紙の本
「J.D.サリンジャーの死/ライ麦畑でつかまえて」
2010/05/09 09:46
9人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:soramove - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ライ麦畑でつかまえて」というまさに
キャッチコピーのようなタイトルで
中学や高校の頃に読んだ人も多いだろう、
そんな有名な小説の著者が91歳で亡くなった」
先日の朝日新聞に1982年当時の
スーツ姿で笑っている写真があり、
サリンジャーの顔をちゃんと見たのは
初めてだった様な気がする。
それくらい外に出ない有名作家だった。
2003年には村上春樹が新訳を出したことで
久し振りに新訳で読み返した。
彼が熱望していただけに思い入れのある「あとがき」が
出来上がったようだがサリンジャーは
そのあとがきを作品に載せることを拒んだとも聞いた。
改めて読み返した時
何があんなに心に残っていたのかと思った、
ここに出てくる少年は
立ちはだかる学校や大人に対抗しようと
弱い自分をさらけ出しながらも
なんとか前に進もうともがく姿に
共感したのだろう。
なんといってもタイトルが秀逸だった、
堅い文字やカタカナの並ぶ翻訳本の棚の中でも
「ライ麦畑でつかまえて」というタイトルは
それ自体が何かを伝えてくれていた。
誰もが「これで正しいのか」と
思い悩む時、
崖っぷちで落ちないように
確かな存在が居て欲しいと思うもの、
その象徴だったような気がする。
「サリンジャーの新刊」という
同時代の体験こそ出来なかったが
書かないことで
映画にも彼を連想させる人物が
重要なキャラクターとして登場したことも。
大人になった主人公の「それから」を
読者誰もが望んだけれど、
それは叶わなかった、
読んだ人それぞれが自分で見つけていけばいい。
http://yaplog.jp/sora2001/
紙の本
原文及び野崎訳と読み比べられたし
2023/03/18 00:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
たしかにスラスラ読めます。
ただ、訳文についてヮ、日本語として
奇妙な文も見られます。
例えば、
「コートの真ん中からバックボードに
触りもしないでシュートをばしっと
決めることができた。」
という箇所。
コートの真ん中から一体どうやってバックボードに
触るのかと思ったのですが、ボールを当てずに、
という意味らしいですね。
総じて、「心臓を貫かれて」を読んだ時のような
感銘ヮ受けませんでした。
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実は野崎孝訳本も持ってるんですが, 本屋で平積みにされてるのを見て衝動買い.
正直なところ, 野崎訳本を読んだ時あまりにも期待外れでがっかりしたのですが, 村上訳だとどうなるのかなと思い, 現在読み途中.
厳密に比較してみないとわからないですが, 村上訳のほうが少し表情が柔らかいかな?
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Fより。サリンジャー著、村上春樹訳、白水社刊。(白水社については別途、記述するつもり。いつになることか?)
このブログ、こんな書き方でよいのだろうか?・・・と思いつつ、読んではいないが、このところカバンに入れている本。
(ごめん、このブログの「侵入」方法について、ルールというか、ご方針をお教えください。)
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つい訳者で衝動買い。村上春樹はやっぱ買ってしまうね。春樹訳のライ麦畑はまだ読んでないけども、ホールデンに共感した時期もあったなぁ
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この主人公の気持ち、分かるような気がします。プチ鬱だったり。。
一回目読んだ時は全然つまんなかったけど村上訳の方読んだら少し分かりやすかったです。
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大人が全部インチキでくだらないものに見える、そんな狭間にいる少年のお話。時折覗かせる純情さが微笑ましくもあるし、それ以外はどうしようもなくも見える。ヒッピーなんかと相性のいい小説だと思う。社会批判にしても現代とはまた視点が違うように感じた。
文章に癖がありすぎて何が何だか。
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読みやすかった。
「でも僕はといえばこれまでのところ、何があろうとこれだけは失うわけにはいかないというようなものを手にした覚えがないんだよ」
全くだ。
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いいなぁー。
読みづらいけどこういう文章は好きだ。
青春って、そもそも、こんなんだったんかもな。
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「ライ麦畑でつかまえて」の村上春樹訳版。旧訳版も十分オススメなんですが、まあやっぱり現代的にはこっちの方が分かりやすいかと。「読んだ事ない」と言われる度に「これはねえ、絶対と言っていい程読んでおくべきだと思うよ」と必ず返す作品。
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「自虐的」と言えばいいのだろうか。自分のトラウマにずっと触れられているような感覚で読み進めた。
終盤の妹の言葉に、この物語をすべてまとめたような発言がある。それが何より印象的。
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攻殻機動隊→笑い男→ライ麦畑
書店に野崎訳がなかったので村上訳を。
世界を憎んでいる少年ホールデンのお話。
凄いと思う。本当に。
今まで読んだ小説が陳腐に思える程。
きっとこれからも何度も読み返すし、
野崎訳も原書も読んで終うだろうと思う。
わたしの心の中に確かに居る、どうしようもなくも愛しいホールデンの鼓動に耳を澄ませるために。
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原書読んで、野崎訳読んで、そんでコレ、だったんで、基本再読しない派な私は、当初乗りにくかったんですけど、なんだかんだ言って後半妹が出てきた辺りから、ウオオ!と盛り上がった。か、かわいい・・・!と胸を掻き毟りたくなる気持ち。
好き嫌い分かれるそうだけど、私は好きだぜ!全然10代じゃなくなってから読んだけど、まだまだイケたぜ!(笑)
そもそも原書も春樹が訳してる、と聞いてから読んだ。で、うっは!めっちゃ春樹!!と思った。あの、主人公に無数のこだわりがあって、自分なりの世界をガッチリ構築してて、そこから外の世界をそっとのぞいてるかのような感じ?
私の中ではついでに春樹と太宰ちゃんも近いよな〜と思ってるのですが。春樹と太宰は共にタラシ男だな〜としみじみ思う(笑)女の話を聞いてくれそう(受け流すんでいいんだ、ただ耳を傾けて相槌打ってくれそう)な優しさを感じる。癒し系。
あと、こないだNY行って来たとこなんで、NY観光案内小説としても楽しく読める。
自然史博物館の展示品とか、セントラルパークがどーのこーのとか、ラジオシティ前のスケートリンクとか、書かれた時代と今じゃあ半世紀の差があるわけだけど、案外なにも変わってないんじゃないか?と思わされる。
で、訳に関しては、まあもともと私は春樹好きなんで、春樹版プッシュ。原書読んでた時の印象で読める。っていうか、原書読んでて春樹っぽいなー!と思ったくらいだからな。そもそもの春樹の文体がサリンジャーの影響とか受けてるんだろうと思う。
っていうか、野崎さんの訳の「ライ麦畑でつかまえて」はないよなあ・・・。なんか、私タイトル知ったの「たんぽぽのお酒」とかと一緒に小学生の頃、だと思うんだよね。で、なんかめるへんめーかー先生か誰だったか経由な気がするんだ(笑)(すんまへん、もんのすごくうろ覚え小学生記憶なんで、違う可能性もテンコモリ)なんでもうすっかりと、めるへんめーかー先生の絵柄で麦藁帽子をかぶったやぼったいアメリカの田舎の男女の、赤毛のアン、とかそういう系統のラブストーリーだとばっかりねえ、思うじゃないですか。
(ちなみにこれの原書も、若者言葉でほとんど会話文な感じなんで、非常に読みやすい。お薦めっす。図書館にもあると思うしね←ケチ情報)
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有名な「ライ麦畑で捕まえて」の村上春樹訳出Ver。何が面白かったのかと聞かれるとすぐには答えられない。ストーリー:普通、キャラクター:普通、設定:普通。なのに読者を引き付けるのは文体だろう。たしか高校1年のときに読んだ本。
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春樹を嫌いにさせた根源。
この本のせいで私はこの作品も春樹も嫌いになった。
ただし、もともとの話自体は悪くない。