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2月3日開始
2月8日読了
ネアンデルタール・パラドックス第3弾にして完結編。タイトルからてっきりポンターとメアリの子供の話が軸になるかなと思ったが、外れ。そこまで行く過程で終了。十分面白かったけどね。前作では存在感のなかったジョック・クリーガーがようやく本性を現したけど、最後あっけなかったな。そこで巻き添えを食って死んだキャラクターがいたけど、あそこで殺す必要ないと思うんだけどねえ。そこが一番ひっかかる。
3部作通して読むと、やはりネアンデルタールの社会があまりにも理想社会過ぎるのが気になるところ。まあ、コンパニオンで監視され、遺伝子プールの浄化等、全体主義社会ではないかという突っ込みはあるんだけれど。
この作品以降、ソウヤーの翻訳が出ていないのが気がかり。向こうで新作は何作か出てるんだけどねえ。
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③
というわけで最終回。
ネアンデルタールの社会とか、裁判(好きだね、ソウヤー)とか、いろいろあって、めでたしなんだけど、オチもついたようで・・。
こういうオチはとても好き。
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3部作の完結編。
今までの雰囲気そのままで、クライマックスは緊迫感のあるスリリングな展開。
一段落して、新年を迎えるカウントダウンのタイミングで……
なんか、最後の最後で「えーそうなのー」という印象。
大きな伏線を無理やり終息させたような。
ということで評価は低めです。
3冊読み終わって、やはり人間:ホモ・サピエンスは不完全さと、ネアンデルタールの完璧さ、その差異が「異文化交流SF」としてシッカリ描かれている面白い本でした。
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SFに絡めた宗教批難?の内容で、3部にまでストーリーを薄める必要なし!
途中でネタバレしてるし、最期もなんか…。
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著者は、ホモサピエンスは宗教を持ち、ネアンデルタールは宗教をもたない。
これは、脳の構造の違いから生まれたもので、
ホモサピエンスの不完全さを、宗教的な概念で補完するとしている。
サイエンスフィクションでありながら、人間を深く考えさせられる作品だ。
面白い!
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http://shinshu.fm/MHz/67.61/archives/0000310261.html
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分厚い3部作の2部、読み易いが設定に無理がある
表紙 5点岩郷 重力 内田 昌之訳
展開 6点2003年著作
文章 6点
内容 715点
合計 732点
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なかなか面白かったですよ。
異次元宇宙が繋がるという大きな背景を持つにもかかわらず、主題がネアンデルタールの男性と人類女性の恋であり、その結果描かれる範囲も個人個人の範疇に限定されると言う物足りなさは感じますが。しかしその分、それぞれの生活様式の差が克明に描かれたとも言えそうです。特にネアンデルタールの驚くべき婚姻形式などは、まあ良くこんな状況を生み出すなと感心してしまいます。
一方で、この物語に仕掛けられたもう一つの天変地異。これは見事に不作でしたね。かなり早い段階から、バックグラウンドでチラチラ見せておいて、最後にドバーっと言う意図でしょうけど、なんだか中途半端。いっそ綺麗に削除した方がスッキリしたのにと残念です。最も、さほどのボリュームではないので本筋には影響してませんけどね
何れにせよ、こんな荒唐無稽の似非科学をちゃんと書いてくれる作家さんは少なく、やはりソウヤーさんには益々頑張って欲しいですね
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ネアンデルタール3部作の末尾を飾る…とおもいきや、うーん。
前半から中盤、ポンターとメアの結婚や子作りについての話、ネアンデルタール社会の家族構成にたいし嫉妬に悩むメア、去勢されたコーネリアスの葛藤からの心理変化、あたりの話は過去2作同様面白いのだけど。
ジョックが悪だくみしだすあたりから、なんだかこの物語にそぐわない展開になってしまってるように感じる。クロマニヨンたる我々のおろかさを皮肉る内容自体はともかくも、暴力的な中身や語り口が急にアップリズムになってくるあたり、どうもせかされているように感じて落ち着かない。あげく皮肉にもほどがあるフェニミズム展開(西太后やエカチェリーナはどやねん!)。
あれあれあれ?と思ってたら、今度は前作から張ってきた地軸逆転伏線の回収が、なんだかこれもザツい扱い。素材はいいが、あのページ数で扱うのは荒っぽすぎると思うのだが…。
オーラスのオチは、こんだけデカい話でこう落とすか!と落語のサゲ的で良かったが。
期待が大きすぎただけに若干消化不良。それでも十分傑作ではある。
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一巻の、ネアンデルタールの「現代人」に勝る驚きと興奮はないけど、ここまで来たら見届けないと。
だんだん、根本的に違う種族の交流、ではなくて三角関係や文化の違いやDVに悩む女性の恋愛小説になりつつある。そんなに感情を共有できちゃっていいの?実際に読むまでこのシリーズは、細菌の話だと思いこんでた(ハイブリッドの字に引っ張られてる)。
頻繁にお互いの世界を行き来できて、ほとんどの人が互いの種族を尊重しあい友好を育むことのできる、割と平和的な結末だった。これが現実だったら、出入国の手続きやグリクシン側の差別と偏見、劣等感などであちらの世界が破壊される悲しい成り行きになりそうだけど。
「複数のメガネ」「中国のお茶の価格」「婚姻無効宣言」など、グリクシンの論理的でない文化として書かれているものは、キリスト教と英語圏文化の面白さで、著者の想像力もここまでか、と思う部分もあるけど、四万年ぶりの磁気の逆転と「大躍進」の謎、人類の「神」を見る脳の働き、ネアンデルタールとホモサピエンスの子供とDNA操作など、スケールが大きくて豊かな発想に驚いてばかり。ポンターとメアリーとバンドラの結婚式も含めて、全てがうまく収束した話になった。章の最初に挟まれる宗教的な声明を、最後まで読んだ今、もう一度読み直してみようと思う。