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紙の本
最近見上げたのはいつだったろう
2005/11/19 22:31
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「あさ/朝」とあわせて手に取った。
1日の終わり、始まり。
ひとはその景色を、日々の忙しさの中に埋没させていないだろうか?
私自身も、年々夕焼けを見る機会が減っている事に気づいている。
子供の頃は、夕日が沈むまで外で遊んでいたものだ。
今は会社のビルを出ると、既に夜が訪れていて、夕焼けに浸ることなんてない。
そんな寂しい気持ちをなぐさめるような、そして夕暮れから夜へのわずかな時間の大切さを気づかせてくれた1冊。
誰にも夕闇はやってくる。
何をして、過ごすのだろうか?
■谷川 俊太郎・吉村 和敏『あさ/朝』]
紙の本
こどもたちに夕焼けの美しさを伝えられますか?
2005/01/10 21:53
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
しばらくすると夜のとばりが降り始める、そんな夕刻のカナダの情景を切り取った吉村和敏の美しい写真と、谷川俊太郎の詩とで織り上げた一冊。同じ著者ふたりによる「あさ/朝」(アリス館)の姉妹編にあたります。
息をのむほどの美しさに夕焼けを飽かず眺めたのはいつが最後だったでしょう。
勤務先では仕事に追われ、デスクの上のパソコンを見続けた目を上げた時にはいつのまにか窓の外に漆黒の闇が広がっている。これが私の毎日です。そんな日々を送っていると、夕焼けがすでに私の人生からはぬぐい去られたかのような思いを抱きます。
この詩集でも「夕焼け」が登場するのは、全編ひらがな表記の子供口調の詩や、おそらく旅先(つまりは非日常)に身を置いた者の詩など、私のような給与所得者の日常の目から見たものはありません。しきりと我が身を振り返ることの多い読書でした。
夕焼けは、友人と駆け回って遊んでいた子供や、旅にでかけていた大人たちを、家路へといざなう装置です。温かい夕餉が待つあの家に帰ろう。互いに心を寄せ合い、人生を分かち合うあの家族のもとへ。夕焼けはそれ自身の美しさゆえに人々の心を打つだけではなく、それがいざなう先に待つものを思わせるからこそ美しいと感じられるのです。
だからこそ、著者・谷川俊太郎が次のように綴る言葉は大きな意味を持って読者に迫ってきます。
「でも、せかいには、かえるうちもなく、
まっていてくれるおかあさんもいない、こどもだっているんだ。
そんなこどもたちも、ゆうやけのうつくしさを、よろこんでいるだろうか
あしたがくるのを、たのしみにしているだろうか」
今日という日が終わってしまうのがたまらなく惜しいと感じられる世界、明日という日が早く来ることを心躍らせながら待ち望める社会。私たち大人が子供たちにそれを伝えることができるのかどうか、日々問われている気がしてなりません。
紙の本
ダブルレインボー、燃えるような夕焼け、黄昏の海、やがて一番星が現れる「ゆう」
2016/04/23 23:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:星月夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
左から読むと、吉村和敏さんの風景写真に、ひらがなの詩が添えられた絵本「ゆう」。
右から読むと、谷川俊太郎さんの詩に風景写真が添えられた詩集「夕」。
「あさ/朝」と対になっていて、どこか切ない、ビジュアルブックです。
暮れていく夕焼けの海と灯台、飛行機雲が印象的な
「みえなくなる ちきゅうのかたち みえてくる ちきゅうのかたち」
黄昏ていく海が美しい
「さよならおひさま ちょっとさびしい でもまたあえるね」…
吉村さんの撮る美しいカナダの黄昏と、谷川さんのひらがなの詩がどこか切ないです。
暮れていく雄大な自然の美しさと共に、人が生きることの切なさを描いています。
時折、燃えるような夕焼けや、黄昏の海、一番星の風景が見たくなって、眺めていますが、
本の帯や谷川さんの後書きに添えられた、
「ゆうやけのうつくしさを、よろこんでいるだろうか
あしたがくるのを、たのしみにしているだろうか」
という言葉を読む度に切なくなります。
「あさ/朝」を読んで感動した方には、こちらの「ゆう/夕」もオススメです。
紙の本
どこでも見ることができそうで、見ることのできない夕景を眺める本
2013/02/11 18:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ著者、同じ出版社による『あさ/朝』の姉妹本。
こちらは夕陽や夕焼け、夕方などを扱った吉村和敏の写真と、同じモチーフの谷川俊太郎の詩のコラボレーション。
右から読むと、谷川俊太郎の詩が12編収められ、それにあった吉村和敏の写真が並ぶ詩集として読める。誌は過去に発表されているものがほとんどで、古いものはかなり前のものだ。
左から開くと、吉村和敏のプリンス・エドワード島をメインに撮影された写真と、それにあった谷川俊太郎の言葉な並ぶ写真集として見ることができる。どれももともと喧騒からは遠い場所の、しかも夕景はただただ静かな気持ちにさせてくれる。
そんな中で、特に気に止まったものがいくつかある。
「56」という詩は、生と死まで感じさせてくれる。特に始めの一節だ。
「世界は不在の中のひとつの小さな星ではないか
夕暮……
世界は所在なげに佇んでいる
まるで自らを恥じているとでもいうように」
「夏が終わる」では、夏の夕暮れの点景が名詞がいくつか並ぶことで印象付けられているように思える。
ひるがえって、写真を眺めると、
鮮やかな虹の写真
小さな灯台のその先の海とかなたの空に飛行機雲のような一筋がみえる写真
当たり一面暗く、藍色の染まる空に浮かぶ一番星の写真
個人的な体験だが、仕事場の西向きの窓からきれいな夕焼けが見えることがある。オレンジ色から徐々に明度を落としていく夕焼けの空とその下に広がる街のシルエットがけっこう好きなのだけれど、それはあくまでも街中の夕焼けだ。
この本に収められている夕方、夕陽、夕焼けは、それよりももっと鮮やかだけれど、静かで、大きく見える。
街で暮らしているとそんな夕景を見ることはなかなかかなわないが、せめてこうした本で何か感じていたい。
そんな気にさせてくれる本だ。
紙の本
夕焼けもキレイです。
2013/02/26 21:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:てつちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
夕焼けはもの悲しく感じられます。
色々な夕日の色が気に入りました。
朝に比べて少しだけ淋しいです。