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幸福な食卓

幸福な食卓 みんなのレビュー

第26回吉川英治文学新人賞 受賞作品

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みんなのレビュー551件

みんなの評価4.1

評価内訳

551 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

おかしな人たちが寄ってたかって、読者に勇気を与えてくれる物語

2005/09/08 21:51

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

 しまった!島本理生『ナラタージュ』に続いて、またこんな本を選んでしまった、というのが読み始めた直後の感想だった。若い作家にありがちなことなのだが、文章がどことなくぎこちないのである。文章の向こうに考えながら書いている作家の姿が透けて見えるのである。
 人工的な人物造形である。なにやら実態に乏しい。自殺未遂をしたという父親にしても、なぜ自殺をしようというところまで追い込まれたのか深く書かれていない、というよりも、父親自体があまり深い傷を負うこともないまま突然自殺未遂に至ったようにも読める。
 その父親が朝の食卓で「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」と宣言するのが、この連作小説の1行目である。なんとも現実感の希薄な世界である。
 この家では家族それぞれのスケジュールがどうなっていようと、朝ご飯は全員揃って食べるのが慣わしである。この設定も妙に希薄な空気の中で孤立しているような感がある。そして、「全員がそろって食べる」と書いておきながら、小説が始まった時点ですでに母親は家を出てしまっている。これもある日の朝の食卓で母親が宣言したのだそうである。
 不思議な不思議な舞台と人物。主人公の佐和子、兄の直ちゃん、兄の恋人の小林ヨシコ、佐和子の恋人の大浦君、そして最後の最後に顔を出す大浦君の弟の寛太郎と、次から次へと少し変わった人が姿を現す。そして、そういう変わった登場人物がひとり、またひとりと増えてゆくうちに、いつのまにか小説のぎこちなさは消えて、僕ら読者は知らないうちに小説世界に取り込まれている。
 「こういうのもアリか」と僕はため息混じりに感嘆する。
これは多分作者の持つ純真な心が僕らに沁みて来るのだろう。おかしな人たちが寄ってたかって、読者に勇気を与えてくれる物語である。
 人生の苦難を乗り越えて行く物語である。描かれている苦難は、しかし、どう公平に評価しても少し現実感が希薄である。しかし、乗り越えて行く勇気と優しさには、どうにもこうにも共感を覚えざるを得ないのである。
 変な本だ。でも、すごい。
by yama-a 賢い言葉のWeb

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紙の本

おせち料理をかたづけて

2005/01/09 19:34

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今年も妻の作ったおせち料理が元旦の食卓に並んだ。重箱のふたをとる。数の子(子孫繁栄)、黒豆(マメに暮らせるように)、田作り(豊作を願って)、くわい(芽がでるように)、と家族の願いが込められた料理がつまっている。重箱のまわりに祝い箸が家族の分だけ置かれている。私が小さかった頃、この祝い箸の箸袋に家族の名前を書くのが習慣だった。父がいて母がいて、子供たちがいる。多分おせち料理が並ぶ元日の朝は日本で一番「幸福な食卓」だろう。

 瀬尾まいこさんの「幸福な食卓」は家族揃って朝の食卓を囲むことが家族の決め事であった幸福な家族の物語だ。しかし、冒頭から父親が父親を辞めると言い出すのだから、物語の主人公である娘の佐和子は穏やかではない。すでに母親は家をでて食卓を囲めない。優秀な兄は大学への進学を自ら絶って農業の道に進んだ。佐和子たちの「幸福な食卓」はすでになにか崩れかかっている。五年前の梅雨の日、父親は自殺未遂を起こした。そこから何かが佐和子たち家族に始まった。少なくとも食卓の母親の不在はそのことが原因だ。

 それでいてこの家族は崩れてしまっていないし、不幸でもない。瀬尾まいこさんは「幸福な食卓」を囲めない家族を描きながらも、家族の絆がもっと深いところでつながっていることを描きかったにちがいない。そこにいないから心が通じあえる関係、からっぽだから埋めたいという心のありよう。佐和子たちの家族のように父親の自殺未遂という心痛む事件がなくても、やがて子供の成長とともにいつか「幸福な食卓」を囲めなくなるのが家族だ。しかし、家族はいつだって互いのことを思いやれるものだ。「家族は作るのは大変だけど、その分、めったになくならないからさ」(218頁)。瀬尾さんの伝えかったものが心を温かくしてくれる。

 今年の春、私の故郷では年老いた父母が何年かぶりに実家に戻った兄たち家族と「幸福な食卓」を囲んだ。私の家では元日から仕事の長女に合わせて、朝早く重箱のふたをとった。次女は昨年の夏から米国にいて、戻ってこなかった。いつか長女とも「幸福な食卓」を囲むことはなくなるかもしれない。それでも父母がいつまでも私のことに心を寄せてくれるように、私も妻も長女のこともここにはいない次女のことも大切に思い続けるだろう。なぜなら、私たちはいつまでも家族だから。

 帰省せぬ 娘の分まで 祝い箸 (夏の雨)

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紙の本

作中のマフラーみたいに“クリスマスプレゼントとして愛する人に贈りたい素敵な作品”に仕上がっている。

2004/11/27 14:54

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

“新刊が出て真っ先に買って読みたい作家をひとりあげなさい”と言われたら誰を選ぶであろうか?
ほとんどの方には非常に難しい質問かもしれない。
しかしながら私の解答は明確である。
瀬尾さんの作品が今現在において、“もっとも買ってすぐに読みたい衝動に駆られる作家”である。
大きな賞を取ったり、あるいは宣伝力で売れてる駄作の数々よりも、もっと瀬尾作品に光明がさされてもと思っている。
本作は瀬尾さんの第4作目である。
ジャンル的には家族小説と言えそうであるが、恋愛小説と青春小説も兼ねている。
読者のスタンスに合わせていろんな読み取り方が可能であると言えよう。

個人的には今までの作品の中でベストだと自信を持ってオススメしたく思う。

デビュー作であり中編集『卵の緒』は例外として、長編である『図書館の神様』や『天国はまだ遠く』の主人公と違って主人公は中学2年生。
人生においてもっとも多感な時期を過ごす主人公を中学生の講師を兼任している瀬尾さんがもっともテンポの良い言葉で紡ぎ出す。

文体の溌剌さなんかは『卵の緒』のテイストに近いものがあるかな。
出てくる食べ物なんかもふんわりとしていて、凄くこの作品にマッチしてることを忘れてはならない。

主人公佐和子をとりまく家族環境を少し説明しよう。
父親が5年前に自殺未遂を果たし、母親がその後別居生活をしている。
佐和子は父親の事件がトラウマとなり、毎年事件のあった梅雨時期には体調を壊すことがしきり。
6才年上の兄・直は成績優秀であったのだが大学進学を諦めて農業に携わる。
物語はある日突然父親が「父さんが今日で父さんを辞めようと思う」というセリフで始まるのである。

全4章からなるが、3章目までは過去の瀬尾作品より落ちるかなというのが率直な感想であった。
ところが、最終の第4章(「プレゼントの効用」)にて一気に読者は目を釘付けにして読むことを余儀なくされてしまうのである。
第1〜3章までは“前書き&伏線”、第4章が“本編”といった感じであろうか…
それほど最終章のインパクトは大きい。
少しオーバーな表現かもしれないが、一瞬“心臓が止まりそうになる”のである。

恋人役の大浦君がとっても印象的だ。
過去の瀬尾さんの作品にも必ず登場する相手役であるが、爽やかさにおいて彼に勝るものはいない。
女性読者なら、きっと大浦君の虜となるであろう。

男性読者が読めば大浦君が羨ましく思い、女性読者が読めば佐和子が羨ましいと思う。
それも当たり前のようにごく自然と…
瀬尾さんの作品って意外と普遍性が強いんだと思う。

主人公佐和子が作中で大浦君に癒されたように、読者も瀬尾作品によって大いに癒されページを閉じた。
少しため息をつきつつ、切なさをかみしめながら…

瀬尾作品の主人公のように、読者も“多感”でなければ瀬尾作品に対応できない。
なぜなら瀬尾作品は“純愛小説”より“純粋”であるから…

本作は私に命題を与えてくれた。
“本当の幸せ”について考えてみる必要があるのではないか?
それほど私にとっての瀬尾作品は、私という人間の“原点”に立ち返る絶好の機会であると言えよう。


「いやだ。いやだ」私は泣きながらそう叫んでいた。止めようとしても、涙も声も止まらなかった。胸が痛くなるほど鼓動が鳴って、息が苦しくて、手足が震えた。身体は何一つ思うように動かなくて、涙も声もどんどん激しく突き上げてきた。もう自分では何もできなかった。歩くことも、泣くことを止めることもできなかった。」

トラキチのブックレビュー

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紙の本

胸がキュっと痛くなり泣けてしまうのに心が癒されあたためられる。読み終わった後で抱きしめたくなる1冊。

2004/11/25 10:24

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

冒頭の1行目がいきなり「父さんは今日で父さんをやめようと思う」ではじまるこの作品、主人公の佐和子ではないがこの先制パンチにはやられてしまった。
そう1行目から既に物語にグイグイと惹き込まれてしまうのだ。

この物語に出てくる主人公の家庭は決して「幸福」とは言えない。
父さんを辞めた父さん、家出中の母さん、人生から「真剣さ」を捨てた兄・直ちゃんと中学生の佐和子。
何ともアンバランスの中それぞれの優しさと思いやりでバランスを保っている家族なのだ。

「幸福」とはほど遠いはずなのに読んでいると「幸福」を感じてしまう。
それは佐和子自身が気付かないうちにたくさんのものに守られているからであり、それを佐和子に気付かせてくれる人達がいるからだ。いけすかないヨシコさんも、隣の席の坂戸君も塾でライバル宣言をしてきた大浦君も…短編のタイトルではないが彼らが皆佐和子にとって救世主であり、逆に彼らにとって佐和子は守るべきものがあると気付かせてくれた救世主なのだろう。(佐和子が出会う男の子たちがまた魅力的なのだ、鯖を食べてくれる坂戸君や単純でわかり易い大浦勉学君、二人ともが素敵過ぎるくらい素敵なのである。)

物語の後半に関しては読んでいるうちに薄々と感付いてくる出来事が待ち受けているのだが、わかっていてもやはり読んでいると胸が痛くなる。その痛みと切なささえも大きな優しさで包み込むのが瀬尾まいこの作品なのである。
哀しいのに優しい、切ないのに心が温まる。読み終えた後、本を抱きしめたくなる1冊。

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紙の本

家族の幸せは、形ではない

2006/10/17 22:44

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る

今回はどんな家族の形なんだろうと興味津々でしたが、この作品も心にジーンときました。家族の形はいろいろあれど、幸せとは形ではないんですよね。

「父さんは今日で父さんをやめようと思う」父さんはいった。母さんは家出中。兄、直は元天才。主人公佐和子を取り巻くこんなちょっと変わった家族と、ボーイフレンド大浦君との出会いからの中学から高校までを切なく描く。
形は連作短編なんだろうけど、結果、長編だろうと思う作品です。
冒頭でも書きました、父さんの言葉で始まる印象的なこの作品は、家族がある事件によって、離れ離れになるかならないかというような中、それぞれの思いが詰まって、かといって今の関係を決して壊そうとせず分かり合っていく、家族の物語です。
何といっても兄、直との関係がいいです。元、天才ですが今は農業。趣味はギター。彼と妹佐和子の関係が温かい。佐和子と母も。そして、父も。
あの出来事が無かったら、普通の楽しい温かな家族だった。それをわかりながら、暮らしている家族。その関係が読者に妙に安心感を与える。
しかし、それだけの話に納まらせないのが瀬尾さんの技量。あつかましい大浦君と佐和子の出会いの中で育まれる恋がどんどん大きくなっていき、いつしか主題になっていきます。
そして最終話は誰もが涙する話だと思います。そんな佐和子をそれぞれの家族がそれぞれの形で見守ります。父へ投げつけた一言が胸に染みます。しかし、誰も言い返さない。
何て胸に染みるんだろう。家族の幸せは形ではないんだよなー。と思わせてくれる作品です。あっ、そうそう直のガールフレンド(恋人?)小林ヨシコがいいんですよね。手作りシュークリームも泣かせるんです。
すべての方に読んでいただきたいそんな作品です。 カバーには「大きなものをなくしても、まだあった、大切なもの。」 まさにその通り、あなたにとって大切なものとは一体何ですか?そう問いかけて来ます。題名の通り、食卓がまた美味しそうなんです(母の料理も直の料理もいいんです)。
語ればネタバレになるし、語りたい衝動に突き動かされるそんな作品。とってもいいです。

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紙の本

主人公の天然の小悪魔さがもう一つの見所!

2007/03/31 11:49

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:由季 - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画化もされた瀬尾まいこさんの作品を読みました。
帯に「ありえない感動!」などかなり大袈裟な文句が書いてあったせいで、どうも期待しすぎてしまったようです……。
確かに、文章や新しい家族の描き方としてすばらしい作品だと思うし、物語の展開も構成もうまい。
でも、いまいち迫力に欠けるかなぁ。。
主人公の女の子はまだ幼いんですが、生まれながらの「男を落とせる会話術」には驚かされました(笑)たぶん作者は意識していないと思いますが……

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紙の本

父が自殺未遂

2016/10/05 22:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る

父親が自殺未遂してから、変わってしまった家族。
主人公の少女は真面目な普通の少女だと思うけど、辛いね…。
なんだかんだでこの家族は最終的には。

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紙の本

幸福な夕食

2004/11/22 11:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コモンセンス - この投稿者のレビュー一覧を見る

 朝起きると快晴である。散歩に出たい。しかし、瀬尾まいこの新作『幸福な食卓』も読みたい。寺山修司は「書を捨てよ、町に出よう」と言ったが、私は「書を持って、町に出よう」と思った。
 昼食後、自転車に乗って池上本門寺へ行く。正面の階段からではなく、裏手の弁天池の畔に自転車を止め、本門寺公園の中を歩いて本堂のある山の上まで行く。お参りをすませてから、本堂の横の日当たりのいい階段に座って『幸福な食卓』の第2章「バイブル」を読む(第1章「幸福な朝食」は夕べ読んだ)。
 物語の主人公は中学生の女の子。父親が5年前に風呂場で自殺未遂を起こし、最近、「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」と宣言して、中学の教師を辞めて大学の薬学部を受けるために勉強を始めた。母親は夫の自殺未遂がきっかけで心身のバランスを崩し、家を出て近所のアパートで暮らしている。成績優秀だった兄は「真剣さ」を捨てて(そうしないといつか父親と同じように死を選ぶようになるという危惧から)、大学へは進まずに農業の仕事をしている。こう書くと悲惨な家族のようだが、決してそんなことはなくて、各人が制度的に期待される役割の鎧を脱いで、ふわりとした関係を保ちながら生活しているところは、なんだか素敵だ。そう感じるのは、やはり私が(われわれが)家族というものを頑張って、多少の無理をして、日々演じているためであろう。無論、瀬尾まいこはポスト近代家族論者なんかではない。主人公一家のふわりとした関係を魅力的に描きながらも、やっぱりこういうのってどこか変なんじゃないか、という余地を残す。そして家族の修復へ向けて物語が動き出す仕掛けを用意している。それは第一に兄の新しい恋人の登場であり、第二に主人公の初めての恋人の登場である。家族を変えるものは家族の外部からやってくる。
 第2章を読み終わったところで、家に帰る。午後4時を少し回ったところだが、3階のベランダに出ると夕日が街並みに沈もうとしていた。本当に日が暮れるのが早くなった。第3章「救世主」を読む。話の本筋とは関係ないが、瀬尾まいこは食べ物をおいしそうに描くのが上手だ。本人が食いしん坊だからに違いない。妻に今日の夕食の献立を尋ねたら「ヒレカツよ」とのことだった。それは楽しみだ。第3章を読んでいる途中で、風呂にお湯を入れ始め、読み終わったところで風呂に入る。第4章が最終章なので、一気に読み終わってしまうのがもったいない気がしたのだ。面白い小説というのはたいていそういうものだ。
 風呂から上がって、第4章「プレゼントの効用」を読む。「えっ」という展開が待っていた(これからの読者のためにそれは書かずにおく)。あと残り4ページというところで夕食の膳がととのった。妻、娘、息子はすでに席に着いている。「お父さん」と娘が咎めるような口調で私を呼んだ。しかたない。本を閉じて食卓に着く。ヒレカツは美味しかった。おしむらくは付け合わせのキャベツの千切りが不足気味だった。『幸福な食卓』の一家は呆れるくらいたくさん野菜を食べるのだ。夕食を終えて、最後の4ページを読む。主人公が恋人のために編んだマフラーは恋人の弟の首元に巻かれることになった。主人公は思う。「私は大きなものをなくしてしまったけど、完全に全てを失ったわけじゃない。私の周りにはまだ大切なものがいくつかあって、ちゃんとつながっている。」切なく、そして暖かなエンディングである。瀬尾まいこの世界を堪能した。ごちそうさまでした。

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2005/05/24 18:07

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2005/06/30 12:17

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2005/07/30 02:59

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2005/02/16 14:30

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2005/06/08 09:29

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2004/11/28 21:29

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2007/09/05 11:41

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