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鉄道に関するミステリアンソロジー。ミステリといっても、怪談風なものやエッセイ、犯人当てミステリー、ショートショートなど気楽に楽しめるラインナップが揃っています。ラストの犯人当て短編、正々堂々した「読者への挑戦」なのは、さすが有栖川さんだと納得です。
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有栖川有栖編、です。全然鉄道ミステリファンではないのに何故か買っちゃいましたが、結構面白かった。探偵役がいるような話は少ないけど、世にも奇妙な物語にありそうな面白さでした。
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アンソロジーですが、有栖川先生の嗜好がありありと感じられるため、つい「随筆」にカテゴライズしてしまいました。
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(収録作品)青いスパンコール(オースチン・フリーマン)/地図にない町(フィリップ・K.ディック)/メビウスという名の地下鉄(A.J.ドイッチュ)/高架殺人(ウィリアム・アイリッシュ)/4時15分発急行列車(アメリア・B.エドワーズ)/泥棒(雨宮雨彦)/江ノ電沿線殺人事件(西岸良平)/0号車臨時列車魔法(江坂遊)/田園を憂鬱にした汽車の音は何か(小池滋)/箱の中の殺意(上田信彦・有栖川有栖)
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『青いスパンコール』
オースチン・フリーマン
ソーンダイク博士シリーズ。
列車ないでの撲殺。放牧された牛。
『地図にない町』
フィリップ・K・ディック
地図にない町に降りると言う人物。謎の町。
『メビウスという名の地下鉄』
A・J・ドイッチュ
走行中に消えた地下鉄。バラレルワールド。
『高架殺人』
走る電車に撃ち込まれた銃弾。銃弾が発射された部屋から発見された死体と放火。
『4時15分発急行列車』
アメリア・B・エドワーズ
電車の中で出会った男は3ヶ月前から行方不明になっている男だった。「幻の男」の謎。
『泥棒』
雨宮雨彦
戦争中に隠された機関車に隠された金塊の謎。
『江ノ電沿線殺人事件』(漫画)
西岸良平
江ノ電を使った犯罪。
『0号車/臨時列車/魔法』
江坂遊
ショートショート。ちょっと幻想的な話。
『田園を憂鬱にした汽車の音は何か』
小池滋
田園になる謎の汽車の音。エッセイからの抜粋。
『箱の中の殺意』
有栖川有栖・上田信彦
同窓会で帰省した駅での殺人事件。貨物列車で運ばれてきたと思われる死体の謎。
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鉄道とミステリーだなんて、好みのおかずを一緒に出された感でタイトルだけで手にとってしまった一冊。ではあったが、食べあわせの好みは出てしまったか、作品によって読後感、満足感にばらつき有。海外翻訳作品はやはり苦手かも。
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鉄道ミステリーというわりには謎解きの要素はあまり見られなかったので、少し物足りない感じがした。また後半の部分は文庫本としてのせる必要があったのかが疑問に感じる。
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有栖川有栖さんの作品は読んだ事がないのですが、加納朋子「魔法飛行」文庫版解説や汀こるもの「パラダイス・クローズド」における煽り文句など、本人の著作外のところで幾度か名文・名フレーズに接しています。要はこの方、人を褒めるのが抜群に上手いのですよね。
さて、そんな有栖川さんが選りすぐりの鉄道ミステリを集めたのだから、これが面白くないわけがない。本格的なトリックを駆使した作品から、「これミステリなの!?」と首をかしげたくなる作品まで。特に後者は面白いですね。「地図にない町」や「メビウス~」の、予想もつかない展開にドキドキ。自力で探そうとしても絶対に出会わないであろう作品で、こんな妙策が読めるのがアンソロジーの魅力です。
各篇の冒頭に掲げた有栖川さんの紹介文も、簡潔でありながら作品の魅力を上手く読者に提示しています。良き編者による良き作品群。一読の価値あり、でした。