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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.4

評価内訳

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紙の本

2005年に映画公開も予定されている韓流ヤングアダルトの130万部超ベストセラー。貧民街の少年たちを描いた成長物語なれど、安易な感動を企図することない唐辛子ぴりりの言い回しにヤられた。

2004/12/17 12:05

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 子どもを扱った作品は、映画にせよ絵画にせよ、文芸実作にせよ気になる。けれども、子どもをうまく使って「受け」をねらったとおぼしきものはどうも苦手。古くはテレビドラマ「おしん」やら映画「ニュー・シネマ・パラダイス」——泣かせるツボを計算した上で、そのために無垢でけなげな子どもを起用するのはどうもずるい。絶対ずるいと感じる。
 たとえば「生活苦に対する不撓不屈」「古き映画への愛とオマージュ」といったテーマを追求するのであるならば、ほかに方法はあるだろう。安易に子どもを使うのは「ずるい」ということだ。
 どれがどうとすっきり整理するのは難しいのだが、児童文学やヤングアダルトという、子どもを描き、主に少年少女を読者対象とする文芸ジャンルでもまた、この「ずるさ」がはびこりやすいように思える。いや、それ以前に、成長した今現在の視線のまま、視点を子ども時代に移さずにどんどん話を展開させる困ったちゃん作品も問題なのだが……。同様にして、子どもに媚びながら「ほれ、ほれ、こーゆーのが感動的なお話というものだ。そこを押えて、感想文でも書いてちょーだい」とまとめられても気分がよくない。
 閑話——そこにこそ本懐は潜んでいるのかも——休題。

 リアル9歳児たちと日々格闘しているからこそ読んでみた本書だが、感動という柵にほいほい追い込んでいく襲いかかり方をしてこない内容で、とても良かった。10歳という区切りの前としての9歳を、30歳という区切りの前の29歳に振り返ってみて書いた自伝的半生だ。ときどきその執筆当時29歳の語り手がのぞく。できるだけ子ども時代をそのまま描こうとするのではなく、むしろ追想に、成長を経た自分なりの価値観をつけ足すところが無理をしていない、自然だと感じられる。
 ルビが振られていないし、一般小説的な邦訳書としての出版物なのだが、ヤングアダルトの扱いをされ、若い読者にこういう小説こそが読まれるといいと思える。幼いときの出来事、その当時はよく事情やらからくりやら意義が分からなかった出来事が、成長してくると全体のなかの位置づけとして意味を帯びてくることがある。そのような「子ども」時代の価値なき価値と「成長後」の獲得された価値が、豊かな融合を見せている小説だからだ。

 舞台は、日本で言う「山谷」のような場所なのだろうか。「山の町」と呼ばれる貧民街であり、3年生の夏休みになる直前、9歳のときに「ぼく」はここに越してくるのだ。ぼろ家だが、情の深い父親と母親がいる。縄張り意識のあるボスのような存在の子どもがいる。気になる女の子がいる。私有地だから遊ぶことは禁じられているけれど、惹きつけられてやまない森がある。物知りのおばあさんがいる。喧嘩がある……といった具合に、いつかどこかで読んできた普遍的な内容の少年成長物語なのだけれど、平易でさくさく読み易い文章なのだけれど、よくあるものとはちょっと違うなと感じさせられる。
「山の町」の人たちは悲しみや絶望をあまり感じずに生きていたが、それは喜びや希望という鏡に映し出されることがないから、実感として湧いてこなかったのだろう——というような、現在到達したところからの暖かではあるが辛い判断が入り込んできており、どうにもそれに刺激を受けてしまう。 

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2007/09/01 11:56

投稿元:ブクログ

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2013/06/01 17:23

投稿元:ブクログ

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