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国家の自縛 みんなのレビュー

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みんなのレビュー13件

みんなの評価3.9

評価内訳

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13 件中 1 件~ 13 件を表示

紙の本

人にすすめる前に、読み解きにタップリと時間をかけたい一冊。

2005/10/11 10:12

12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

国連大使・北岡伸一氏が、読売新聞夕刊「仕事/私事」欄に、今連載しております。週一回(水曜日)で、その最初(2005年9月28日)にこんな言葉がありました。
「・・日本の外交官は、勤勉だし優秀だ。ただ日本では、官が知識を独占していて、こうした外部の知的コミュニティとの連携が弱い。外部の人は、政治の立場からある程度自由な発言が出来るし、その結果、全体として日本外交の厚みが広がるのだが、それが足りない。・・・」。
中途半端な引用で申し訳ないのですが、
ここに「官が知識を独占し」という箇所があります。
その独占が、たまたま漏れる時がある。
そんなたいへん貴重な例として、この本があります。
もちろん、読まずにすますことも出来るのですが、
それでは、漏れる貴重さを見逃してしまうのです。
紹介したいことは、山ほどあるのです。
けれど、 簡単な引用ほど、誤解を生みやすい。
残念ながら、紹介は断念。
私が興味を持ったのは、「汝の敵を愛せ」の解釈(p32)。
そして、卒業した同志社大学の神学部の話(p216〜)でした。
せめて、それぐらいは引用しておきましょう。
「『汝の敵を愛せ』っていう言葉が『聖書』にあるんですが、
汝の敵っていうのはみんな憎いんですよ。
敵を憎んで憎しみの心があると正確な判断ができますか。
判断を間違えるんです。
判断を間違えるとおかしな行動をとるんです。
憎しみは人の目を曇らせます。
だから自分のために汝の敵を愛さないといけないんです。
汝の敵を愛するっていうぐらいの気分でいるとちょうどバランスがとれ、物事が見えると。そこで判断したほうが得ですよということを『聖書』の中では言っているんですね」
「同志社の場合、
『良心の全身に充満したる丈夫(ますらお)の起り来(きた)らんことを』
というのを建学の精神にしたんですね。
・・同志社は日本の私学の中では非常に不思議な伝統の大学なんです。
・・神学の場合は大体、正しい理論が負けます。間違えた理論の方が政治を使ったり暴力を使ったりして正しい理論をやっつけるんですね。これが神学の歴史なんです。・・そういうものの考え方っていうのは・・『負けたよー』と言ってもその人が間違えてたとは思わないっていう訓練がされてるから、あまり偏見にとらわれずに、まずその人と会って、言っていることを聞いてみる。それまでは判断をしませんっていう感じの訓練がよくなされるんです。」
この本はインタビューになっております。
それを企画して聞き役になった斎藤勉さんは
あとがきにこう記しております。
「私より一回りも若い外交官が、まだ共産体制下のモスクワで、真冬の凍てつく深夜や早朝でもロシアの要人に夜討ち朝駆けを続けて表と裏世界に類いまれな人脈を築き上げ、・・モスクワの外交団、各国特派員にも『日本大使館に佐藤優あり』と注目されていた。『とるに足りない疑惑で異能の外交官を潰してしまうようになっては国家の損失だ』という危機意識を私は・・発信したかった。・・」
こうして発信され。
そして、読書家の受信機がためされているわけです。

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紙の本

「異能の外交官」が語る日本外交

2005/10/06 16:45

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、日本外交に関心のある人はもちろん、政治に意見したい人の必読書と言ってもいいだろう。元外交官・佐藤優が日本外交の問題点から外交戦略、様々な案件に対する具体的な直言・提言の数々を語っているのである。
外務省の不作為、対ロシア外交、中国、北朝鮮、中央アジア、イスラエル、イラン、領土問題、ネオコン、日米同盟、靖国、歴史教科書、女帝論について、東アジア共同体など、多岐に渡っている。
本書からは、国際関係の冷徹さ、外交の奥深さが存分に読みとれる。
近年、やはり外務省を退官した(退官させられた?)元外交官による暴露本が出版されベストセラーになった。だが、外務官僚の実名を挙げての低レベルの暴露話や小泉政権批判のオンパレードには失望させられた。私・評者は書評タイトルを「私怨による憂さ晴らし」とさせてもらった。
本書は、そのような低レベルの暴露本とはまったく違う。
まず、著者・佐藤優のスタンスとして小泉総理の批判は一切しない。それについては、「現職の内閣総理大臣を全力でサポートしていくっていうのが役人の仕事ですし、それが国のカネで育成された専門家としてのあり方なんですよ。」「われわれ官僚がやらないといけないのは、日本の国を強くしていくために、どうやったら内閣総理大臣をよりよくサポートしていけるかです。なぜなら、内閣総理大臣というのは、今の制度の下で外交において日本の国をその人間によって現しているからなんですよね。」
この姿勢は本書において一貫している。外交政策の批判はしても小泉総理の批判はしない。総理に適切なアドバイスのできない外務官僚に責任があるわけである。
著者の見識、直言の数々も素晴らしいものである。相当なキレ者ぶりが表れている。
近年は外交において、自衛隊のイラク派遣の是非や対北朝鮮経済制裁など、国民世論の割れる案件もある。しかし、外交政策は外交のシロウトが安易に主張できるほど底の浅いものではないことも本書から理解できるだろう。
外務省は何という逸材を失ってしまったのだろう。相当なキレ者であるが故に自己保身のために葬られたのだろうか。しかし今後は、組織の歯車の一つでなく是非とも外交ブレーンとして日本国のために活躍してほしい人材だ。そう強く感じさせる書である。

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紙の本

ロシア人の政治観

2005/12/31 11:48

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:喜八 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 休職中の外務省職員佐藤優さんの社会復帰第2作です。
 佐藤優氏は2002年05月に背任・偽計業務妨害の容疑で逮捕され、512日間にわたり拘留されました。2005年02月執行猶予付き有罪判決を受けましたが即時控訴。保釈後に出版された『国家の罠』新潮社(2005)が一躍ベストセラーとなりました。続く本書『国家の自縄』産経新聞出版(2005)では産経新聞斉藤勉記者との対談が収録されています。
 話題は外交・靖国問題・ネオコン・『神皇正統記』・女帝論など多岐にわたります。正直なところ一般教養・基礎知識が徹底的に不足している私(喜八)には「ついていくのが難しい」内容です(汗)。それでも「なるほど」と思わされる部分はいくつもありました。
 たとえばロシア人の政治観を語っている箇所(16頁)。佐藤氏によると「ロシア人の政治に関する感覚、選挙に関する感覚は日本人と違う」。ロシアでは「候補者っていうのは自分たちと関係ないところから二人か三人降ってくる」。そして候補者たちは「悪い奴と、うんと悪い奴と、とんでもない奴」であり「その三人の中で悪い奴を選ぶっていうのが選挙」だというのです。
 佐藤氏のいわれる通りであるなら、ロシア人はきわめて健全な政治観を持っています(笑)。それに比べて我が日本の同胞には「有権者が黙っていても政治家はそこそこやってくれるだろう。だから誰が当選しても同じ」なんていう意識の方が多いように思われます。これではお人好しに過ぎますし、きわめて危険でもあります。どこの国でも政治家というのは勝手にやらせておくと急速に悪くなるからです。これは世界的な常識ではないでしょうか。
 近年、日本では国政選挙・地方選挙ともに投票率が低いのが当たり前のようになってきました。これも危険な兆候です。棄権は「悪い奴と、うんと悪い奴と、とんでもない奴」らに白紙状態の手形を譲渡するのと同じくらい馬鹿げた行為でしょう。ここはロシア人に習って「とんでもない奴とうんと悪い奴をはずすために投票に行く」というプラグマティックな意識を広めたいものです。
 「お人好し」といえば『国家の自縄』には「イスラエル随一のロシア専門家、ゴロデツキー・テルアビブ大教授から聞いた話」として次のような記述もあります(120頁)。
《かつてスターリンは「ロシア人はお人好しである。ただし、そのお人好しは、子供と動物に対してしか発揮されない」と述べたと言います。》
 独裁者ヨシフ・スターリンは大嫌いです。けれども上の言葉には大いに同意します。日本人もかくありたいものだ、と私は思います。過酷な国際政治の場において「お人好し」であり続けるのは、犯罪的といえるほど愚かしいことなのですから・・・。

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紙の本

面白くはあるが...

2005/10/14 14:55

10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:winter_mute - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「国家の罠」に続く佐藤優氏の二作目。前作では対ロシア外交や外務省不祥事に絡んだ検察との攻防が主題だったが、本作ではより広い話題について氏の考えを述べている。
 相変わらず日本を取り巻く外交状況やロシアについての分析に光るものがあり、ネオコンや日本の国家意識に関する氏の考察にもうならされる。
 しかし、ハイエク型経済とケインズ型経済(という区別にも疑問があるが)や「国体」ついて考察には少し首を傾げざるを得ない。
 そもそも、ハイエクはケインズの経済政策については「緊急避難」として部分的には評価していたし、経済に対する政治的な介入も、経済のフレーム維持のために必要と、としていたと記憶している。
 また、「国体」は押し付けられて成立・維持できるものではないという考えには賛成だが、伝統が消滅した後に復古される伝統そのものがフィクションではないだろうか。そして、このフィクションが他のフィクションに優越することは押し付け以外ではありえないのではないか。
 いろいろと考えさせられた本ではあるが、多少の予備知識がないと佐藤氏の考えに飲み込まれてしまう気がするので、本書よりは「国家の罠」を購入されることをお勧めする。

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2009/12/26 18:28

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2018/11/04 11:21

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