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消防士などのヒーローとの恋を描いたオムニバス。ローリー・フォスターが読みたくて購入。
「恋に燃えて」ローリー・フォスター
Harris Black series1作目、原題「trapped」。消防士のイーサンは妹のように接していたロージーと同じベッドで目覚めてパニック、というところから始まるお話。
イーサンは結婚式をあげるその式場で婚約者のミシェルに逃げられ、しかもミシェルを攫っていった相手は自分の友人、しかもロージーの兄。過去のトラウマから抜け出せないイーサンは、後腐れの無い女性関係を続けている。イーサンが好きで、退廃的な彼の生き方を見ていられないロージーは、自分を妹扱いする彼に業を煮やし、行動を起こす。
イーサン大好きなロージーと過保護なイーサン。ふたりの恋は悪くないのだが、イーサンの婚約者のミシェルやロージーの兄をもっとよく描写して欲しかった。ロージーはイーサンに、「ミシェルとの恋は前から本物ではなかったのよ」というが、その根拠、特にイーサンが以前からロージーを好きだったという説得力が欲しいなと思った。
「恋に揺れて」ドナ・コーフマン
大地震に遭遇したヒロインと旧知のレスキュー隊員とのロマンス。
おそらく1989年のサンフランシスコ地震(ロマ・プラータ)の話と思われる。地震の被害、高速道路がリボンのように曲がりくねって、などの記述は、まさにニュースで見たとおり。地震の被害の大きさから考えると、ヒロインもヒーローも無責任な行動が目立つ。いくらヒロインが好きでも、そこはレスキュー隊員なんだから止めようぜ、と突っ込みたくなる。ハーレーの無茶するヒロイン嫌いじゃないが今回はいただけない。大地震という背景からすると物語の深みがもう少し足りない気がする。ロマンス部分も。しっかりしようぜ、レスキュー隊員(繰り返し)。