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紙の本
シリーズ愛書・探書・蔵書って謳っているけれど、この本てその中の何冊目なんだろう。でも、このカバーデザインは、秀逸だあね。ウィスキー瓶が似合いそう
2004/08/28 22:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「本を読むだけでうさん臭く見られるオーストラリアの片田舎で育った少年が、いかにして愛書家になったか。ロンドン、カリフォルニア、パリと移住しつつ本に熱狂を傾けた生涯を語る。
目指す本をいかに入手するか。古書の価値の見分け方。上手な売り方。コレクションのつくり方。インターネット時代の最新古書業界事情。
海外の蒐集家、古書店主やブックハンターたちの生態がユーモアたっぷり、手に取るようにわかる。
本を愛するゆえに体得した、蒐集の生きた技術を教えます。」
というのが、カバー折り返しだけれど、ここでイチャモン。といっても文章の内容ではないので、できれば実物を見て確認してほしい。何か、というと上記の文章のカタカナ部分の活字が、他の文字に比べて一回り小さいのである。これが、とても読みにくい、というか見にくい。別にポイント数を上げて他と揃えたたところで、たいした活字量ではないのである。何でこんな愚かなことを、と思う。案外、こういう本が、貴重なものとして古書の世界ではもてはやされたりして。
さて、著者であるジョン・バクスター。わたしはまったく知らない。著者略歴では1939年のシドニー生まれ。15歳で学校をやめ、鉄道会社勤務。退職して30歳で渡英。BBCラジオで放送作家、司会者をつとめ、大学の客員教授、ハリウッド・ジャーナリストをへて、映画関係の伝記作家・評論家として活躍。
ということは、私の興味範囲とは殆どかぶらないので、知らないのも当然だろう。で、「愛書狂」という三文字が私をこの本に向かわせた。でだ、この本、あくまで愛書狂の告白なので、バクスター自身の人生についての話も多いのである。例えば、彼は今パリに住んでいるのだけれど、その原因となった奥さんとの出会いや、彼女の一族との食事の光景などは、本に興味がない人でも十分楽しめる。
でも、やっぱり面白いのはSFの蒐集だろう。SFこそ質より量というのが、この世界の常識らしいのだけれど、作家のサイン本を求める、或いはサインを入れてもらうために作家の下を訪れるマニアというのが、実際にいるんだ、とか、ついこの間出たばかりの『ハリー・ポッター』の初版ですら高値がついていると知ると、彼我の差に驚いてしまう。
グレアム・グリーンが好きな私は、折角集めたものを一括売り払ってしまったバクスターの蛮勇に呆れるというよりは、哀しくなってしまうほうだけれど、たとえばアッカーマンのようなSF界の有名人の名前を見ると(作家は当然出てくるけれど)、マニアの世界も捨てたもんじゃあないと思う。
それにしてもなあ、偏見を承知で言うけれど、オーストラリアと古書ってのは似合わないよなあ、イギリスとは言わなくても、アメリカであれば納得できるのに、カンガルーのいる世界で古書だ、サイン本だっていってもなあ、オーストラリア人作家くらい日本で無名の存在ってのはないからなあ。ガース・ニクスがそうだったかな、私の認識ってそんなものだもの。
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