が先手をとって行動を起こし、相手の行動を自分にとって好ましい方向に変えてしまうこと
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[ 内容 ]
本書は、経済学のこれだけは知っておきたいエッセンスを、雇用、地球環境問題、出店戦略などの事例を交えてやさしく記述。
上巻では、ミクロ経済学、マクロ経済学、ゲーム理論など経済学の基本を解説する。
経済学の考え方を現実に即して学ぶために、石油ショック、円高など現在の日本経済を方向付けた事件についても解説した。
[ 目次 ]
1 経済学とは何か(経済学は身近な学問 経済学は実際の世界でどのように利用されているのか ほか)
2 経済を大づかみに捉えると―マクロ経済学の基本(GDPを中心にマクロ経済を考える GDPを分解してみよう ほか)
3 日本経済を変えた三つの分岐点―マクロの視点で考える(構造変化の原動力―石油ショックと変動相場制 グローバル化のきっかけ―レーガノミックスからプラザ合意まで ほか)
4 市場の原理を理解する―ミクロ経済学の基本(なぜ民営化、規制緩和をするのか? 市場メカニズムを科学する ほか)
5 ゲーム理論の考え方(重要性を増すゲーム理論 エッセンスは二つ ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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エッセンスの一言。初学者はこの本で経済学の全容をつかんでから、次のステップに進むと効率が良いだろうと感じた。
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豊富な実例を通して、経済学を身近なものにしてくれています。
悩むことなく、すいすい読めました。
あー、そういうことだったのか、と何度も腑に落ちました。
インフレ、デフレと失業の関係、
GDPの分解(消費、投資、政府支出、輸出入)、
実質GDPに果たす供給サイドと需要サイドの影響、
乗数効果、
財政金融政策の役割、
経済事象である石油ショック、変動為替の導入からプラザ合意、円高、グローバル化、バブルとその崩壊などの歴史的、社会的な意味、
為替レートと日本農業の競争力、
民営化、規制緩和の意義、
需要曲線と供給曲線の見方、考え方、
計画経済の破綻の原因、
市場の失敗
など分かっているようで分かっていなかったですね。
また、最終章のゲーム理論はいささか唐突な構成ではありますが、裏切りやコミットメントなどは初めて聞いたような気がしますので、得るものはありました。
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ニュースなどで何十回と耳にしながら内容のわからなかったいくつかの言葉の意味が(少なくとも読んでいる間は)わかりました。
高校の政治経済で暗記したキーワードをストーリーとして理解できるのがよかったです。
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タイトルの通り経済学の入門書なので、自分のように体系立って経済学を学んだことのない人間には非常に助かる。
GDPとか、需要曲線・供給曲線はそれなりに分かっていたつもりだけど、経済学史や、戦後以降の日本の経済史も分かりやすくまとめられていて、「あー、この人がそうか」「あー、そういうことか」と思える。
最終章のゲーム理論についても、もう少し、別の本も読んでみたいなと思わせてくれた本です。
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難解な表現も一切なく、初学者にとって経済学の基礎的フレームワークを学ぶのに非常に分かりやすいエントリー本。ゲーム理論についてはかなりのページ数を割いており、紹介されている著書もよんでみたくなった。下巻もチェック予定。
9/20/14再読
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『201202 経済強化月刊』
マクロ・ミクロ経済、ゲーム理論などの基礎的なエッセンスがまとめられていて、全体像を掴むのに調度いい。