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ファンタジィではないような気もするけど、歴史物関連とするには内容がアレなので、こちらで。海外旅行途中、モスクワの空港でトランジットで7時間ほどアエロフロートを待ちながら読了。3巻の途中までは、ダークな千夜一夜という雰囲気、読者を引き込むストーリィテリングはさすがだけど、そんなに特筆するべきこともないかなー……と思っていたのだが、そのあたりからどーっと雪崩落ちるように展開――というより回天してゆくストーリィは見事。物語とは何か、いったい作中で語られるこの物語は何ものなのか――ラストの、思わず「あっ」とつぶやかせるような、あの突き抜けたような快感。物語の内容に対する読後感云々は別として、それは奇妙な爽快感と脱力感をもたらした。この本は元々ネタ本があって、本邦初の翻訳(意訳)なのである――とあとがきにはあるんだけど、これ、どこまでが本当なんだろう?(事実ともそこまで含めてフィクションとも、どちらとも取れるような気が……)
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文庫化されました。全3巻。物語を読む楽しみを味わえると思います。ラストのガチンコ対決は泣けました。自分のすべてが誰かに継承されるというのは、ある意味幸福なことではないでしょうか。
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いやもう、最高に面白かった。フィクションらしいんですが、もっともらしい舞台設定、語り部が語っていく形式なのに、ずいずい引き込まれる筆力、物語自身の魅力。詳しくは是非呼んでください。
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舞台設定がナポレオンが活躍した時代で、その時点で現実生活から離れた感じで読んでいるところで、劇中劇のように、語りべが千年前くらいの伝説を語っているので、すごくこちらの枠が外れて受け入れやすく、おもしろい。
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翻訳書だという作者の言葉をどこまで信じてよいのやら(笑)一巻は醜い妖術師アーダムの物語。(アーダムってアダムとかけてるのかしら。)
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アラビアン・ナイト、ファムファタル、クロニクル、メタ構造、神話。このうちどれか一つでも琴線に触れるものがあったら読んで損はないでしょう。とてもとてもとても面白い物語のはじまり。
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今、読み始めたところなんだけど、アラビアンナイトに惹きつけられた王様のように読み出すと止まらない。2巻に突入したところです。
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内容は御伽話ってのが一番しっくり来るカンジです。
時は1798年、今まさにエジプト・シリア戦役が始まろうとしているカイロが舞台です。攻め込まんとしているナポレオンを撃退出来る「災いの書」を作るべく、「アラビアの夜の種族」が物語を紡ぎだす…といった外枠に、作中作としてゲーム「ウィザードリー」のノベライズが丸々入ってます(爆笑)つぅか量としてはソッチがメインです(笑)
この本は、作者不明の作品を著者が翻訳したと言う設定になっていて、本編前の断り書きは元よりハードカバー版や、文庫版で追加の後書きまで全部そのスタンスで書かれています。後書きまで含めて全部が物語(笑)本編の中にも、物凄い勢いで「原著ではこうなっているけれどもこうしました」とか訳者の注釈が入っています。面白いけどむっちゃ濃いです。文章は軽いので読みやすいです。作品毎に文体が変わる作家だなぁ…
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笠原書店で買ってきました。序章と言うべき「聖遷暦一二一三年、カイロ」と「第一部 0℃」が収められている。
でっち上げられた「災厄の書」、支配階級奴隷のアイユーブはそれを現実のものとするために画策する。第一部では書の一端が夜の種族ズームルッドによって物語られる。
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どうしようもない近年まれに見る「物語」小説ではなく少なくもと1巻目を読み終わった時点では物語。最後にどんな結末が控えているのか恐れるばかり。このまま物語の極地でも良い。というかある意味でこのままで終わらずにいつまでも続いてほしい。残念なことに3巻で終わることを私は知ってしまっている。
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期待して購入したが、今ひとつ。設定はそれなりに魅力的だが、文体がどうもなじめない。古めかしい翻訳体のパスティーシュというつもりだろうが、そのような文体を選択することで得られた自由が、ここにあるのだろうか? 要するに、好みの文章ではない(いや、気取った翻訳体や綺語難語の類いはむしろ大好物なのだが、その使い方がどうも変な感じで、しっくり来ないのだ)。世評は高いようなので、私の好みの方に問題があるのかもしれないが。
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時は18世紀末、ナポレオンの侵攻を目前にし、存亡の危機を迎えていたエジプト。国内第三の有力者に仕える奴隷アイユープが
企てる秘策は 武力ではなく読んだ人を虜にし身の破滅を招く禁断の書物『災厄の書』 だった。夜な夜な語られる年代記と日に日に緊張を増すカイロの2つの物語が交互に進みカタストロフ
へ突き進む神秘的で濃密な物語。
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ナポレオンのエジプト遠征直前のカイロ。
国の壊滅を防ぐために、美しきマムルークは、最高の武器を作ろうとする。それは「災厄の書」。逆らいがたい魔力で読者を引き込み、読むものを破滅させるもの。
女物語師、ズームルッドの語りは始まる。
全編、アラブの風味がスパイスのように聞いている。そこここで挿入される、アラビア語の言い回しは、日本人になじみのないイスラーム世界の魅力をさらに引き立てる。
まさにこれは物語。のりとしては、指輪物語風講談といういったところか。講談だから、笑いも下世話な話も、庶民的言い回しも魅力的。
では、ものがたりをはじめましょう。ビスミッラー(アッラーの名のもとに)
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作者不詳のアラビアの小説を翻訳した物だという体裁を半ば信じて読み始めました。
アラビア風味は濃厚で、擬古文とまではいかないか、ちょっと前の翻訳調。
マムルーク王朝のエジプトにナポレオンが攻めて来るという時代。迎え撃つ側は「災厄の書」を敵に送り込もうと…読まずにはいられない物語を女語り部(夜の種族)が語り始めます。
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‘日経エンタ’で紹介されていたので借りてみました。劇中劇がどう収束していくのか気になって読み進んでいます。和訳がちょっと破たんしている感じが、ひっかかりを生んでいます。図書館予約数は0(07/09/17現在)です。