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中盤を過ぎても死体が出てこない。普通ならイライラが頂点に達するのだが、瑞祥房という閉鎖的な空間と仏像のコラボが妙に心地よく、その不思議な雰囲気だけで充分面白く感じた。筆致になんの特徴もないし、人物も全然描けてないのだが、それでも、過去と現在の事件の真相を期待して読んでいた。不快感は後半になって徐々に高まってくる。ツッコミどころのオンパレード。クライマックスは何が起こったかよくわからなかったし、ラストで怒濤の如く真相を突きつけられても、既に萎えまくっているので右から左に抜けるだけ。私にとって、長時間の読書が可能な作家は数少ない。なので、余計に残念に思えて仕方がない。
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「背の眼」と同じパターンで、最初ホラー実はミステリー。ただし、前作よりはミステリー度高し。「う〜む」とうならせる一方で突っ込みどころもまた、多い。ま、とりあえず「意外な結末」としておこう。
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ホラー作家の道尾は、
取材のために訪れた仏所・瑞祥房に泊めてもらうことになり、
夜中に、口を開けて笑う千手観音と頭から血を流す仏像を見た。
果たしてこれは、彼の目の錯覚か?それとも。。。。?
彼は、真相を探るために、
「霊現象探求所」という事務所を構える、友人・真備を伴い、
再び、瑞祥房へ向かう。
そこで、20年前の事件につながる怨念が浮かび上がるのだった。
仏像を作る工房で起こる不思議な出来事。。。
ホラーっぽく始まる物語に、どんどん引き込まれていく。
死体は出てこないのだけれど、おそらく殺人事件だと思わせる展開、
なにか、複雑なわけがありそうな、20年前の失踪事件。。。
最後の最後で、意外な人物が犯人だとわかり、
「えー!?絶対!犯人はあの人だと思ってたのにー!」
という悔しさ半分、驚き半分で、なかなか、楽しめました。
“笑う千手観音と頭から血を流す仏像”の真相も解決してくれ、
なるほど。。。と、納得のラスト。
人里離れた、ある意味、狭い世界である仏所が、
人の心も狭くしてしまったのだろうか。。。。
と、そんなことも思ったり。。。
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前作「背の眼」と比べると随分、読みやすくなっている気がしました。相変わらずぐいぐいと読ませるストーリー展開と伏線の巧みさはすごい。何度騙されたか…。今回は前作の時のような“真備さんに置いて行かれる感”はあまり感じませんでした。その点も良かったです。しかし初っ端、道尾さんを襲った瑞祥房での奇妙な出来事。ちょうど夜中に読んでいたので、かなり怖かったです。て言うか、あんな部屋では絶対に眠れない…。いや、それ以前に泊まりたくない…。本当にじゃんけんの勝負がついていたらと想像すると、鳥肌もの。
さて、物語の核心である事件の方ですが、これは読んでいてひどく辛かったです。それぞれの思い違いがこの事件をここまで複雑にしたのかと思うと、ただひたすらに悲しかった。ミステリ小説でこんなに泣いたのは初めてです。後味が悪いとかそういうことではなくて、本当にただただ悲しくて苦しくて、胸が痛かった…。仏像を見る度に思い出してしまいそうです。そういう意味では、とても印象深い物語となりました。
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ホラー作家の道尾は、取材のために訪れた瑞祥房で、口を開けて笑う千手観音
と頭から血を流す仏像を見た。話を聞いた真備は、早速瑞祥房へ向かう-。20年
の時を超え彷徨う死者の怨念に真備が挑む、シリーズ第2弾。
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仏像製作を舞台にした第2弾。うーん、他作品のネタを思い出してしまった。なんだかな。そんなに怖くないし、あんまりピンときませんでした。
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背の眼の続編。相変わらず、くどいくらいにつじつまを合わせる感じが面白い。
この作者は人の主観とか視点の違いがテーマなのだろうな。興味深い。
今回は超常現象が絡まなくてちょっと残念。
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推理パートの展開や伏線の回収は見事だった。
が、ちょっとトリックとか動機について ?となるところがあって納得がいかなかった。何かに似てると思ったら京極作品だった。
あと伏線パートがちょっと冗長だった。
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真備庄介シリーズ。今度は滋賀県が舞台。前作より登場人物が増えておもしろい。以下登場人物のメモ。
刑事1 暮ノ宮警察。谷尾。
刑事2 暮ノ宮警察。竹梨。
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ちょっと苦手な作品でした。仏像にあまり興味がないので・・・(と言っても、仏像に興味がある人が珍しいでしょうけど)。だったら買うなと言われそうですが、「この作品を読まずして、道尾秀介を語るなかれ」なんて帯に書いてあるんだもん・・・。でも、語る資格なしで、語りません(^^;
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この間TUTAYAのサスペンスコーナーで1位になっていた『向日葵の咲かない夏』を読んで、すっかりとりこに。
図書館で大量に借りてきた中の1冊。
ちょっと怖くてドキドキするのも、夏だからいいかなぁ〜と思う。
ストーリーは私が好きな感じの話だった。
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『背の眼』のようにホラー部分があるのかと思って読んだら、完全にサスペンスだった・・・。
まあ別にサスペンスも好きなので良いのですが、ちょっとはホラーが欲しかった。
最後種明かしの部分では、ある人に感情移入したりして少しホロリとしました。
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読了。
道尾作品4作目。
「背の眼」に続く真備シリーズ。
個人的には背の眼の方が面白かったかなあと。
相変わらず伏線や構成は緻密なんだけど、どうもそこだけが強調されすぎてる気がして。
ザッツミステリーって感じ。
これは好みでしょうか。後、霊的な現象って特になかったですよね?俺が気づかなかっただけかな。
全て理論で解決されちゃってちょっと物足りないかも。
背の眼は結局、霊的な現象からくる不気味が終始全編を包んでいたような印象があって、それが非常に印象的だったので。
どきどきしたかどうか、で言えばやはり、背の眼の方が面白かったかなと。
個人的には。
真備シリーズ他にもあるようなので、楽しみ。
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真備シリーズの二作目です。
前回よりも謎が謎らしくてよかったです。
ホラー度も控えめで、私にはうれしいことです。
このシリーズが続くといいなと思いました。
でも、単品でよんでも大丈夫です。
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「背の眼」続編という位置づけだけれど、前作は読んでなくてもまあ大丈夫かな。ネタバレなどはなかったと思います。でもってミステリ度は前作よりもぐぐっとアップ。
これぞばりばり本格では? 数々のホラー的な道具立ても魅力的だけれど、実は細かな手掛かりがいたるところにちりばめられていたんだな、てのにラストで驚愕。犯人はなんとなく分かったけれど、その他はほとんど分からなかった……よく考えれば、分かったんだろうか。分かったんだろうなあ。
個人的には、なんともいえないこの悲壮なラストが大好きだったりも。こういう立場の人ってのは、やるせないよなあ。