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ネアンデルタール・パララックス第2巻
元の世界に帰ったポンター。
彼は、もう一つの地球との交流は、有益だと議会を説得する。
一方、メアリはネアンデルタールの第一人者として、ジョックにアメリカの研究所に招かれる。
ポンターに再会したいと願うメアリだったが、
はたして、再び門が開き、女性大使のトゥカナと共にポンターが帰ってきた。
二つの世界の交流が始まり、今度はメアリがポンターの世界に訪れることに……
相変わらずさくさくと読めてしまう。
ポンターが、向こうの世界の精神科医と話しているシーンから物語は始まる。
はたして、彼は何をしたのか?
門が繋がったことを縦軸に、
メアリとポンターの恋愛
レイプ犯探し
地球の磁場の逆転現象
メアリの目を通して、ネアンデルタールの社会を描写
を横軸にして物語が進んでいく。
地球の磁場が逆転したとき、はたして、何が起きるのか?
ジョックの真の狙いは?
というのは、次の最終巻に持ち越し。
大災害が起きそうな、そんな風呂敷を拡げても、
ソウヤーのことだから、器用にまとまるんだろうなぁ、とハラハラ感がない(笑)
面白いんだけどね。
最終的な評価は最終巻を読んでから。
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前作で元の世界に戻っていったネアンデルタール人・ポンターがメアリーとの愛を確かめるべく、戻ってきた。
ポンターがメアリーをレイプした犯人を突き止め、犯人を…
後半はモノローグのように話が進んでいく。
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1月24日開始
2月3日読了
ネアンデルタール・パラドックスシリーズの第2弾。現生人類(クロマニヨン)ではなくネアンデルタールが進化した人類が支配する並行宇宙から量子コンピュータ実験の事故でこちらの宇宙にやってきた物理学者ポンター。第1作で無事元の世界に戻ったが、今度は大使をつれて人類の世界にやってきた。様々な交流が行われるが……
相変わらずソウヤーの作品は読みやすくて好きだなあ。発想もぶっ飛んでるしね。人類が意識を獲得したきっかけが‘あれ'なんてどうやって思いつくんだろう?あと宗教意識を持った要因とかね。
前作ではボンターの男配偶者アディットの裁判が主であまり言及されてなかった、あちらの世界の様子がこの作品では十分に描写されてる。あまりにも理想社会なのは、仕方ないかな。
第1弾を読んだのは一昨年の12月、ロンドン行きの機内で。あっという間に読み終わってこの本持って行かなかったのを凄い後悔。思わずロンドンの本屋で原書のペーパーバック買ってしまったほど。もちろん読んでないけどね。で、帰国後未読の本探したけどどこに埋もれてるかわからず、ようやくつい最近発見。やはり未読本は買った順とか整理しないとダメだね。
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前作の続きで、その後どうなったのかを描いている。
全3部作の真ん中に当たるので、1作目を発展させて話をふくらませている。
登場人物も増えるし、よりそれぞれの世界・文化の差が浮き彫りになる。
あとがきでも書かれているけど、現代の人類社会に対する著者が持っている批判や疑問を、ネアンデルタール人の視点を借りて描いているのが強く感じられる。
非合理的で、非効率で、無意味で、独善的。
読んでて「世界はもっと良くなることができる」という気になるね。
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普段我々が普通に思っていることが、見る方向を変えるだけで普通ではないことを、著者の鋭い視点でついている。
宗教についての考察は、納得させられる。
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http://shinshu.fm/MHz/67.61/archives/0000310255.html
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分厚い3部作 読み易いが設定に無理がある
表紙 5点岩郷 重力 内田 昌之訳
展開 6点2003年著作
文章 6点
内容 715点
合計 732点
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あれれれれ。
壮大なほら話だったはずが、妙にスケールが小さくなってしまいました。
ほとんど人間側主人公の遺伝子学者メアリーが受けた婦女暴行事件の解明と、ネアンデルタール人・ポンターとメアリーの恋物語。
確かに乗り越える壁として、大きな文化の差が書き込まれては居るのですが、世の中が変わるはずの大事件が、ほとんど個人的な話に落ち込んじゃっています。おしいなあ。
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ソウヤーの〈ネアンデルタール3部作〉2作目。前作で霊長類の中でもクロマニヨンが進化したこの社会へやってきたネアンデルタールワールドの科学者ポンター。無事に元の世界に帰れたのだが、本作では非常に簡単な(笑)方法で両世界が行き来できるようになり、ポンターにつれられた、こちら世界の主人公メア(リ)がネアンデルタール社会を訪問することになる。というか行ったり来たりする。
本作の大きなテーマが、ネアンデルタールとクロマニヨンの間に、愛だけじゃなく恋人関係は成立するのか?である。文化が全く違う人種(そう、まさにこれこそ人種)の2人は愛情だけでその壁を乗り越えることができるのか?壮大なSFの皮をかぶった恋愛小説なのである。冒頭から出てくるポンターの述懐シーンも、あっと驚くレイプ犯の正体も、恋愛小説だからこその展開。ほんで、これがまたオモロい。
次作で3部作終了。タイトルが「ハイブリッド」とは、大いに期待が持てるじゃないか。ラスト近くに(SFとしての)大きな伏線張ってくれてるし、読まない手はないよな。楽しみ楽しみ。
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ネアンデルタールが文化を築いた世界という衝撃の連続だった前作と比べ、恋の話やネアンデルタールと人類の政治など、普通の文化交流の話みたいになってきてしまった。でもそれだけ意思疎通ができるほど、遺伝子的にはほぼほぼ一緒の生物ってことだよね。特に懺悔室で懺悔をするメアリと、人格彫刻師(面白い考え方!)に罪を告白するポンターと、理論は違うけどやっていることは同じだと思う。今のところ彼らとの大きな違いは闘争心と宗教の有無だけだけど、それ以外にも違いはあったのでは、という気もする。
そして日本人としては、神を信じて死後の赦しを得る、というキリスト教の生き方を、人類普遍の考えだと思うのは違和感がある。
SFの話だけど、ポンターの「告白」で、メアリーが傷つけられた事件を追っていくミステリ感、ポンターとボルベイとの三角関係をめぐる種族と文化の制度を超えた恋愛と、(中途はんぱな感じはあるけど)楽しめる要素がたくさんある。
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ソウヤーによるネアンデルタール・パララックス三部作の2作め。前作で一時的に通じた、ネアンデルタール人が文明を築いている並行世界への門が固定化される。
本格的に始まる両世界の交流の中、メアリとポンタ―のイシュカン・コミュニケーションは深まっていく。
また前作で未解決だったメアリの身に起きた不幸な事件もポンターを巻き込んで動き出す―。
SF的なギミックは前作を引き継いでいて目新しいものはないが、終盤に大きな危機を招きそうな怪しげな兆候が…。これは次作に向けての布石だろうから、展開を楽しみにしたい。