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風と共に去りぬ 改版 1 みんなのレビュー

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みんなのレビュー75件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (33件)
  • 星 4 (20件)
  • 星 3 (11件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
73 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

壮大な愛と時代と、そして……

2005/07/02 13:57

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ミムラ・エ・ミー - この投稿者のレビュー一覧を見る

アメリカ南部の情熱的な女性を主人公に、南北戦争をはさんで、時代に翻弄されながらも、たくましく生き抜く姿を描いた大作、とわたしはとらえています。人種問題では批判もある小説ですが、魅力的な登場人物たちの恋の行方に、胸躍らせて読んでしまいます。
映画の印象が強い作品ですが、登場人物の中で、主人公の恋敵メラニーのキャラクターが、映画と原作とで微妙に違っているように思いました。映画では従順で誠実な古風な女性というふうに描かれていたと思いますが、小説を読むと、意外と活動的で強い面もあることがわかります。夫とも文学論争などしていますし、戦中戦後という特殊な状況下ではありますが、負傷者の看護などの奉仕活動に奔走しています。愛情や優しさからとはいえ、外での活動に非常に積極的なのです。彼女が行動的な主人公スカーレットを好きだったのも、案外、自分との共通点を感じていたからかもしれません。そして人々から尊敬を集め、広く地域社会のまとめ役やカウンセラーのような役割も果たしています。おとなしくて善良なだけではない、非凡な女性なのです。
一方スカーレットも、美貌や気の強さが強調されがちですが、暗算や分数などの計算が得意という特技も持っています。男を追いかけることと金もうけに熱心なのも、結局、戦前のように楽しく遊びたいからであり、そう考えると哀れでもあります。過去を振り返ることを嫌いながら、心の底では過去の幸福な時間こそ、彼女が求めてやまないものだったのかもしれません。それでも危機には立ち向かい、自分だけでなく家族のために苦難を乗り越えようとするのですから、やはりたくましくて、非常に責任感の強い女性だともいえるでしょう。
家族への愛にあふれ、人のために生きたメラニーと、家族を守るためにがむしゃらに頑張ったスカーレットと、どちらも少し前の世代の日本女性に通じるところがあるような気がしました。
大まかにいって、作者自身がスカーレットのモデル、母エレンとメラニーは作者の母親がモデルだったそうで、人間的に偉大な母親と出来の悪い娘という構図もみえます。この小説は壮大な愛と時代を描くと同時に、母と娘の物語なのかもしれません。

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紙の本

スカーレットの存在自体がつむじ風みたい。その激しさに翻弄される。

2012/03/08 17:20

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

以前に何度か読もうとチャレンジしたがいずれも挫折。
今度こそ読み通したい!という思いでとりあえず1巻を読破した。
第1部の後半くらいから徐々におもしろくなってきて
第2部ではそのおもしろさがだんだん加速していく感じだ。

スカーレットの運命を変えることになるバーベキュー・パーティー。
このシーンが1部の後半あたりから始まる。
ここに辿り着くまでがけっこう辛かった。
現代日本に暮らすわたしにはなじみの薄い人種差別の問題。
加えてスカーレットをはじめとする登場人物の誰にも
魅力を見出せないのだ。
スカーレットは傲慢で自己中心的な、関わり合いたくないタイプだし、
彼女のお父さんも相当強引な人物。
この時代の人々の多くはそうだったのかもしれないが、戦争を賛美する。
お母さんはいっけん良妻賢母という感じだが、
娘には良家に嫁ぐ方法しか教えないし、自己犠牲に酔いしれている。
スカーレットの妹たちや近所の若者たちも、なんだか
うわべしか気にしないせいか、存在感が薄い。
ああやっぱり失敗だったな。誰も好きになれない・・・・・・。
しかし忍耐強くページをめくっていくと、レット・バトラーが登場する。

スカーレットの人生における一番目のターニング・ポイント。
運命のバーベキュー・パーティーである。
ここで彼女は暴れ馬のように奔放にふるまうのだが、
バトラーは彼女が自信満々で行動したあげく大失敗するシーンを
すべて見てしまうのだ。
最悪の出会い。まさかすぐに恋におちるわけはなく、
ここではおたがいに、とにかく強烈な印象を残す。
バトラーはなんだかいわくありげのやくざ者という噂があるが、
いままで出てきた連中にくらべると、生身の人間を感じさせる男だ。
そういう意味では、生を感じさせるのは、スカーレットとその父もおなじであるが、
バトラーにはなんともいえない大人の雰囲気がある。
分別を持った中にやんちゃさを隠し持っているというか、
胸にナイフを秘めているが、いざという時にしかそれを使わない。
俗にいうプレイボーイとは一線を画す、深みのあるタイプだ。
その魅力的なキャラクターをかいまみせて、ここではすぐに消えていく。

そして急展開の第2部。
バトラーがいつ出てくるのかとたのしみに待っていると、
2回目の登場ではなんともかっこいい役割をこなす。
そして、スカーレット。
わたしはこの主人公がどうにも好きになれず感情移入できなかったが、
1巻がそろそろ終わりに近づこうとするころ、
彼女のその人間らしさにいじらしい部分を発見する。
周りの誰もが、ちらっと頭をよぎっても知らん顔している問題。
それについて彼女は、自分がこんなことを思うなんて!!と
激しく自己嫌悪するのだ。
それは愛国心の問題である。南北戦争がはじまり、
男たちは戦地へ、残された女たちは戦争の資金のために
バザーをしたり、傷病兵の介護をしたりして協力する。
スカーレットのまわりにいる女たちは嬉しそうに働いている。
お国のために、と口にしながら。
けれどもスカーレットはもううんざりしている。こんなことしたくない。
戦争なんて、ただのお金の無駄遣いでしかないのではないか。
そう思った瞬間、なぜみんなとおなじように献身できないのかと
衝撃をおぼえるのだ。
みんなはおそらくそれを巧妙にごまかしているだけなのだ。
口がさけてもそんなこと誰にも言えないし、とにかく平穏にしたい。
だけど、彼女は自分をごまかすことができない。
激しい気性の奥にはこんな繊細な感情が秘められていたのかと、
スカーレットのことをちょっとだけ見直す。

バトラーはそんなスカーレットの心を見抜き、彼女の感情を解放させる。
抵抗し、欺瞞でしかない愛国心をみせようとする彼女に、
はっきりとものを言い、感情に正直になることの大切さを諭す。
派手好きな彼女が、戦時下での灰色の暮らしに飽き飽きしていることも、
べつに戦争に反対というわけでもなく、ただ自由に暮らしたいと願っているのも
バトラーにはすべて見破られてしまうのだ。
バトラーとのそんなやりとりのあと、
スカーレットは戦争が始まるまえの、奔放に生きていた自分を取り戻す。
(のだろう、おそらく)
さてこのバトラーは、じゃじゃうまスカーレットの手綱をどう引いていくのか。
そしてどこまで彼女を覚醒させるのか、目がはなせなくなってきた。

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紙の本

永く読み継がれる作品には読み継がれるだけの理由がある

2004/04/28 23:36

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:吉田照彦 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 僕がこの小説を最初に手に取ったのは大学3年生の夏だったと記憶している。高校時代はアガサ・クリスティーを初めとするミステリー一辺倒で通し、大学1年次には吉川英治を初めとする歴史小説、2年次にはスティーヴン・キングのホラー小説に傾倒した末に、政治学の教授の勧めでアーネスト・ヘミングウェイの「武器よさらば」を手を伸ばしたのが切っ掛けでようやくにして純文学に目が向き始めたのがその頃だった。
 いまとなっては確かな理由は思い出せないが、当時の僕にとってこの作品はあまり魅力的な小説には映らなかったようである。母がこの作品の大ファンで、すいぶん薦められたのを覚えているが、僕は全5巻のうちの第1巻を読み終えた段階で、この小説を放り出してしまった。たぶん、年齢が若かったせいかもしれない、主人公スカーレット・オハラの鼻っ柱の強さがどうにも鼻についてならず、また、南部アメリカの社交界の様子を克明に描いた場面の数々も、僕の興味の対象からほど遠かった。「これは女性が読んで面白いものであって、自分のような男性が読んで面白いものではない」と一人勝手に結論付けたのを思い出す。
 それから9年余り。縁あって、僕は再びこの作品を手に取ることになった。これほどに文学的な格調を保ちながら、かつ読んで面白い小説というのもなかなかないな、というのが読後の率直な感想である。
 巻末の解説にもある通り、この作品はトルストイの「戦争と平和」に比すべき大作であるが、「戦争と平和」ほど理屈っぽくなく、その分、通俗的ではあるかもしれないが、南北戦争を背景とする当時の社会風俗をリアルに描き出している点はやはり圧巻であり、読みやすさとドラマ性の点で群を抜いている。
 9年前、あれほど鼻について仕方のなかったスカーレットの鼻っ柱の強さがかえって強烈な魅力として映じるようになったのはおそらく過ぎ去った9年という歳月のせいだろう。彼女が、波乱に次ぐ波乱の末にレット・バトラーと結ばれる場面——バトラーの偽悪的な包容力が悍馬の如きスカーレットをついに“屈服”させる瞬間はなんといっても劇的であり、一男性読者としてとても痛快である。また、“女性の世紀”の黎明を告げるが如きスカーレットの男勝りの活躍もまた、この小説の大きな魅力のひとつであることは間違いない。
 僕がこの小説を読んでいて思い出したのは、数ヶ月前に読んだなかにし礼の「赤い月」という小説である。映画化もされ、こんどテレビドラマ化もされる話題作であるが、構成的にこの二つの作品は良く似ていると思った。違うのは、「赤い月」における主人公の女性(なかにし氏の母親をモデルにしていると言われているが)の男性遍歴に、どこかいい訳めいた注釈が付けられている点であり、僕はそこに大いなる不満を感じたものだが、その点、すさまじいまでの男性遍歴を重ねながら「それが何だ」とばかりに胸を張り通すスカーレットの女丈夫ぶりは際立って美しく、とびきり魅力的に感じられた。
 永く読み継がれる小説にはそれだけの理由がある。そのことに、9年かかってようやく気づいた次第である。

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紙の本

キャラの魅力も、お話の面白さも最高!

2002/11/25 21:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろぐう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 はい、すいません、未読でした…と思わず謝りたくなるほど。いやー、面白かったです。文庫で5巻の長大な物語ですが、『モンテ=クリスト伯』同様、読み始めたらその物語世界に没入して、思わず我を忘れてしまうほどの強力なものでした。
 まず、なんといってもキャラクタの魅力! 個性の強烈さでは、スカーレットに及ぶヒロインはいないでしょう。そのヒロインに真っ向から勝負?を挑む、彼女に負けず劣らず強烈なレット・バトラー。そして、善良で知的でナイーブなアシュレとメラニー。この4人の主人公を中心に、血と肉をそなえた個性的でリアルな登場人物たちが複雑に絡み合いながら、ラブストーリーを縦軸に、南北戦争という激動の歴史を横軸に、壮大な物語が展開します。
 読む者は登場人物たちを愛し、憎み、共感し、反発しながら、共に泣き、笑い、怒り、激動の時代を生き、タラやアトランタの空気を呼吸しているような気持ちになります。南部人の視点から書かれているので、多少は斟酌しないといけないでしょうが、南北戦争や奴隷解放といった歴史に関しても、これまでの認識を大いに改めさせられました。文学的な浅さを批判されることもあるようですが、逆に余計な文学的・哲学的考察がないからこそ、純粋にストーリーで読ませ、感銘させるだけの強さがあるのだと思います。
 原作を読了したあと映画も観ましたが、仕方がないこととはいえ、やはりかなりストーリーが端折られ、脚色されていて、印象的なキャラクタも割愛されていたのが残念でした。映画は映画として、またひとつの素晴らしい作品だと思いますが、まだ原作を読んでいない方はぜひ読まれることをお勧めします(→ホームページ)。

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紙の本

読めば読むほど味が出る。まるでするめ。

2001/06/28 14:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くもざる - この投稿者のレビュー一覧を見る

 映画でも有名になったので、読んだことがなくてもこの小説のタイトルくらい聞いたことがある人は多いだろう。大体のあらすじを知っている人も多いかもしれない。

 私も映画版は好きだ。主演のヴィヴィアン・リーに非常にあこがれた。でも、この話の良さは、映画では出し切れない。南北戦争、情熱的な性格の主人公、メロドラマティックな話の展開。こういう要素は映画にも出ている。私も、中学校の頃は特にそういう要素に魅かれた。でも、この本の良さはそれだけでは語り尽くせない。小説では主人公の目線、準主人公の目線、黒人奴隷の目線、作者の目線と話は多角的に進んでいって、それぞれの感情が入り組んでいる。一人の人間が成長する過程において、何を考え、何を取捨選択し、どのように生きるのか、その半生がまるで実際に自分も見ているように体感できる。また読んでいる自分の年齢によって、感じたり思ったりすることが様々に変化していくことができる、という優れた本の一つだ。

 特に、多感な時期に一度は読んでいて欲しいな、と思う一冊である。

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2004/10/18 16:01

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2004/11/02 22:48

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