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紙の本
TSの要素を盛り込んだパラレルワールドミステリー
2008/12/15 19:39
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
TSといえばTSだが、これはあくまで設定というか背景。パラレルワールドに飛んでしまい、その先で性別は異なるが似た人物と入れ替わる。その替わり方は、もはやこの世界では定番中の定番と思われるあの映画の影響下にある。使い尽くされた感はあるのだが、やはり秀逸なアイデアなのであろう。偉大なり大林宣彦。そして本作の特徴は、ここから性別が替わってアハンウフンな展開とはならないところ。学生からメイドあるいは御曹司の経営者などにチェンジした結果、知らない世界であたふたしながらメイドの大変さを痛感したり、会社の倒産危機を救ったりという展開が始まるのである。そして、当然ながら替わられた方も未知の世界で同様の苦労があろうことを忍ばせる記述もあり、なかなかに奥深いものを感じさせる。こうしてお互いの姿こそ見えないが意思を通じていく、心を通わせていく展開が進み、最後で御曹司の正体、つまり誰が入れ替わっているのかが判明し、主人公にとって久方ぶりの邂逅とともに、ここで初めて2人の気持ちが通じ合うドラマティックなラストを迎える。TS物だから、という理由だけで遠ざけるには実にもったいない作品である。
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