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「アラスカの自然を旅していると、たとえ出会わなくてもいつもどこかでクマの存在を意識する。それはなんと贅沢なことなのだろう。クマの存在が、生物としての緊張感を呼び起こしてくれるからだ」(本文より)
この写真集は、動物の親子が中心になっていて、眺めているだけでもほんわかしてきます。文章もいいです。
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春の気配のする一冊
扉、帯にある
「いつか おまえに 会いたかった。」
見るたびに心が動きます
日本語としたら変な文章かもしれません
けれど、言いたいことが伝わってきます
(私なりの解釈だけれどね)
私が、「いつか おまえに あいたかった。」
と言いたい相手は
イルカ、クジラ、景色、人
ずーと会いたいと思っていたもの
あなたに会えてよかったと思えるもの
もうひとつ
「遠い昔に会った誰かが、自分を懐かしがってくれている。
それは何と幸福なことだろう。」
これを見るたび
今は疎遠になってしまった人たちを思い出します
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殺人事件ばかり読んでいるので、殺伐とした心を癒してもらおうとページをめくった。
あえて第2巻『ラブ・ストーリー』を選んだ。第1巻は『オーロラの彼方へ』だったから。今は春。オーロラは今度の冬にとっておいて、まずはアラスカの春を感じたい。
1ページ、春の光を逆行で浴びて、産毛が後光のように輝く紫色の花2輪。ちょっと首をかたむけて愛嬌を振りまく子供のよう。
「・・・・会いたかった」と書かれたページを捲ると、寝起き?の熊の顔。うずくまっている。眼がとろんとして、冬眠から目覚めたばかりなんだね。
星野さんの慈愛に満ちた文章と大自然の写真を見て、ふと頭をよぎったのは、最近頻繁に報道される異常気象のこと。意識を持ってなんとかしないといけない問題だけど……。
スーパーの買い物にエコバッグを使っている。できることから、まず始めてみようと決めた。仲間で、いい子ぶってるみたいでとか、照れくさいからできないという人もいる。小さな子供の頃からずっと、星野さんの写真や話に触れていたら、どうだっただろう?
TVである国の絵本を紹介していた。
森が火事になった。動物たちが逃げ惑う。しかし、1羽の小さな鳥は、川の水をその小さな嘴にふくんで舞い上がると、火の上に落としはじめた。たった一滴の水を。でも何度も何度も繰り返えす。それを見た動物たちが鳥に言った。
「そんなことしてなんになるんだ。たった一滴の水じゃ火は消せないぞ」
小さな鳥は答える。
「ぼくはぼくに出来ることをしているだけ」
以上、不正確ですが、そのような内容でした。
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最近、原発や震災、格差社会に関する本を多く読んでいたので、心癒される本を読みたくなりました。
やっぱりいいですね、星野さん。
写真もそこに綴られている言葉も美しい。
人は生きているかぎり、夢に向かって進んでいく。
夢は完成することはない。
しかし、たとえこころざし半ばに倒れても、
もしそのときまで全力を尽くして走りきったならば、
その人の一生は完結しうるのではないだろうか。
(本文71頁)
星野さんと重なって、ジーンときました。