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「アヴェ・マリア」の注意書きに「『原罪の庭』の真相に触れている話なのでこちらを先に読んでください」とありまして。「原罪の庭」はけっこう前に読んだことがあったんですけど、すっかり内容を忘れちゃってたので、もう一度読みなおしてから新刊に入ろうと思って2冊まとめて借りてきました。
どちらも、シリーズの主人公である桜井京介の助手のような存在にあたる少年、蒼くんにスポットを当てた物語です。辛い(なんてもんじゃない)過去を乗り越えて、少年は立派な青年に成長していきます……
高校のときにはじめて「灰色の砦」を読んでからずっと追いかけてきたシリーズなので、「蒼くん、成長したなぁ……」と感慨深いものを感じてみたりしました。
まあ新刊の時点では蒼くん私よりひとつ年上なんですけども。
このシリーズ、登場人物がきちんと年を取っていくので、いつのまにか読者(私)が登場人物の年を追い越してしまった――なんてことがないのが嬉しいです、が、京介が三十路に突入したのには若干ショックを受けました。なんか、なあ、うーん。
蒼くんと京介の絆とか、新しくできた友人の翳との関係とか、たいへん好みなんですが、でも読んでてちょっと恥ずかしくてムズムズしました……
あーでも翳の歌は聴きたい。聴いてみたい。(読書日:2004/6/17)
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建築探偵の番外編とも言うべき作品で主人公は「蒼」こと薬師寺香澄。
彼の過去は「原罪の庭」にて開かされておりそれを踏まえた作品となっている。
始めて登場してから彼一人とにかく大人になったなあと思いました。
彼の背負った過去は大変重く苦しいものだけれどそれに押しつぶされまいと懸命に頑張っている姿はなかなか泣けました。
高校生になってからの友人翳のキャラもよいですよね。
ミステリと言うか青春小説と言っていいかもしれません。
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【ストーリー】
建築探偵シリーズ番外編。薬師寺家事件の時効成立を間近に控え、蒼こと香澄(大学二年生)のもとへ「REMEMBER」とだけ書かれた謎のカードが届く。折しも蒼と香澄の二つのペルソナの狭間で自立への焦りが彼を襲う中、彼は問題をひとりで抱え込んでしまう・・・。
【感想】
蒼の身の回りに辛い出来事に見舞われる人々が重なって登場する本編ですが、そのため蒼はまた成長したと思う。蒼が主人公の話は私には読みやすい。
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【ブログ版ぶっくリストより】建築探偵桜井京介の事件簿、番外編。
レギュラー登場人物・蒼がメインのサイドストーリーです。
なので、これだけで読むことはできないのですがこの蒼くん、
『個人的二宮さんに演じてほしいキャラBEST5』に入ります。
すごく辛い過去を持った、芯の強い子なのです
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建築探偵シリーズ、1部完。
建築探偵・・・最初は面白かったんだけどな〜・・・3作目迄くらいが。
それ以降は、正直面白くなく感じました。それでも、何とか読み進めて、ここで終了。
一応、蒼の事件完結版なんでここまで読みました。
蒼の事件ってーか、蒼の成長物語は好きですよ?だからこそ、京介主体の話はあんまし魅力を感じないっつーか。。。
人間的に惹かれないし、もうこの作品でザクッと終わらせたシリーズです。
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建築探偵シリーズ番外編。
蒼が主役です。相変わらず蒼が悩んでいて大変です。
大変だけども、大変にしているのはいつも本人なのがこのシリーズの特徴ですね。
蒼にしろ、京介にしろ、自分だけでなんとかしようとして余計になんとかならない状況を作り出しています。
どうせ最後にはばれてしますのですから。
本当にややこしい人たちです。
しかし、ホロリと感動もするのです。
このシリーズ、終わってほしくないんです。
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蒼の過去編、完結。すごくすごく切なくて、読むのが苦しかったです。本当に蒼には幸せになって欲しいです。
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凄惨を極めた薬師寺事件の時効成立まであと少し。蒼として新しく生まれ変わり、大学生活を楽しむ薬師寺香澄のもとに、奇妙な手紙が届けられる。
「REMEMBER」
引き摺られるように記憶を辿る蒼は、いつしか閉じ込めたはずの過去と正面から向き合うことになる。
いったい誰が、何の目的で、何を思い出すことを要求するのか。
やがて記憶は、ある旋律へと繋がってゆくのだが・・・?
建築探偵5/15作『原罪の庭』番外編。
時間軸は綺羅の棺(9/15)、失楽の街(10/15)のちょうど間くらい。
私はこっちを後に読んだので、あーーなるほどね、と思うことが多かったです。
以下ネタバレ。
いやーーーー蒼くん、凄絶だなぁ・・・よくまともに育ったよ、うん。
原罪の庭もすごかったもんなーー。あんな過去、乗り越えることができるの? と思ったりもするのですが、人間って脆くても強いものなんだ、と思ったり。
翳がとてもいい味を出してますね。失楽での彼を読んで「ん?」と思った部分があったんですけども、これで解決。いつの間に蒼のお母さんを知ったのか、とか蒼の過去を知ったのか、とか。疑問に思ってたんで、読んで正解でした。
響は絶対に女性だと思ってました。半分にもならないうちから、この図書館の人だろうなぁ・・・とか思ってました。
彼女には、蒼=香澄はとても幸せそうな子供に見えたんでしょうね。現実は全く反対だったわけですが。
篠田先生の描く建築探偵の世界は、ともすれば非常に現実的で恐ろしく鋭利な感じがするのですが、それでも根底には人間に対する愛が、「どうか信じさせてくれ」という京介の切なる願いとなって流れているような気がします。
ミステリ界ではタブーとなっている作品のネタバレを前提に成り立っている一作ですが、蒼という人間を知る上ではやはり必要だったと私も思いました。
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「原罪の庭」がどんな話だったのか、正直言うと、もうあまり覚えていなかったりするのですが、少しづつ思い出しながら、その後の蒼の奮闘ぶりを追いかけました。
いびつな愛情を受けて育った子供が、初めて接する外の世界に戸惑いながら、守られてばかりの自分を叱咤し、愛されるに価する自分でいようと戦う姿は、いじらしくも健気で、そして頼もしい。京介たちの子離れより、蒼の親離れの方が早そうだよね(笑)。
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「原罪の庭」での事件の事項直前に訪れる不審な出来事を追い詰めるうちに、蒼の過去に新たな真実が付け足されることになる。「原罪〜」の続編的作品です。「原罪〜」を読んでいないと話が分からないと思います。
篠田作品「桜井京介シリーズ」の番外編。このシリーズの作品は登場人物が妙にリアルで魅力的です。人間関係がしっかりしていて、それぞれの作品で1つミステリーが解決されるけれど、大きなミステリーはどこまでも解決されない。そこが魅力のひとつです。(最終的には明かされるらしいですが)
篠田作品は他の作品とのリンクも1つの楽しみですね。
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建築探偵シリーズ番外編で、最低でも『原罪の庭』を読んでいないと理解できない。このシリーズ最初は面白かったんだけど…最近何か押し付けがましいというか。正直読むのが苦痛になってきた。
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大好きな建築シリーズの番外編。蒼が主人公!!泣けました。蒼切ない。かわいい。大人になった…ジーン…。でも大人組の気持ちで言うと「ちょっと淋しい。」笑
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蒼の物語2話目
2000年4月東京
薬師寺事件14年目時効を前にして蒼の元に送られてきたカードの送り主は
蒼と翳の友情に乾杯!
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建築探偵番外編。
原罪の庭を読んでから、と前置きがしてあるだけあり、過去に触れる話。人物関係にとってつけた感はあったけれど、蒼の一人称で書かれているので感情移入しやすかった。重いけれど光はあります。
07/10/26
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封印された過去が蘇り、血の惨劇の真相が今、語られる!
『原罪の庭』の薬師寺家事件に再び迫る!
血塗られた薬師寺家事件の惨劇から14年。時効の完成を目前にして、唯一の生存者である蒼こと薬師寺香澄のもとに謎めいた封筒が届く。カードにはただ一言「REMEMBER」。そのことばに急き立てられるように記憶をたどる蒼の脳裏に、やがて明滅する過去の映像、耳に流れる旋律。
『原罪の庭』の真相に新たな光を与える建築探偵番外編