紙の本
この創造力に脱帽
2018/08/20 19:35
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
めっちゃ面白かったです。ミステリーとしてすごい訳でもなく、特段意外性のある結末でもなかったのですか、嗅覚を利用して犯人を追い詰めていくという過程が新鮮で、最後まで飽きさせない展開でよかったです。こんな誰も経験したことのないことを自分か経験してきたかのように、すごくもっともらしく、リアリティ溢れる表現でストーリーを作る井上夢人に脱帽!
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テレビ局や警察と連携して徐々に犯人を追い詰めていく主人公。
最後の犯人の抵抗にどう対処するのか。。
下巻はサスペンス色が強くなっています。
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臭いが見えたらどうなるか?そんな世界を井上夢人が描きます。ストーリー展開、臭いが視覚化していく描写、全てが有機的に絡み合い、素晴らしい物語世界を紡ぎ出しています。お奨め!
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新規購入ではなく、積読状態だったもの。
2011/12/3~12/4
下巻は畳み掛けるような展開で一気に読ませる。ただ、メインストーリーに集中するのは良いのだか、脇役達の登場場面があまりにも少なくなってしまい、どうなったのか気になってしまった。が、そんなことは置いておいて名作である。解説で映像化されたと書いてあったが、不覚にも知らなかった。是非見てみたいなあ。
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犯人についての記述がほとんど無かったのが印象的です。犯行の動機や心理などが全く描かれておらず、犯人はただの犯人で、それ以上でも以下でもない、といった感じ。謎を解く場面も一応あることにはあるのですが、主人公のミノルは物理的な手がかりではなく、匂いだけを頼りに犯人を追う。たったそれだけなのに、ここまで面白く読ませるのはさすがですね。ミノルが自分の嗅覚に徐々に馴染んで行く様子も読んでいて楽しかったです。
ラストも爽やかで心地良かったです。ミノルとマミには幸せになって欲しいです。もちろん、これから生まれて来る子供にも。
そして上下巻を読み終えて一番に思ったことは、美しい物語だな、ということ。ミノルが見ている“匂いの世界”が本当にとても美しい。私も一度で良いから見てみたいです。
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昼間に自分のバンドの曲が入った、完成したCDを聞かせようと訪れた結婚してた姉の家。呼んだのだが、誰も出ない。玄関は、鍵がかかって無く扉を開けると奥からうめき声が・・。うめき声を追って二階の寝室に行くと姉が全裸でベットに縛られてた。助けようとしたのだが、突然後ろから殴られ意識を失う・・。
意識が戻ったのは、病院の病室。聞いてみると脳内に大量の出血をしていて、血を抜く手術をしたと言う。意識を取り戻すのに一ヵ月。そして、目の前の光景が変わってた。匂いが見えるのだ。匂いは、クラゲのように漂っていて美しい光景に魅了される。
姉は、あの後血を抜かれ殺された。バンドの仲間も行方不明だと言う。
自分に起こった事に戸惑いながら、犬以上の嗅覚を使い姉の死・仲間の行方不明の事件を追い求める・・。自分の嗅覚を調べながら、事件の真相にせまる。彼が辿り着いた真相とは・・。
井上夢人が送る、不思議な世界です。このミステリーが凄い(2001年)第4位の作品です。これは、面白いですねもし、読んでなければ、読むのもいいかもです井上夢人の世界に浸かってみませんか?
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井上夢人、真骨頂。「クラインの壺」や「ダレカガナカニイル」などシックス・センス的なストーリーは流石、うまいですね。ちょっと勿体ないのが犯人との対決があっさりとしていて、犯人キャラも中途半端な感が否めないこと。ところどころに犯人との対決へと向けた伏線らしきものがあるのだけれど、生かし切れず。主人公の特異性と同じくらい、犯人の異常性を際だたせてもよかったと思う。
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本筋を伝えるのに不可欠ではない描写や説明も多く、面白いことは面白いんだけど…、とほんの少しの退屈も感じていた特に上巻だが、下巻に入る頃から印象は一変。
劇的に動き出すストーリーが決して興醒めさせるようなものではなく、素直に読者の興奮を誘い、ドキドキ感を煽る。
ひょっとすると、荒唐無稽でナンセンスなマンガに終わりかねない危うい設定でもあると思うが、そこらへんは井上夢人氏のことだから、心配するだけ無駄だった、ということかな。
ただ、やっぱりちょっと全体的には拡散しすぎていて、冗長な部分もあることは否めない作品。
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厚さを感じさせない面白さである。
『funny』では無く『interesting』な面白さである。
殺人犯に頭部を殴打され、昏睡から目覚めてみるとイヌ並の嗅覚を獲得していた主人公・片桐。今作は類稀な嗅覚を持つに至った彼が、その能力を生かして姉を殺した殺人鬼を追い詰めるミステリィなのである。
匂いが「見える」程の嗅覚である。
「パンの匂いが分かる」のではなく「パンを構成する匂いを解読出来る」のである。
まるで宝石の様な輝きを見せる嗅覚の世界の描写は本当に美しい。私も風を見てみたいものである。
ミステリィとしてはかなり変則的である。
常人を超えた能力を持つ主人公だから作法あれこれを論じても仕方が無いだろう。しかしながら、本の中の「ルール」の説得力が格別である。
『嗅覚探偵』に何が出来て、何が出来ないのかを分かりやすい比喩とともにスラリと解説してくれる。ルールが明確だからこそ、ミステリィとしては一見ありふれた設定の事件を一気に読ませる勢いを生むのである。
また、登場人物が非常に魅力的。
片桐とその彼女マミの関係性がかなり好きなのである。青春の終わりの素敵な恋愛なのである。
片桐と世界を共有する事が出来なかくなってしまったマミが最後に漏らす一言が、どこか破滅的な印象漂う物語に爽やかな救いを齎してくれた様に私は感じたのである。
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姉を殺害した犯人に襲撃された後遺症から、イヌ並みの嗅覚をもつことになった主人公。嗅覚を頼りに犯人を見つけ出そうというお話。匂いの視覚化って設定は非常におもしろい。ただ、ちょっと間延び感が否めないような。どうせ長くなるんなら、犯人像もきっちりとさせてミステリーとして書き上げてほしかった。
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上巻に比べるとテンポアップされて読みやすくなったけれど
やはり『策に溺れる』感ぬぐえず。
嗅覚の描写にばかり熱心で
人物描写や背景がほったらかし。
動機はまだしも特異な殺害方法に対する説明も無しってのはいかがなものか・・。
【図書館・初読・5/31読了】
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(上下あわせての感想)
単純に面白かった。異常な嗅覚を持つ主人公が姉の殺害、友人の失踪から犯人を追い詰めていく。この本の面白いのは、特殊能力に頼るだけで解決するのではなく、特異体質の主人公が苦悩しながら普通の人々にその能力を理解させ調和して生きていこうとするところ。
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ストーリはワリとサラッとしてるけど、匂いの視覚化にハマッて一気読み。犯人の動機とか異常性が何故だかイマイチだったけど、匂いをたどって追い詰めていくとこはドキドキした。
ミノルとマミの関係が良いね◎
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8月-10。3.5点。
嗅覚が発達した主人公、犯人を嗅覚で追い詰める。
行方不明のバンドメンバーと、犯人がつながる。
主人公の体に異変が。
読みやすいが、ラストが惜しい。尻すぼみかな。
でもまま面白かった。
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2001年度このミステリーがすごい!第4位、週刊文春ミステリーベスト第8位。。また上下巻かよ、と思ったけど、字が大きかったので、そんなでもなかった。ミステリー的にはライト。ヤングアダルト的。恋愛の方がベースな感じだし。まぁ犬以上に鼻がきくようになった、ってことはSFなのか。まぁ分類は何でもよし。とにかくこのマミって子が意外といい子なのがすごい。バンドに偏見がある訳じゃないけど、バンド内でカップルになって、こんな絵に描いたような立派な女の子とつきあえるか?って全くの偏見か。結局、この犯人がなぜ殺したのかが全然明かされないのが不満。血を抜いた理由も一切なしってそりゃないよ。マスコミなんかによく協力するなーってのも思う。何か最近、あんまりヒットに当たらないわ。