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紙の本
ロボット、その特別な存在
2017/07/27 12:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
分厚い本。フィクションのロボットと科学技術が互いに影響しあいながら発展してきた歴史を紹介している。ロボットに関する古今東西の短編小説が多数掲載されている。
工学部卒で、実際に現物と接する機会に多く恵まれた人間としては、フィクションの世界からロボットの変遷を知るのは逆に新鮮だった。ロボットに対する恐怖を描く作品には技術への無知を、ロボットが人間以上に人に気に入られる作品には人の傲慢さを、ロボットの知性を人間のように評価する作品には滑稽さを感じる。システム、科学技術、ロボットと現実生活のこれからを想像する下地を得たように思う。
紙の本
目次
2004/06/04 15:57
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投稿者:光文社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まえがき アトムの世紀をつくったこの物語たち
第一章 一九三〇年代まで 神話からチャペック『R.U.R.』へ
自動チェス人形(1899)アンブローズ・ビアス 奥田俊介=訳
人造人間殺害事件(1931) 海野十三
孤独な機械(1932)ジョン・ベイノン・ハリス(ジョン・ウィンダム) 金子浩=訳
愛しのヘレン(1938)レスター・デル・リイ 福島正実=訳
・池内紀 チェコの人形劇
第二章 一九四〇年代 アシモフのロボットSFと第二次世界大戦
うそつき(1941)アイザック・アシモフ 小尾芙佐=訳
美女ありき(1944)C・L・ムーア 小尾芙佐=訳
・川合康雄 アメリカSF雑誌とロボットSFアート
第三章 一九五〇年代 原子力の未来と鉄腕アトムの誕生
ドン・キホーテと風車(1950)ポール・アンダースン 金子浩=訳
にせもの(1953)フィリップ・K・ディック 大森望=訳
胸の中の短絡(1954)イドリス・シーブライト(マーガレット・セント・クレア)安野玲=訳
鉄腕アトム サンゴ礁の冒険(1954)手塚治虫
世界も涙(1957)ブライアン・W・オールディス 小尾芙佐=訳
ボッコちゃん(1958)星新一
・松原仁 鉄腕アトム論
・中村仁彦 鉄人28号の時代
第四章 一九六〇年代 輝かしい宇宙時代
レオノーラ(1962)平井和正
オートマチックの虎(1964)キット・リード 浅倉久志=訳
フロストとベータ(1966)ロジャー・ゼラズニイ 浅倉久志=訳
孤島ひとりぼっち(1969)矢野徹
・高橋良輔 ロボットアニメとエンターテインメント産業
・星野力 誤解して共生する
第五章 一九七〇年代 WABOT登場
素顔のユリーマ(1972)R・A・ラファティ 伊藤典夫=訳
愛のロボット(1973)田辺聖子
最後の接触(1976)堀晃
・田所諭 サンダーバード
第六章 一九八〇年代 ロボット元年来たる
ロデリックより抜粋(1980)ジョン・スラデック 柳下毅一郎=訳
告別のあいさつ(1985)大原まり子
・杉原知道 ロボットらしく、ロボットらしくなく
第七章 一九九〇年代 二足歩行ロボットの衝撃
ボヘミアの岸辺(1991)ブルース・スターリング 嶋田洋一=訳
高校教師・恋人・共犯者シリーズより(1993-1995) 渡辺浩弐
誘拐(1995)グレッグ・イーガン 山岸真=訳
・山岸真 グレッグ・イーガンの"ロボット"SF
・梶田秀司 2足歩行制御の問題点は何か
・前田太郎 パワードスーツのサイエンス:創作と創造の狭間で
第八章 二〇〇〇年代 アトムの誕生日、そして”未来のかけら”
KAIGOの夜(2000)菅浩江
コスモノートリス(2002)藤崎慎吾
・柴田智広 ロボットで人間の知能を知る
・難波弘之 ロボットと音楽
・江尻正員 ロボット学会のこれまでと未来
・日下三蔵 ロボット漫画の系譜
主要参考文献、およびロボット文化をさらに知るための150冊:瀬名秀明
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