紙の本
真面目な話を真面目に、じゃつまらない。真面目な話でもいくらでも面白くなる
2006/03/26 18:04
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Skywriter - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作の『反社会学講座』と同様に、世にはびこる”いかにももっともらしい話”が実はどれほどいい加減なのかを徹底した調査で描き出しながら、読み物としても面白い作品に仕立て上げるのは見事の一言。
堅苦しく言ってしまえば、メディアリテラシーを持てなんてことになるんだろうけど、そんなことに付き合える人はそうそう多くはない。なにせ、社会問題は沢山あるのでそのすべてに対して興味を持ち、情報をいちいち取捨選択なんてできない。
だから、Z新聞社の調査によると景気が回復したと思う人はXX%で、とか言われるとそのXXという数字で景気が回復したのかしてないのかつい判断してしまう。だいたい、そんな記事なんて面白くないのが相場だから数字だけ見て中身は読み飛ばすことも多いし。
そうやって我々の常識というものが形作られていく訳だ。
ところが、そうやって出来上がった常識は、実はリアルな世の中を反映していない。だから、きちんとした調査で自分が持っていた常識と世界の現実とが食い違うこともでてくる。その食い違いを面白おかしく書くのは大変な労力だろう。だから、この手の統計だのなんだのといった本はつまらないことが多い。
ところがこの本は別格である。それは本当なの?という疑問に細かな数字を出して丁寧に反論していながら、丁寧さを感じさせない。その理由はおそらく、バックボーンとなる細かな数字を集めるのにかかった労力や時間と同じかそれ以上を、読者が面白いと思うように書くことに費やしているからではなかろうか。
とにかく、自分の常識がひっくり返される面白さは抜群。手にとって見ることを強くお勧めします。
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千葉在住のイタリア人、パオロ・マッツァリーノ氏の著作第二段。面白い! 社会学をはじめとした社会科学の「お約束」を逆手にとって、パロディ化した好著。 ここまで面白く学問を語ってみたい。
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パオロ・マッツオリーノの統計漫談第二弾。前作ほどのキレはなく、今一。常に新しいスタイルを模索しようとする姿勢は素晴しいが、残念ながら失敗している。
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『反社会学講座』の続編。しかし内容的には重複も見られ、前作ほどの魅力は感じられない。まず前作を読むのがオススメ。
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前作のインパクトが強すぎて、なんだか淡白な印象が拭えない。基本的なスタンスは変わらないはずなのに。ただ「こだわりぬいたスープが絶品」なんてテレビでやってると思わず苦笑するようになってしまったのはヒミツです。
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反社会学講座の続編。今回もメディアに出回っている統計などをバッサバッサと気持ちがいいくらい切捨てています。世の中のデータは一度は疑ってみるべき。
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前作「反社会学講座」と較べると、なんだか物足りない。最終章にある『あなたにもビジネス書が書ける』をそのまんま地でいったみたい。
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『反社会学』の著者の続編
社会学というとなんだか難そうなイメージがあるがこの著者はくだけたというか、ぶっちゃけた物言いでこういう社会学のやり方に対してこういう見方もあるんだよってことを教えてくれる。
結構、笑えるので手軽な一冊として楽しめます。
面白い章としては
末は博士か叙勲者か 、コント『あなたにもビジネス書が書ける』
があります。まじめな社会学を目指すには適さないかもしれないけど息抜きにはいいかも。
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武士道とか親への尊敬とかくよくよのラーメンとか、今作もテーマを「ネタ」として消化させていく手腕が絶妙です。
ただ、図書館で全著を借り、立て続きに読んで読み終わってはすぐさま返却、というのを繰り返したせいで、どのネタがどの本に書いてあったのか分からなくなってしまいました。
でもおもしろいです。忘れた頃(今?)にまた読もうっと。
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『反社会学講座』の頃よりも悪ノリ感がアップしてる(笑)。最後の方はなんか小説だし。真面目な人には不向きかもねー。
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面白くなければ学問じゃない をモットーに統計データを元におもしろ解説する本。
かなり攻撃的かつ不真面目とも取れる文章なので読む人は選ぶかも。
内容はともかく統計データを武器にいろんなものをぶった切る芸風なので数字に振り回されないように耐性をつける意味でもオススメしたい本。
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[ 内容 ]
学問×お笑い=反社会学。
これぞ極上の知的エンターテインメント!
平成の戯作者が統計データを武器に世の中のジョーシキを鮮やかに覆す。
[ 目次 ]
統計奇譚―前編・意識調査の闇
統計奇譚―後編・消える住宅の怪
くよくよのラーメン
経済学は無慈悲なお約束の女王
尊敬されたい!
シェフの気まぐれ社会調査
賞マスト・ゴー・オン―ツッパることは勲章か
末は博士か叙勲者かPART1―名誉博士への異常な愛情
末は博士か叙勲者かPART2―賞より素敵な商売はない
こどもが嫌いなオトナのための鎮魂曲
新作落語『長屋武士道』
コント『あなたにもビジネス書が書ける』
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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著者お得意の各種統計データや新聞記事等を使った「アカデミズムとお笑いを融合した、新たなエンターテインメントの創造」である一冊。「くよくよ」、「GDP」、「勲章」他がとりあげられている。エッセイスタイルだけでなく、新作落語やコント形式のものもある。
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氏の本2冊目。ジローラモ氏風?ではないが、新旧様々な日本の小ネタを挟みつつ、ある種反社会的洞察をする。ドクターの項、最後のちょっとわからん小説風の項が面白かった。