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おぞましい二人 みんなのレビュー
- エドワード・ゴーリー (著), 柴田 元幸 (訳)
- 税込価格:1,320円(12pt)
- 出版社:河出書房新社
- 発売日:2004/12/21
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紙の本
ゴーリー作品の中でも異色作
2017/09/23 06:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずは「絵本としてありえないタイトルだな!」ということで気になったのですが、イギリスの<ムーアズ殺人事件>がベースだったのですね・・・。
それを意識して読み始めましたが、淡々とした筆致(文も、絵も)に肩透かしになりつつも行間にぎょっとする。絵も、同じ太さの黒い線だけでできているのだけれど、その線をどこまで描き込むか、描き込まないかの匙加減が絶妙で、うまさにうなる。
どこまで事実に即しているのかはよくわからないけど、おぞましい二人の行く末には現実より救いがあるような、ないような。
ゴーリーとしても現実の事件のやるせなさにどうしようもなく、自分自身で消化するために描いたような気もして。
あぁ、「二人で一人」という感覚がこんなにもひどい結果をもたらす出会いがあるんですね・・・。これはもう規模の問題で、カルトにくくれてしまう範疇なのかもしれない(尼崎の事件の報道を断片的に聞くと、以前の北九州の事件とベースはほとんど同じなのでは・・・と感じるし)。
絵本の体裁ではあるけれど、まさにこれは大人向け。子供には読ませられません(この意味が分かるのならば、年齢に関係なく子供ではないかも)。
ともかくも、エドワード・ゴーリー、奇妙な魅力に引き付けられます。
紙の本
おぞまくも淡々とした二人
2005/01/20 20:55
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
妙に淡々としている。
子供を殺す直接的な表現(の絵)は無いものの、その部屋の扉の奥で行われていた事実を認めざるをえない。
殺した翌日も生活は営まれ、朝食をとる。
恐いんだけれども、悲しい。切ないけれど、同情できない。
紙の本
大人向け
2016/12/15 18:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おいも - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトル通りおぞまそい二人の物語。淡々とした文章で恐ろしいストーリーが繰り広げられる。絶対に子供には読んであげられない絵本。
紙の本
本当に『おぞましい』のは…。
2004/12/25 23:44
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投稿者:伊佐治祝 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼い頃から殺戮への衝動を見せていたハロルドと、酒癖がひどい両親を持ったモナ。大きくなったふたりは出逢い、共に暮らし始める。やがて、彼らは子供達を連れ去っては殺すようになるのだが…。
ハロルドとモナが辿る人生が淡々と描かれている、英語が併記された大人向けの絵本である。
残酷なことのはずなのに、まるでお伽話を読んでいるような錯覚に陥るのは、著者によるシンプルなイラストと無駄を削ぎ落とした訳によるところが大きいのではなかろうか。
だが、本当に『おぞましい』のは犯罪に手を染めていくふたりではなく…この本を読んで「現実にこんなことがあるかもしれない」と思ってしまう自分なのかもしれない。
紙の本
ハロルドとモナ
2016/11/23 21:27
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハロルドとモナの生まれてから死ぬまでの話。とにかく暗い・・・希望もないくらい。
「子供のころからすでに、モナは足首が太く髪は細かった」って、足首が太いのが悪のような。
これは何を示しているんだろ?謎だ。
紙の本
ほんとおぞましい
2016/11/17 10:07
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
淡々としているけどほんとおぞましい話だと思った。
こどもには向かないと思ってしまうけど、どうなんでしょ?
連続子供殺しの犯人カップルの話で実話をもとにしているとか。
紙の本
救いようのない、怖い絵本
2015/12/06 13:34
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの「おぞましい」という表現が、戦慄するほどふさわしく感じられる。何しろ主人公のふたり、ハロルドとモナが小さな子どもを誘拐し、殺害しながら平然と日常生活を送り続けるという内容なのだからー。こんな絵本があるだろうか。ゴーリー最大の問題作と冠せられるのも納得。
院隠滅滅とした絵が、淡々と事実だけが積み上げられていく文章が、ふたりの不気味さをより強く浮かび上がらせる。
すごいとは思うが、好きではない。
紙の本
読みたくない絵本
2019/06/19 07:54
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投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神異常者の犯罪が淡々と描かれていて、その二人の一生について考えさせられる絵本。犯罪者になる前に、精神異常者の親がどうにかしないといけなかったのだろう、と思わせる。いやな気分になった。