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セイビング・ザ・サン リップルウッドと新生銀行の誕生

セイビング・ザ・サン リップルウッドと新生銀行の誕生 みんなのレビュー

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みんなのレビュー10件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (6件)
  • 星 3 (2件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
10 件中 1 件~ 10 件を表示

紙の本

フェアな視点で描かれた長銀崩壊と新生銀誕生

2004/08/02 15:11

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

はじめにお断りしておく。本書は決して「アングロサクソン的
視点」から日本の現在を滅多切りにして裁くような偏見と高慢
な視点からは描かれていない。著者のジリアン・テットは「大蔵省に
最も嫌われた外国人記者」の一人だそうでマスコミ関係者、金融
省庁、金融業界の評判は宜しくないが、その評判の悪さに反し
本書の筆致は極めてフェア、公正で、場所によっては日本人、
なかでも長銀を含む日本の金融機関を危機から救おうとして孤軍
奮闘した日本人関係者(大野木元長銀頭取、本間元あおぞら銀
頭取など)に対する慈愛と同情に満ちた表現に満ち溢れている。
文体は価値観の押し付けやアングロサクソン絶対優位の視点に
よる日本断罪、切り捨てとは無縁の非常に淡々とした事実描写の
連続である。あまりに淡々としていて筆者独自の分析や視点が
なさすぎることにむしろ不満を覚えるくらいだ。

日本経済のバブルが崩壊して10年以上がたつが、時間の経過と
いうのは恐ろしいものでつい最近起きた事件、事実についても
どんどん忘却の彼方に追いやられていく。本書を今読み直す事で
かつて日本の金融秩序の頂点に君臨した日本興業銀行(現みずほ銀)、
日本長期信用銀行(現新生銀行)、日本債券信用銀行(現あおぞら銀)、
がなぜ崩壊し消滅していったのか振り返る契機としたい。

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紙の本

すべてを知り得ないという潔い断念に裏打ちされた深い「同情」

2004/06/20 20:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る


 『オンリー・イエスタディ』ではないけれど10年、15年、せいぜい20年の近未来ならぬ「近現代」の優れたノンフィクションを読むと、人間は、いや私はほんとうに忘れっぽい存在であることに思いが至る。忘れっぽいのではなくて、実は何も知らなかった。知ろうともしなかった。知らないだけではなくて、実は何も感じず、何も考えていなかった。何かを感じ、考えようともしなかった。ただその場その時のリアリティに流されていただけだった。リアリティと言っても、所詮それは新聞の紙面やテレビの画面に垂れ流されていた情緒的な気分のようなもの(瑕疵担保条項=平成の不平等条約とか外資=黒船とか新生銀行上場=濡れ手に粟とか)でしかない。この国のマスコミにほんもののジャーナリズムが根づいていないことなど周知の事実だし、それをとやかく言える国民、いや私でないことをいまさら反省しても遅い。

 ジリアン・テットがこの「長銀と新生銀行の大河ドラマに巻き込まれたさまざまな登場人物」たちに注ぐ視線は優しくかつ慈愛に満ちている。長銀崩壊というスケープゴート劇を描く第一部の「サムライ・バンカー」大野木克信。リップルウッドによる長銀買収のプロセスを扱った第二部のティモシー・コリンズ。新生銀行の東証上場までを追った第三部の八城政基。彼らの言動を叙述する著者の筆は公平かつ人間的寛容に満ちている。とりわけ日債銀あらため「あおぞら銀行」の新社長本間忠世の死を取り上げた短い挿入章は感動的ですらある。それは結果を知る者が渦中にあった人間に寄せる後知恵の公平さやイデオロギー的立場から一刀両断式に示される寛容ではない。真正のジャーナリストのみが持ちうる洞察とすべてを知り得ないという潔い断念に裏打ちされた深い「同情」がそこにある。

 日本の金融問題に対する著者の立場は明確で、小泉・竹中の改革路線への評価と日本的システムへの批判は一貫している。しかし「システム」の外から問答無用式に裁断を下す傲慢さや「システム」に内在する生身の人間への紋切り型の決めつけとは無縁である。ジャーナリストに何より必要な歴史感覚を持って「日本の金融物語を人間の側から描いてみること」に徹したこの作品は、神ならぬ人間の、つまり「システム」を鳥瞰し得ない愚かさを鮮烈に描いた現代日本の「悲劇」である。

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紙の本

日本の金融・産業界の、開国の物語。

2004/05/29 10:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:aguni - この投稿者のレビュー一覧を見る

 日本語の副題は非常に穏やかなものになっているが、英語のタイトルを見ると、内容はそうでもないことがわかる。'Shinsei and Battle for Japan's Future'、つまりこれは「戦い」の記録である。著者は英フィナンシャル・タイムズ紙の女性記者で、2000年から2002年にかけて東京支局長をつとめたジャーナリスト。彼女は日米の有力者100人以上に200回以上にも及ぶインタビューを敢行し、この一冊を書き上げた。その内容について著者は後書きでこう説明している。

「私は、金融記者としての経験と、若い頃、文化と異文化による変化の研究を中心とする学問の分野である社会人類学を大学で学んだ経験とを活かして、日本の金融物語を人間の側から描いてみることを思い立った。そして、あるひとつの銀行とそこにまつわる銀行家たちに焦点をあてるのがもっともわかりやすいと判断した。」(P445)

 だからこの本は長銀が生まれ変わらせるために税金をつぎ込んだことの是非、とか、リップルウッドがハゲタカファンドだったのか、とかそういったことを論じる本ではない。日本の金融部門が多額の不良債権を抱え、そうはわかっていても誰も手を出せないでいた状態から、金融ビックバンを経て外資の乱入があり、小泉と竹中の登場もあって、何が今、立ち直りつつあるように見えているのか、それを人とある銀行の動きを追いながら感じさせてくれる一冊である。だから、金融の改革全体を見渡すのには、この本では語られていないことが多い。特に政治やヤクザ絡みの話などでは、闇の話は闇のままにされている印象も強い。それはしかし、オフレコの話も混ざっているとはいえ、インタビューを元に組み立てたノンフィクションである以上、いたしかたないのかもしれない。

 しかし、それ以上に新鮮だったのは、日本の銀行がこれまでやってきていたビジネスのお粗末さと、それを変えるために突っ込まなければならなかった税金の巨大さである。ビジネスをあくまでビジネスとして割り切る欧米人には確かに理解できないだろう。しかし、おそらく規範に従わされている日本人も、なぜ自分たちがそうなってしまったのかがわかっていないのだ。新生銀行の貸出資産の状況を把握し、財務部門を任されたデイビット・ファイトは企業文化を変えようとしたことについてこう説明している。「前に借りた金を返せないから金を貸してくれと言われたら、それは金を貸す理由としておそらく良いものではない、というメッセージを皆に伝えようとした」(P318)おいおい。これまで銀行は不良債権を作ることを仕事にしてきたのか?

 とはいえこの本の中で描かれている日本の不思議な文化の物語は、決して金融分野に限ったものではない。著者も「リーダーシップを発揮できる人物は日本には情けないほど少ない。」(P374)とあるように、日本にはそもそも自分の頭で考えて行動できるような、また、そのための知識と経験を持とうとしている人間が余りにも少ない。狭い範囲での常識と、仲間内だけの慣習を重んじる。事勿れ主義に徹し、大局(マクロ)が見えない。そして受け入れられないものは拒絶する。「出る杭は打たれる」という言葉はこの本にも何度も登場する。いわゆるサラリーマン体質が組織にも社会にも染み付いてしまっているのではないか、そう感じた。日本という国民のビジネス感覚は、護送船団方式のおかげで戦後もずっと戦時中のままだった。ほとんどの人の感覚はまだ蒸気船によって覚まされていなかったのかもしれない。

 この本に書かれているのは、日本の金融・産業界の、「開国」の物語である。その変革は今後も進行していく不可逆的なものだろう。だからこそこの本は、金融関係の方はもちろん、日本企業に勤めるすべての人にオススメできる一冊となっている。

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2005/01/30 12:03

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2004/12/21 14:23

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2006/06/20 21:17

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2008/07/09 03:37

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2009/04/23 22:41

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2008/11/30 19:33

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2012/01/25 00:58

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