紙の本
地味で真面目は普通じゃないぞ
2004/08/05 23:49
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投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
地味で真面目な人達にスポット当てたくて…とは作者の弁。そのテーマ通り、ごく普通に生活している人達が物語の主人公です。ストーリーも日常的なのですが、舞台だって客席だってスポットが当たったら、そこは別世界、…普通の人達の普通じゃない物語が始まりました。
真面目な主人公の物語が6篇収録された短編集です。確かに真面目な人達とは思うのですが、シチュエーションはどちらかと言うと異常です。ですから言葉を換えれば普通の人が異常に遭遇したらどうする、またはどうなる、なのでしょう。不倫の果て、妹を溺愛する双子の兄、待ち人ウォッチング、強迫神経症と二重人格、記憶を無くした2日間、無言電話、と6つのミステリアスなテーマを抱えたストーリーは、ホッとするものも有れば、ゾッとするものも有ったり、ギョッとするものもあってバラエティにとんでいます。
ところで、真面目な普通の人が日常生活の中で普通なのは当たり前の事ですが、普通の人も異常事態になれば普通の間々で居られるわけはないのでは。スパーヒーロー物語に反旗を翻すべく真面目な普通に人を主人公にしましたが、果たして真面目な普通の人ゆえの結果になったのでしょうか。どうも、そうとは思えないのですけどね。どうも「地味で真面目」は普通じゃ無いのかも知れませんね。現代は特異側では。構成の仕方や書き方次第で変わって来そうなストーリー、その中でベストの筋運びになっていて、ひとつひとつの作品に「地味に真面目」取り組まれ大切に書かれた事が窺われます。存分に楽しめる短編集です。
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本のデザインがなんか好きでなんとなく手にとった本。ミステリーものが好きなのもあって。
短編集だから割とさくさく読めた。「誠実度100%ミステリー」って所で普通に生きる自分達に近い、ありえない話しじゃない所で恐ろしさを感じた。現代で生きる人間の普遍でもありどうしようもなく自分勝手な所とか…あるあると思いながら引き込まれた。手元に置いておきたい本だからきっと買うかな?それくらい気に入ってしまいました。私的には「とっさの場合」「無言電話の向こう側」が好きです。
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初めて読んだけどこの人の文章とか話の結末、好きだなぁ。
個人的には「バクの見た夢」と「無言電話の向こう側」が好き。「バクの見た夢」のラストが、なんだかとても好きだ。
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面白かった。日常に隠された、非現実的なことが、淡々と書かれているのが、不思議な雰囲気をかもし出していた。
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ヘッドフォンをしていたが故に傍での事件に気づくことが出来なかった男の自責。その篇だけがぐっと来た。
いや、そういうふうに書かれているのだけど。そんな感じに強くはなれない。
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ショートストーリー仕立て。
ライトな読後感。
あまり人気はないみたいだけれど、「袋のカンガルー」が好き。
こう、DNAレベルで繋がっているどうしようもなく離れ難い関係というものが好きなのです。
「とっさのお話」…脅迫性障害のお話はひどく共感した。しかも、結局そのベクトルが自分に向いている…ということも。
あまりにも真面目で、だからこそ現代で生き難さを感じている人達を優しく描いた一冊。
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堅物というより真面目で頑なな人達を主人公にした短編集。ミステリあるいはホラー要素もあり、オチと引き際もよく楽しめる作品でした。自分もカタクナな人間と自認しているので、読んでて心が痛んだり、共感したり。自分とはかけ離れている「袋のカンガルー」が1番気持ち悪くて面白い。
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なんとなく手に取ってみた本でしたが,いいなあ。何度も読みたい。
何気なく道ですれ違う人の生活を覗き見るような気分になります。
『マリッジブルー・マリングレー』の最後の嫌ぁな感じのオチと,
『無言電話の向こう側』がよかった。
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カタブツ=地味で、まじめ?
作者はそういう人たちを描いている。
どこにでもいそうな真面目な人々。
でも実際にいるのかな。
特別ワクワクもしないけど、
すごく感動もしないけど、
なんとなく心に残る物語ばかりだった。
それでも、やっぱりハッピーエンドが好き。
そういう意味ではちょっと物足りないかな・・・
また同じ作者のものを読もうって、
今は思えない。
それが私の本選びの基準^^;
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初めてでした。。。が!!はっきり言って。。。。面白かった!
その題のとおり、生真面目すぎる人々が主人公の短編集。
あまりにも真面目すぎる考え方が面白くて面白くて。
たとえば、不倫をしてるめちゃくちゃ真面目なカップル。
二人とも真面目すぎて、二人が会わないために、一人が死のうという結論になる。
あほ???この人達。。。 (失礼。大真面目です)その結末やいかに。。。
最後の「無言電話の向こう側」なんか本当ナイスな落ちに爆笑。
ぜひぜひ読んで見てください。
ありえないぐらいの真面目人間ばかり出てきますよ〜
と、ここまでが2年前読んだ感想。
そして、今日2年ぶりに再読。
一番面白かったのは「とっさの場合」とっさの場合、人はどうする?母として、妻としてどうふるまえば。。前に読んだときは感じなかったけど、この話だけなんか他と違ってた。
そして、びっくりしたのがあとがき。。。読んで驚愕。こんな事書いてあったのか。。。
『お断わり』地味でまじめな主人公ばかりのはずの本書に、一篇だけ、まじめで良い人の仮面をかぶった異常な犯罪者がまざりこんでしみました。。。。。
うふふふ。やっぱり面白い。沢村さんの本。はさてその良い人の仮面をかぶった犯人とは?やっぱりあの人でしょうね。。
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星3.8(笑)
心の機微がよく描けている。
ちょっとおしいのは、マニアックというか、特に出だしが説明っぽくなりがちというところ。
短編だからと言うのもあると思うし、作者の傾向もあると思う。
この作者はファンタジーがメインらしい。Amazonのレビューを見ると評価は高いがとっつきにくい印象があるので、こういう普通の世界を舞台にした長編を読みたい。
(以前、ヤッシュクック・モは読んだけど、忘れた(笑))
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【図書館】
初見の作者さん。短編集
マリッジブルー・マリングレーが怖かった。
作品の紹介
気まじめに生きる男女ゆえの殺人、不倫、自殺…世界に例のないテイストの短編集
そうして、ふたりは結論をだした。どちらかひとりが死ぬしかないと。笑わないでほしい。ふたりはまじめにそう決めたのだから。そして、泣かないでほしい。たしかにこれは、滑稽なことではあるのだから。<「バクのみた夢」より>
バクのみた夢
袋のカンガルー
駅で待つ人
とっさの場合
マリッジブルー・マリングレー
無言電話の向こう側
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「黄金の王 白銀の王」を読んで、すぐにこの人のほかのものも読みたくなった。
「カタブツ」は短編集。そのせいで深さは足りないけれど、その分、毎回状況把握するのにワクワクした。
わたしは「駅で待つ人」以降の作品がいいと思う。
「駅で待つ人」みたいなことは、不思議にもあって、それがすごくせつない方向にばかり進んでしまう。そんなとき、出来たら、思うように振る舞えたら。そしたら、こういうことになるんだろうな。悲しいけど。
「とっさの場合」はよくわかる。イメージトレーニングし過ぎて気持ち悪くなる、動けなくなる。
雪国で彼女が転ぶのを助けるか否かで、程度や人間性がわかる。好かれたければ助けるといい。わたしの場合、男性に巻き添えをくらわされてたが。あ、関係ない話だ。
なりたくない自分になるのを避けるため、あらゆるイメトレを克服し、そして伴侶を許す主人公、万歳。
わたしももうひとりのわたしと話せるし。そこもあって好きだ。
「マリッジブルーブライトグレー」で冷やっとした分、「無言電話の向こう側」で温まった。
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再読
隣人の救いの叫びに答えなかった友人は冷徹なのか、それとも何か理由があったのか
事故で数日間の記憶を失った男、その間に起こった殺人事件と自分との関係はあるのか
短編集
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短編集。どの話もあっさり読みやすいんだけど、ほろにがかったり、ぞっとしたり、一筋縄ではいかない感じが良かった。