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紙の本
龍樹の主な著作の内容が、素人にも解り易く解説されている
2005/03/06 18:23
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔、般若心経を初めて読んだとき、感激した。アインシュタインの相対性理論と同じだ、と思った。すべてのものが、相対的であり、相関的であり、他に依存して存在している。それが空である。その時はむろんのこと、今でも空や空性についてどれだけ理解しているか、心もとないが。その空の理論を集大成し完成させたのが、龍樹である。その著作に示される論理は、否定で表現されており、解りづらく虚無主義と誤解され易い、と言われている。しかし、この本では、龍樹の主な著作の内容が、素人にも解り易く解説されている。龍樹に関する本を読むのは、これが四冊めなので、こちらに予備知識ができてきたこともあろう。それでも今まで読んできた中で、龍樹の論理や空、中観論、などについて、一番解り易いと思った。主要なキーワードを、現代人にも通用する用語に置き換えることに、著者は巧みなのではないか。
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