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誰もが一度は題名を聞いたことのある本。
裁判にまでなるほどの内容・・なのかな?!
昭和初期・・・
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性描写が問題になった恋愛小説。であるが、それよりも圧倒的に印象に残るのは、20世紀前半のイギリスの抱える重苦しさである。特に階級差の重み。そんな社会への批判も込めているのだろうが、全体的にとにかく重苦しく、正直あまり楽しめなかった。
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エロスを期待して読み始めたが、「ぼくらの時代」への嘆きから始まったのが意外だった。第一次世界大戦後の世界への絶望感というか反発、「生きてやる!」という逞しい意思の象徴としてセックスがある。
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うっかり伊藤整訳と間違えて手にとってしまった。
これから読む方にお勧めしたい。
是非、伊藤整訳 新潮文庫版を読むべきである、と。
とにかく日本語のセンスが悪い。
おかげで最後まで読むことができず、伊藤訳版を読むことにした。
訳者曰くロレンスの文は「ワル」であり、「ノリ」が大切であると。
それを表すのが「まったくオヨヨだぜ」「チンスケしゃん」「マン姫しゃん」という言葉である。この言葉のどこに「ワル」「ノリ」があるのだろうか。
それと、メラーズが炭坑町に住んでいるからと言って、なにも九州弁にしなくてもよいだろうに。
彼の考えで行けば貴族は京都ことばで、商人は船場言葉で話さねばならなくなる。
武藤氏とわたしのセンスの違いと言われればそれでおしまいなのだが。
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こんなにも面白いとは思わなかった。そもそも官能とは知性なくしては成り立たず、文化的抑圧の反動は必然的に批評性を伴ってしまうことを考えれば当然なのかもしれない。ここには時代や階級、洗練と野蛮、男女の間に広がる深淵をのぞき込んでいるようで、結局は薄汚れたマジックミラーで己の願望を眺めているに過ぎない滑稽さと矮小さが臆面もなく描かれている。軽蔑するものにその本心が読み取られてしまう逆説と、近代的であるが故に粗にして野なものにこそ美を感じてしまう不条理さをも取り込む本作は名作以外の何物でもない。身体へ帰ろう。
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世間一般的に有名な書、それもエロティシズムあふれた分野での有名な書ということで、ようやく手に取る。率直な感想としては、エロであり社会的である。
性描写については触れざるをえない。詳細な記述も驚きだが、女性目線の記述もさらに驚きだ。ここら辺は何が女性目線なのかは人によるんだろうが。しかし、一般的にそんなに奔放に不倫できたんだろうか。ロレンスだから特別か?
そもそもロレンスは炭鉱界の状況をみて階級問題を主眼に執筆開始したとのこと。その記述は多少唐突感をもって記載されている感もある。夫婦の会話としての考え方も出てくるが、コニーが夫との関係を振り返る際に物思いに耽るシーンがここだ。著者の立場もあるのだろうが、支配階級としての資産家の酷い考えが際立っている。それは男性と女性の立場等、当日の世相を反映したものなんだと思う。そう考えると社会派小説ではあるが...
しかし、酷い訳だ。何故炭鉱労働者の訛りが九州弁なのか。しかもなんだか博多弁と鹿児島弁が混ざっているような。階級差を表した会話感をだしているんだと思うが、それでもなんだか、もっと何かないか。「これだ!」と例示できないが。原文に当たるしかない?