紙の本
不思議島
2007/04/21 16:47
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投稿者:ぴぃたぁ・パンダ - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容(「BOOK」データベースより)
伊予大島の中学教師・二之浦ゆり子は、島の診療所に赴任してきた青年医師・里見了司に無人島めぐりに誘われ、十五年前の悪夢が蘇ってきた。当時十二歳のゆり子は何者かに誘拐され、夜の孤島に置き去りにされたのだ。身代金を支払った父親は無事ゆり子を救出したのだが、結局、犯人不明のまま時効となっていた。なぜかこの過去の事件に拘る里見の意図は?そして、驚くべき事件の真相とは?傑作長篇推理。
宣伝の帯の誘惑に負けてしまった(笑
まあ、それなり、、、です。
瀬戸内海の島々の歴史(主に村上水軍)等も絡ませて、色々膨らませてあるが、結果、「ふ〜ん、それかいぃ!」という突っ込みをしたくなるくらい(苦笑
2時間ドラマで、良かったかも、、、、的。
http://ameblo.jp/ye0329/entry-10013154229.html
紙の本
見えるものは必ずしもすべてはない、という身近にある戦慄
2016/08/20 07:42
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『二島縁起』に先だって瀬戸内海を舞台にした作品。
ヒロインは幼少の頃に誘拐された過去があり・・・という流れから、前半はなんとなく「これって『汚名』(文庫版は『離愁』に改題)のような雰囲気になるのかな・・・」と思わされたのだが、見事に裏切られました。 しかもハードな方向に。
これも陳腐にまとめたら二時間ドラマになりかねないのだが・・・ものがなしさにも格調があるのよねぇ。 ミステリとしては、弱いかもしれない。 でも「自分が見ているものはそれのほんの一部に過ぎなかった」と気づくときの気持ちは、<謎とき>後の驚きに匹敵する、と思う。
登場人物が(主人公・ヒロイン含め)ほぼ共感できない人揃いであるにもかかわらず最後まで読ませ、なおかつラストに痛みまで感じさせる作品、そうあるだろうか。
その当時、直木賞の候補になってたみたいですが・・・『不思議島』よりいい出来の作品は確かにあるけど、日本の文壇(?)は多島斗志之に対して正当な評価をしてないよなぁ。 まぁ、賞だけが評価じゃないけどさ。(2010年2月読了)
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この人の本はほとんど読みましたがどれをとってもクオリティ高いです、一番有名な症例Aもいいけど、実は瀬戸内海を舞台にした作品が多くて、そっちの方が傑作ぞろいだと個人的におもう。といっても絶版ばっかでしたがいよいよ復刊も近いみたいでよかった〜
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本の世界全体に漂う雰囲気が何とも言えず不思議な本。 島がどんな風に見えるのか、実際にこの地へ行って、確かめてみたくなります。 メインの2人があんまり好きになれなかったのですが(苦笑)ラストシーンは良かったです。
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二之浦ゆり子は青年医師・里見に誘われ、瀬戸内海の小島巡りに同行するが、その際、ひとつの無人島を目にしたことで、過去の悪夢が甦る。彼女は十五年前誘拐され、その島に放置されたことがあるのだ。里見と交際を始めたゆり子は、彼とともに過去の謎と向き合う決意を固めるが、浮かび上がってきたのは驚愕の真実だった。『症例A』の著者が贈る、ドラマとトリックが融合した傑作。
伊予大島の中学教師・二之浦ゆり子は、島の診療所に赴任してきた青年医師・里見了司に無人島めぐりに誘われ、十五年前の悪夢が蘇ってきた。当時十二歳のゆり子は何者かに誘拐され、夜の孤島に置き去りにされたのだ。身代金を支払った父親は無事ゆり子を救出したのだが、結局、犯人不明のまま時効となっていた。なぜかこの過去の事件に拘る里見の意図は?そして、驚くべき事件の真相とは?傑作長篇推理。
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瀬戸内海に眠っていた過去の犯罪が甦る。結末はもっと詩情があってもよかったような…とはいえ物語作りが上手い。
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瀬戸内の島々、15年前の誘拐事件、10日間の恋人。
なんとも火サスっぽい雰囲気。
影を照らして明るみに晒しても、その周りには闇ができる。
何もしないことが最上の選択である場面もあるのだ。
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【失踪中の多島斗志之さんの息子さんが情報提供を呼びかけ中】
身長170cm位痩せ身、
ぐるりとツバのあるサファリ帽・眼鏡着用の可能性高、
黒髪、ヒゲ(あご髭は白)
目撃情報などは息子さん(Twitterで @suzilard 宛 or ブログ<http://ameblo.jp/suzilard/>)か、
伏見警察署 生活安全課 0756020110 へ
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直木賞候補にもなった、作者の代表的長編。
直木賞候補になってはいるが、登場人物に感情移入しにくく、小説としてはやや雑な印象。
しかし、読み進めていくにつれて、15年前の誘拐事件の真相が見えてくる中で、タイトルが存在感を持ってくるのが上手い。
実在の島を用いてここまでの話を書けるのは作者の力量の為せる技だろう。
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ゆり子は子供の頃に誘拐され、付近の無人島に放置された経験があった。事件は未解決のままだったが、診療所に赴任してきた医師の影響で彼女は過去の謎と向かい合うことにする…
瀬戸内海の伊予大島を舞台にした詩情あふれるミステリ。一貫してヒロインの視点で描かれているので恋愛小説、あるいはサスペンスという方が近いかも。
村上水軍時代の謎を解くために漁師に舟を出してもらった時の綱渡り航法が面白かった。
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小さい島で生まれ育った少女は、小さい頃に誘拐され無人島で発見された。
やがて大人になり、島にやってきた若い医師と共に、その誘拐の謎を探る。
雰囲気としては閉鎖的な島の雰囲気とかが好みでした。
いつも接している人も、薄皮一枚で豹変しそうな感じ。
ただ、トリック自体はすごく地味で「そうだったのか」という感じはあまりしませんでした。
正確にはトリックに使えそうな小道具(というか地形)が一個しかないから
「たぶんここを使うんだろうな」と読めてしまいました。
特にどう、と言うことは無かった一作です。
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「火曜サスペンス」の感想を述べられていた方がおられたが、核心をついていると思う。
悪くはないのだが、人に薦めるほどでもない。
父方の実家が設定舞台に登場することを加味すると、あまり感心できない出来なのかもしれない。
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3
ゆとりのある筆致でとても上手く書けており、筋立てに感心させられるところもあるが、いまひとつ物足りない部分も。
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【書評】不思議島「多島斗志之」 http://blog.livedoor.jp/ecwebjapan-books/archives/21486561.html
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シンプルなトリックを複雑に絡めたミステリーです。風光明美な瀬戸内海の島を舞台にして、その島に生きる人々の人情や暮らしが叙情性豊かに描かれています。
父親、祖母、医師、叔父、刑事など色々な人から話を聞いて、犯人を絞っていきます。疑惑が疑惑を呼ぶという展開で、サスペンスの度合いを高めています。
残念ながらメイントリックはフェアとは言い難いですが、作中にある様々な事象やエピソードが巧妙に繋がっているので、完成度は高い作品だと思います。