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死体はみんな生きている みんなのレビュー
- メアリー・ローチ (著), 殿村 直子 (訳)
- 税込価格:2,200円(20pt)
- 出版社:日本放送出版協会
- 発行年月:2005.1
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紙の本
コンポストは興味がある。製造工程を考えず、結果だけを見れば、であるが。
2005/07/01 10:32
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
みんなが知ってる火葬、土葬以外に、
遺体がたどる道はあるのだろうか。
あるのだ。
しかも、解剖の献体・医学標本以外の想像もつかない選択肢が…。
著者が体当たりで取材をこなすスゴい1冊。
巻末の資料文献一覧を見ればわかるが、膨大な論文などから
死体の歴史を丁寧に掘り起こしていて興味深い。
そして紙上で終わらず、著者は現場に出掛けていく。
五感を駆使して、その場所でなにが起こっているかを、
若干のブラック・ユーモアを適度に交えながら詳細に記述して
いくのだ。
死を隠蔽する文化に育った日本人には、著者のユーモアや
容赦なき事実の記載が不謹慎に思えるかもしれない。
しかし、著者は両親の遺体をはじめとして、遺体に敬意を
はらっていることはその描写から十分に伝わってくるはず。
各章ごとに驚きの事実が明かされていき、読み終えるのが
惜しいほどの興奮の1冊であった。著者は豊富な文献を調べ
多くの知識を持ちながら、臭いという自然な感情、
研究のためとはいえ数十体の首が並ぶ光景に違和感を覚える
などふつうの視点を忘れない。そこが私のメンタリティに
ぴたりとマッチして、たいへんに興味深かった。
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