紙の本
競作っていいかも。ベタなお題目なのでさらに効果的。
2017/05/27 21:20
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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
選集は選者が意図的に狙って集めるが、これはお題を与えられた
作家さん達の作品集。競っているつもりはないと思うが、
ただの作品集と評するにはあまりにも魅力にあふれている。
しかもお題が「Love Letter」だから、少々趣味が合わなくても
読めてしまう。この企画を考えた人に、まずは座布団一枚。
寄稿者とその題名を、目次順にざっと紹介する。
石田衣良「ありがとう」 島村洋子「空」
川端裕人「ラブレターなんてもらわない人生」 森福都「再開」
前川麻子「ミルフィユ」 山崎マキコ「音のない海」
中上紀「水槽の魚」 井上荒野「虫歯の薬みたいなもの」
桐生典子「竜が舞うとき」
三浦しをん「永遠に完成しない二通の手紙」
いしいしんじ「きまじめユストフ」
いずれも二十ページ前後だから、ちら見にもちょうどいい。
私は三浦さんといしいさんは読んだことがあり、石田さんと
川端さんはチェック済み、あとの方は初めて聞く名前。
あいさつ代わりの作品集ともいえる。
Love Letterというお題に、最も直球勝負をしたのが
石田さん。ベタな恋愛小説に弱いだけに、おおいに
心を打たれた。
ただ、あまりにも見え透いた設定と展開に、
「どうだ泣けるだろう」的な感じがしたのも事実。
ちくしょう、泣かされちまったよ、といったところ。
これまで読もうか迷っていた方だけにふんぎりがつき、
一冊積読にした。それでリターンマッチを申し込む。
島村さんの空は、女性の願望なんだろうか。
嫉妬深い女の人だからこその憧れを見たようで、
ちょっと得した気分。ちら見さえしなかった作家さんだけに、
余計そう思った。
川端さんは書評で知っていた。実はこの本を読むきっかけに
なったのは、収録作品があったからだ。期待通りの優しい
作品で、書評にピンときた自分が正しかったことを知った。
こちらも一冊お買い上げ。
まだまだたくさんの作家さんが書いているので、軽い気持ちで
お試しあれ。ちょっとぐらいつまらなくてもすぐに終わるし、
そもそも恋愛ネタだし。
最後に三浦しをんさんは、いい意味でやっぱりアホだということが
分かったのであった。このオチは、はっきり書いていないけど
ボーイズラブなんだろうな。
皆さんのためにそれだけは補足しておく。
エッセーでも読んでいなければ分かりっこない。
いつものごとくしょうがない人だ。
興味がある人は、他作の書評なども参照いただきたい。
どちらかと言えば長編が得意な作家さんだと思うので、さすがに
二十ページでは魅力が伝えきれていない。
何かの参考になれば幸いである。
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ラブレターなんて最高に私がどきどきする題材だからものすごく期待して読んじゃって…。石田衣良さんの『ありがとう』は最後がぁっと泣いてしまったんですが、他の作品は…。別に嫌いじゃないなって感じのもあったんだけどそれはないって感じの読み飛ばしてしまった作品も入っていて、微妙です。ラブレターという最高の題材(私にとって)を全然生かしてないです。もったいない。
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美丘が読みたくて読んだ本。
携帯で読んだ美丘のが細かくて良かったけど、ラブレターだからこーゆー書き方だったのね。と納得。
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いしいしんじの『きまじめユストフ』自体は☆5つ。本の出来自体は、まぁ☆2つぐらいが妥当いうところかな。
石田衣良はやっぱり石田衣良で、中上紀はやっぱり中上紀という感じ。なんだか微妙すぎるものや、気持ち悪さを残していく手紙もあった。
その中でやっぱり、らしといえばまったくその通りなのだが、いしいしんじの手紙だけ他とは異なっていた。完璧に構築された世界。この本の中では異物だが、決して他の手紙を押しのけて輝いているわけでもなく、なんと言うか、いしいしんじの世界は他をはねつけはなしないが、受け入れもしない。まったく隙がない感じ。
あとは、『永遠に完成しない二通の手紙』も好き。『ラブレターなんてもらわない人生』もまぁそこそこ面白かったな。
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テーマがLoveLetterだけあって、恋愛話が主。
石田衣良の短編が一番マシだったけど、お涙頂戴感が丸見えです。
ここまで露骨だと…;
他の人の短編にもゲイとかレズとかが多すぎるし。
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どうやら、おいらには短編小説を上手に読める才能が無いようである。さらに、アンソロジーともなるとさらに難しい。いしいしんじの名前を見つけて、図書館で借りちゃったわけであるが、あんまり楽しい読書じゃなかったですね。
いしいしんじの「きまじめユストフ」は流石に面白かった。他の作家も彼ぐらい創意に溢れていると良いのにね。なんだか最近の恋愛小説って、すぐに人を殺しちゃうように思えて不満です。安易って言うんですかね。石田衣良の「ありがとう」もね、どうかと思います。彼に関しては「池袋ウエストゲートパーク」の頃より、きっと小説は巧くなっているんだろうけど、その分、煌きや溌剌さがなくなってしまったのか、さっぱり面白くない。いつまでも新人じゃないのだから、なんて言われそうだけどね。
川端裕人にも少し期待していたんだけど、ちょっとこの短編では作風が見えてこない。一見すると荻原浩みたいだけど、そんなことはないはずと、今日「竜とわれらの時代」を買ってきました(積読追加)。それは、またいずれ。
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今、最も輝きを放つ11人の作家が、それぞれの「ラブレター」に
想いを込めて描く恋愛小説アンソロジー
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11人の作家が“Love Letter”をテーマに書いた短編集。
同じテーマでも、やはり十一人十一色。
つまりは好みが分かれるということです。
?石田衣良「ありがとう」
?島村洋子「空」
?川端裕人「ラブレターなんてもらわない人生」
?森福都「再会」
?前川麻子「ミルフイユ」
?山崎マキコ「音のない海」
?中上紀「水槽の魚」
?井上荒野「虫歯の薬みたいなもの」
?桐生典子「竜が舞うとき」
?三浦しおん「永遠に完成しない二通の手紙」
?いしいしんじ「きまじめユストフ」
????は結構好き。切ないor微笑ましい。
???はまぁまぁ。
?は特に最後が納得いかない。
???は苦手。文章的にも内容的にも。
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11人の作家によるLOVE LETTERに関するアンソロジー
読んだ直後は「いまいち」
が、川端裕人。三浦しをん。いしいしんじ。
上手い。
上手い作家たちだなぁと思った。
皆、タイプが違うけど。
前川麻子「ミルフイユ」
「彼はとても魅力的な人だけど、私が感じ取っている彼の好意など、恋人のいる男の人特有の、ちょっとした刺激の一つに過ぎないんじゃないかとも思ったからだ。その不安がありながら彼を求めるほど、私は純粋じゃなかった。」 p84
「自分にうんざりしながら誰かを好きでいるより、どれほど淋しくとも自分を好きでいるほうが良い。」 p88
人の男を好きになるということ。
そうだよなぁ。と思う。
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ラブレター欲しい 笑。 石田さんともう一人おもしろかったけど、あとはいまいちでした。
印象に残ってないな。
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手紙についてのアンソロジー。ひとつひとつのお話がとても短いので、気楽に読める。これぞという短編には出逢えなかった。
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11人の作家による「ラブレター」がテーマのアンソロジー。
1.石田衣良「ありがとう」/2.島村洋子「空」/3.川端裕人「ラブレターなんてもらわない人生」/4.森福都「再会」/5.前川麻子「ミルフイユ」/6.山崎マキコ「音のない海」/7.中上紀「水槽の魚」/8.井上荒野「虫歯の薬みたいなもの」/9.桐生典子「竜が舞うとき」/10.三浦しおん「永遠に完成しない二通の手紙」/11.いしいしんじ「きまじめユストフ」 1が泣けた! 2も結構好きです。 11の作家さんが好きで借りましたが期待通りでした!
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今、最も輝きを放つ11人の作家が、それぞれの「ラブレター」に想いを込めて描く恋愛小説アンソロジー。
あっり読める割には面白かったよ。
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気に入ったものを箇条書きで。
「空」の雰囲気が好き。
「ラブレターなんてもらわない人生」は面白い。
「竜が舞うとき」は無難にいい話。
「きまじめユストフ」は設定がツボすぎる。
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こういう、多数の作家の同じテーマのものって、基本的に読まない方でしたが、これは良かった。実は、どれも好き。つい、私もLove Letterを書きたくなった。そんな気持ちにさせてくれる本でした。ありがとう。