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紀ノ川 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー70件

みんなの評価4.3

評価内訳

70 件中 1 件~ 15 件を表示

電子書籍

紀北出身者の感想

2019/07/01 00:37

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:新宿さば - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は和歌山県の九度山近くの町の出身です。本作の冒頭から、古い和歌山の方言で書かれたセリフの一つ一つが、頭の中で音声として再生されていました。行ったことのある場所、見たことのある山河が描かれれば、ありありと眼前に浮かびます。
明治から昭和の紀州に生きた女性たちの姿が、圧倒的な存在感を伴って心底に残りました。
紀北地方に馴染みのない人にとって、本作がどれだけの価値を持つのかはわかりません。しかし私にとっては、作中の描写にあったように、紀ノ川のごとく生きた女性の血流と鼓動が自身に注ぎ込まれたほどの感銘を受けた無二の傑作です。

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紙の本

作者の死が惜しまれる未完の小説

2004/11/27 12:27

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この物語にはとりたてて大きな起伏があるわけではありません。家と女という日本の伝統の流れに身を任せる母、激しく抵抗する娘、そしてその二人を止揚したかのような新世代の孫娘。この三代の血の流れと紀ノ川の流れとが重なるかのような風景の中で、日本の女の物語が静かに編まれています。

 先行世代というものが若い世代の目にはある種の縛りをかけるとても窮屈な存在と映るでしょう。私も、先行世代が引き継いで後代に受け継がせようとする伝統のすべてを良しとはしませんが、一方で歴史の荒波にも屈することのない伝統が持つ凛とした静謐な美しさと強さのようなものが、年齢を重ねるうちにわかってきました。ちょうどこの主人公の娘・文緒が年齢を重ねるにつれて伝統に対する抵抗感をわずかながらに減じていったのに似ています。

 それは、伝統が後代を縛るための道具ではなくて、後代が静かながらも幸せに生きられるようにという先行世代の、つまりは親の、愛情のこもった智恵であるからかもしれません。そのことに文緒自身もわずかに気づく兆しがあり、それがこの小説で展開される母娘の確執の中の救いといえます。

 戦後の農地改革の中で姿を消していった伝統的な素封家の女たちの物語がこの後さらに昭和の御世の終わりから平成にかけてどのように展開されていったのか、と考えると興味は尽きません。しかし作者の早世によって四代目(孫娘である華子の娘)の物語は永遠に書かれることはありません。そのことがとても惜しまれる物語です。

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電子書籍

女三代記

2017/05/31 14:51

6人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る

他の作品でもそうだが、有吉佐和子の作品は着物の描写が素晴らしい。
ここでも花の振袖や嫁入り道具の調度など目に浮かぶ。
九度山の乳型も有名ですね。
読み応えのある1冊。

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紙の本

豊穣な物語

2016/11/12 20:46

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つよし - この投稿者のレビュー一覧を見る

見事というほかない。無駄がなく、豊穣なイメージに満ちた文体。紀ノ川の流れのように、優雅に、力強く物語が紡がれていく。豊乃、花、文緒、華子。明治から大正、昭和へとそれぞれの時代を生きる女系家族の絆が、おかしみと切なさを伴って描かれている。時が経っても色あせない名作である。

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紙の本

できれば、華子とその娘を描いた第4部が読んでみたかった

2020/04/17 22:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ある家族の数代にわたる歴史を小説にしたものを「サーガ」というらしい。私が読んだことのあるフォークナーの「響きと怒り」やマルケスの「百年の孤独」が代表的なものといえるかもしれない。そしてこの「紀ノ川」も真谷家という没落していく家を扱っているということからフォークナーやマルケスの小説と同じく「サーガ」に該当するかも知れないが、そこには決して交わらない二つの川が流れているように思える。前者二つは、あまりにも激しく流れていく激流であり、「紀ノ川」は浩策が主人公・花を評して「云うてみれば紀ノ川や、悠々と流れよって、見かけは静かで優しゅうて、色も青うて美しい。やけど、水流に添う弱い川は全部自分に含有する気や。そのかわり見込みのある強い川には、全体で流れ込む気魄がある」と言っているとおり悠々と流れていく川なのだ

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紙の本

描写がいい小説

2019/06/21 00:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて読んだ有吉作品だが、とても面白かった。描写がすごいとは聞いていたが、着物や屏風など古くからの伝統への造詣がうかがえる。
作中の華子は設定的に有吉佐和子っぽいけど、日本にはじめて来たときに、日本人が肉体労働をしていてショックを受けたというエピソードは使わなかったのか。

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紙の本

紀州の美しい風景が浮かぶ

2022/04/08 11:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カレイの煮付 - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者の母方故郷の紀州の、美しい風景が目に浮かぶような描写です。川の穏やかでおおらかな存在感が随所に現れています。

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2004/10/23 06:11

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2006/03/16 17:07

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2006/10/03 01:49

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2007/05/20 18:50

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2007/07/03 17:00

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2007/11/07 21:40

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2009/07/14 17:07

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2009/09/13 23:07

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