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紙の本
赤い糸
2016/04/13 19:50
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1章から第3章はアルゴナウタイの大冒険、第4章はベレロポンテス、第5章はテセウス等の話。
表紙のメディアは第2章で登場。魔術を駆使しアルゴナウタイの冒険を成功に導くキーマンで、圧倒的な存在感です。実弟を惨殺することで逃亡の時間を稼ぎ、アルゴナウタイのリーダーであるイアソンの窮地を救う等、イアソン(=夫)の成功のためには手段を選びません。しかし、その後、イアソンは心の安らぎが欲しいと浮気に走り、離婚を言い出す始末。裏切られたメディアは苛烈な復讐(再婚相手とその父と自分の子を惨殺)を果たします。日本のゲス芸能人たちは、メディアが奥さんでなくて良かったですね。第5章で、その後のメディアが登場。ここでも期待通りの魔女ぶりを発揮。最後は息子のメドスとともに逃亡し、イラン周辺でメディア王国を建国。凄まじい生涯でした。
ところで、第4章のべレロポンテスの話はギリシャ神話の典型的なパターンですので、この話を覚えておけばギリシャ神話を手っ取り早く理解できるでしょう。つまり、
1 数々の敵と戦う使命を押し付けられる、
2 行く先々で女に手をつける、
3 英雄はたいてい人間の実父以外に神を父に持つ、
4 横恋慕されてひどい目に遭う、
5 神のご加護がある、
6 神に近づこうとして破滅する。
また本巻でも、コーラス(合唱)・ラビュリンス(迷宮)・赤い糸・エーゲ海等の語源エピソードが紹介されています。中でも、「赤い糸」の話は、古事記や中国の古典に出てくることは知っていましたが、ギリシャ神話にもエピソードがあったとは全く知りませんでした。相変わらず勉強になります。
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