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ふしぎの国のレイチェル みんなのレビュー
- エミリー・ロッダ (著), さくま ゆみこ (訳), 杉田 比呂美 (絵)
- 税込価格:1,430円(13pt)
- 出版社:あすなろ書房
- 発行年月:2004.12
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紙の本
豚は喜び空駆け回る
2005/01/18 09:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る
Dickory, dickory, dare,
The pig flew up in the air
The man in brown soon brought him down,
Dickory, dickory, dare.
これは、「豚が空に飛んでいったら男があわてて引き戻した」という意味のマザーグースの歌ですが、本当に豚を飛ばしてしまった人がいます。「リンの谷のローワン」シリーズの作者、エミリー・ロッダです。
誰でも、退屈だなぁと思う時がありますが、その日は条件が整いすぎていました。
1.学校のない土曜日であった事。
2.雨が降って遊べなかった事。
3.上の二つの条件がなくても、レイチェルが風邪を引いていた事。
だから彼女は思ったのです、特に深く考える事もなく。
「何か起こるといいのにな。」
だって、世界にはレイチェルと違って、面白い事ばかりに遭遇する、看板屋のサンディみたいな人がいるんですもの。これじゃああまりに不公平。
そんなサンディの「頭の中で思い描ける事なら、絶対ありえないなんて言えない」という考えに、ふらっと来たせいなのか、
レイチェルがある日目覚めた時には、ユニコーンの背中に乗っており、まわりにはなんと飛ぶ豚の集団が!
オーストラリアの作家なのに、羊にしなかったのは、毛が飛び散って困るからでしょうか?
丸々太った豚が悠々と大空を飛ぶなんて事が現実に起こったら、誰しも表紙のレイチェルのように、口をぽかんと開けて見守るしかないかもしれません。
杉田比呂美さんの、とぼけた絵の感じも、物語によくあっています。ブタ嵐の季節に起こる「エブリディ・マジック」の数々は、大人が読んでも面白く、「よくもまあこういう事を、考えつくものだなぁ」と作家の持つ想像力に、ただただ感動するばかり。「Pigs On The Wing」=「豚は空を飛ばない」という英語の諺は、「絶対にそんな事あり得ない」という意味です。
でも、この絵本のタイトルは全く逆の事を言っています。
「Pig Might Fly」=「豚だって、空を飛ぶかもよ(意訳)」。
絶対あり得ないなんて決めつけるのはつまんない。
想像する事を、やめないでおこうよ、ね?
作者の、こんなつぶやきが聞こえてくるようです。
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