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ロジャーズの名を専門家以外の人たちにも知らしめた名著。20世紀末にワシントンの国会図書館が主催した「次の世紀に残したい100冊の本」の1冊にも選ばれたそうです。6,000円以上もするので、とりあえず図書館で借りたけど、2週間ではとても読みきれない量!密度も濃いし…。結局、延長して、3週間半くらいでようやく読み終わりました。論文集なので、研究成果を統計的なデータを使って示したところなどは、私の頭がついていかなかったけど、また、う~ん、これはどういうことを言っているのだろう…と私の精神的な成長が追い付いていないから分からないのかな…と思うところもあったけれど、ロジャーズってすごい、とますますロジャーズを尊敬してしまいました。
特に、最初のロジャーズ自身が自分の来歴を語っているところと、最後のスキナーを代表とする行動科学の立場と自分の立場との違いを明らかにしようとしたところは、必読です。ロジャーズの危惧した未来が、今まさに実現してしまっていることが分かります。
この本だけを読むと、ロジャーズの語っていることなので、彼のちょっと変わったところを知ることはできないので、諸富祥彦さんの『カール・ロジャーズ入門』も一緒に読むのがいいと思います。