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偉大な、アマチュア科学者たち みんなのレビュー
- ジョン・マローン (著), 石原 薫 (訳), 山田 五郎 (監修)
- 税込価格:1,650円(15pt)
- 出版社:主婦の友社
- 発行年月:2004.6
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紙の本
教育ではなく探究心が成果を残すことの実例
2004/09/10 11:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Skywriter - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学の分野で名を為すには、何が必要なのだろうか?
知識の多さ? 優れた教育?
いや、それは必須条件ではない。それよりもむしろ、知的な好奇心と飽くなき探究心、そして目的を決めたら目標にむかって苦難を超えて突き進むだけの熱意こそ、重要である。そんな熱意を持った人々が、すばらしい着想を得た時、専門教育の有無に関わらず後世に名を残す研究が生まれる。
そのことを良く示しているのが本書に描かれる10人のアマチュア科学者たちである。
例えば小説家として有名なアーサー・C・クラーク。
彼はろくに教育を受けなかったが、静止衛星を利用した通信技術について緻密な計算を行い、なんと2次大戦中にすでに理論的には通信技術に必要な技術を予見していた。
あるいはメンデル。
遺伝学で有名なこの司祭はエンドウを掛け合わせるという気の長い実験を行い、遺伝学の基礎を築くことに成功した。
アマチュア科学者たちの少なからずは、専門家から嘲笑されたり無視されたり不遇を囲ったりした。しかし、そんな彼らの残した偉大な業績は現在の生活に不可欠なものにまでなることすらある。アマチュア科学者がなかなか“プロの”科学者に相手にされないのは、多くの“永久機関の発明者”や“角の三等分の証明者”に煩わされていることが手伝っているのかもしれない。しかし、科学を進めるのは彼らだけではない。
しかしながら、アマチュア科学者の成果を認めなかったプロ科学者たちを批判することが本書の目的であるとは思えない。それよりも、アマチュア科学者たちが徒手空拳でどれだけのことを成し遂げたのかを称えるため、彼ら/彼女らのパワフルな人生を紹介しているように思う。パワフルな人々はたいてい魅力的でもあるので、本書が面白いのは当然の帰結であろう。
ただし、熱意だけではダメだということには注意が必要。最低限持つべき知識をもたなかったら、トンデモ科学者になってしまう可能性のほうが高い。アー
サー・C・クラークも自分の予想が正しいかどうか知るために数学を勉強しなお
したそうである。勉強するだけの熱意も必要なのだ。
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