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φは壊れたね 森ミステリィの新世界 みんなのレビュー

  • 森 博嗣 (著)
  • 税込価格:9028pt
  • 出版社:講談社
  • 発行年月:2004.9
  • 発送可能日:購入できません

新書

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みんなのレビュー166件

みんなの評価3.2

評価内訳

166 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

また大学生の同窓会かい?国立大学の助教授という森にしてみれば書きやすい舞台なんだけど、正直、飽きたかな。でも読めるんです

2004/11/21 19:00

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

新シリーズ開始ということで、まっさらな白い紙に新しい風景が描かれるとばかり思っていたら、反古紙裏からゴミ箱に捨てたはずの話が透けて見えるという、要するに今までのシリーズに新キャラが加わっただけという、なんだこのやろめ、というような話で、しかも登場人物の性格や人間関係まで、単に名前が変わっただけみたいな雰囲気が一杯。ま、それが嫌いかというと、決してそうではないのだけれど。

 死に際のくすくす笑いと
くすぐったい内緒話が、
ほら、足許から聞こえてくる。
「どこからが地面?」
「落ちて止まったところから」

 「おもちゃ箱のように過剰に装飾された
 マンションの一室に芸大生の宙吊り死体が!
 現場は密室状態。死体発見の一部始終は、
室内に仕掛けられたビデオで録画されていた。
    タイトルは『Φは壊れたね』。
 D2大学院生、西野園萌絵が学生たちと
     事件の謎を追及する。
 森ミステリィ、新シリーズいよいよ開幕!!」

    ブックデザイン=熊谷博人
    カバーデザイン=坂野公一(welle design)
フォントディレクション=紺野慎一(凸版印刷)

プロローグ
第1章 密室の中に浮遊する死体の状況について
第2章 しだいに確固となる密室の境界条件について
第3章 記録された映像とΦの謎について
第4章 予感と現実の摩擦あるいは譲歩について
第5章 通じるために開けた穴のリスクについて
エピローグ

殺されていたのがN芸大4年生の町田弘司。彼の死体を発見したのが同じ大学の戸川優と白金瑞穂。で、その二人に巻き込まれる形で現場に入ってしまったのが、C大学大学院M1で建築学専攻の山吹早月、そして彼の友人の海月及介と加部谷恵美。そして山吹の担当であるC大学助教授である30代半ばの国枝桃子で、彼女にくっついた形で事件を解いてしまうのが9歳年下のD2大学院生、西野園萌絵ということになる。

愛知県警からは鵜飼警部補、近藤、三浦という刑事二人の三氏に代表してもらおう。

でだ、巻頭の感想に戻ってしまうのだけれど、もう一つ思ったのが「また大学生かよ」である。若者を描く、ということになれば嫌でも大学生になる、それほどに現代日本の若者は社会人になることよりは大学進学を選ぶ、ということの結果であることはわかるのである。でもだ、もうそろそろ大学生のシリーズはやめてもいいんじゃあないの、そこまで媚びなくても、と思うのである。

ついこの間だけれど、WEBで恩田陸の対談を読んでいた。彼女は乱歩賞をとった小峰元『アルキメデスは手を汚さない』を、学園ミステリとして新鮮な思いで読んだという。しかし、今では学園ミステリはパリの犬の糞なみである。よけて通ろうにも数が多すぎる。自分が大学の助教授であることはわかるけれど、これだけ才能があるのだから、その糞の列に新たな糞を付け加える必要もないだろう。

甘ったれた大学生、しかもそこに必ずやいる傲慢な、あるいは気取った天才学生の推理という構図、これがなくなれば、日本の政治は変わる、そう思うのだよね、明智くん!そうは言いながら、加部谷恵美のつぶやきの思わずにやけてしまうのだから、私も愚かといえば愚かなのだけれどね。

ちなみに、今回の森の文章は、今までのシリーズものに比べれば改行が少なく、オーソドックスなものではあるが、これがいつかはスカスカのリズム重視文に変化していくのだろうなあ、といらん予測までしてしまう私ではあった。それにしても小鳥遊練無みたいな破天荒なキャラがいないのは寂しい。

ただ、本格推理、しかも密室ものとくれば普通ならば押し付けがましいくらいのくだらない密室談義が前面に出てきて閉口するのだけれど、この本に関してはそれは余りない。しかも解き明かされ方は、あくまでスマート。これが出来れば十分というものではあります。

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紙の本

有無の力で読者を納得させる森ミステリィ。これが吉とでるか凶とでるかはあなた次第。シリーズ第1作は摩訶不思議な密室殺人。

2004/11/13 15:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

奇怪な密室でオブジェのように吊られた男の死体、そして一部始終を写したビデオΦは壊れたね。
なぜ犯人は密室にする必要があったのか、またビデオタイトルの意味は???
最近のミステリィでは余計な説明と言いますかダラダラと長い文章が多い中で、この作品は実に簡潔、無駄がないです。
また探偵役が誰のか犀川が出てくるのか、山吹なのか、それとも他の人?と期待を込めて読み進めていく楽しさがあります。
相変わらずの詞的な文章と、山吹、加部谷、海月のキャラを活かした会話と無機質さ、森ミステリィを堪能できる新シリーズでした。

推理やトリックに関しては少々物足りなさがあるのですが、新シリーズだという事と学生達の間での謎解きだということを考えればこれでOKではないでしょう。
犀川&萌絵シリーズとは別物でありながら枝分かれしたように根底では繋がっている部分も良いですね、あの二人と国枝先生がスパイス的に入っているのが良かったです。
以前からのファンもニヤリとさせながら、このシリーズから読み始めた人にとっては他のシリーズにも興味がわく、上手いですね。森先生。

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紙の本

海月くんの“Q”かな。

2004/11/05 15:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:purple28 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 森ミステリィ、ここに極まれり。みたいな(笑)。森博嗣の新作は“Qシリーズ”というようですね。どんな由来があるのかは分かりませんが。ま、Vシリーズだって紅子(venico)さんのVだし、どこかに何か、ちゃんとした理由があるのでしょう(想像できませんが)。

 なんといいましょうか。S&Mシリーズを読破し、Vシリーズはまだ途中なのですが(文庫派なのでね)、四季4部作も読み終えた私としましては、このQシリーズで単純に“森ワールド”を楽しむ術を心得ました。という感じです。Vシリーズあたりから薄々感じてはいたんですけどね、何より、Vシリーズからついてこられなくなった読者もたくさんいたし、それが何よりの証拠なんだと思いますが、ハッキリ言ってしまえば、同人誌っぽいんです、ノリが。ある意味、内輪うけだったりとか、キャラを楽しむ作品になっていたりだとか、そうすると、謎の部分っておまけなんだよね。そしてさらに、各シリーズを通しての壮大な世界観も、同人誌っぽい。というか、らしい。でも、それって逆に、森博嗣の原点に戻ったんじゃないかな、という気もしてますけどね。なので、私にしてみれば、よりいっそう、心から作品世界を楽しみました。で、改めて、ずっとついて行けるなと思ったし、ついて行こうと思いました。

 時系列としては、S&Mシリーズ終了後、短編集に収録された作品の中でも着実に成長していた萌絵たちが、そのまま登場します。主人公となるのは、萌絵が、というか国枝先生が移った研究室に(C大学だっけ)なぜか萌絵がいて、そこに所属する学生たちです。山吹皐月、加部谷恵美、海月久介という3人が主に活躍します。山吹皐月は、久しぶりに会う友人のマンションへ行くのですが、そこで殺人事件に巻き込まれます。過剰に装飾された部屋で発見された死体は宙づりにされ、しかもそこは密室で…。ここにうまい具合に萌絵がからんでくるんですね、当然ですけど。なんだかそういうことを考えていくと、この作品自体が、このシリーズのプロローグのような気がします。

 で、あれって性別誤認トリックなんでしょうか。ま、でも、トリックには使われていないので、伏線でもなんでもないのかなあ。でも、油断してると最後に大きなどんでん返しが来たりするんだよねえ。なんて読み終わってからも考えてたりします。


紫微の乱読部屋

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紙の本

ライトノベル風にあっさりと読んでも、どっぷり浸かって読んでも、どっちでも面白い。

2004/09/10 18:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:touma_online - この投稿者のレビュー一覧を見る

森博嗣の作品の魅力の一つは、ミステリ小説という道具を使って、新しいものの考え方を示してくれる事です。S&Mシリーズの最大の魅力は、犀川先生という冷徹な人物が、「認識とは何か」「世界とは何か」「学問とは何か」といった熱い考え方を教えてくれる事でした。

そして、本作でも、やはりその魅力は失われていません。

「φが壊れたね」の冒頭で引用されているのは、ある哲学者の言葉。「形而上」「現実」「主体」など、難しそうだけど、ちょっとミステリアスな言葉が並びます。これが、事件の真相とどう結びついてくるのか。「φが壊れたね」というのはどういう意味か。「PATH CONNECTED φ BROKE」という副題の意味は?。

こうした謎が解かれるとき、また新しい「考え方」が見えてくるかもしれない、という予感は、今回は裏切られません。読後には、楽しい思索の旅が待っています。

さらに、ディープなファンなら、犀川先生と萌絵の関係に注目してみたり、今後の展開につながる怪しげな伏線を探してみたりするのも楽しいです。もちろん、新シリーズの登場人物も、微妙に性格がヘンテコなところが、リアルで魅力的。過去の森作品では見られないような親しみやすさです。

以前のシリーズに比べて、事件の構造が明快なので、ライトノベル風にさらりと読んでも解りやすく、どきどきやビックリを楽しめます。一方、作品構造を解体したり分析したりして楽しむマニアックなファンにとっても、いろいろ突っ込みどころのある作品に仕上がっています(←ほめています)。

長年のファンから初めての人まで、幅広く楽しめる懐の深い一冊です。特に、Vシリーズの意味不明さ、先鋭さについていけなかった人にも、安心しておすすめできます。

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2004/09/22 22:50

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2004/09/23 01:20

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2004/10/11 22:46

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2004/10/06 11:15

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2004/09/28 19:44

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2004/10/12 15:49

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2004/10/14 14:09

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2004/10/25 20:19

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2004/10/29 20:48

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2004/10/26 21:05

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