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紙の本
新鮮パック
2008/02/04 23:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私のIWGP歴はまだ2冊目だけに新鮮です。
既に元いじめられっ子の“サル”がお気に入り。
ヤクザ稼業を決して礼賛は出来ないけれど、個人としては「気は優しくて力持ち」的な実に興味深いキャラクターです。
相変わらず男ばかりにモテるマコトも、今回は良い目を見られたし、気分が良いですね。
紙の本
シリーズ六冊目の円熟
2006/07/14 09:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
池袋ウェストゲートパークのマコトもすっかりトラブルシューターとしてお馴染みになったなあ…、という感あり。それは、物語を読み始めると、まるで野球選手がホームグラウンドに帰ってきた時のような(勿論私は野球選手ではないけれども)気分を味わえるということからよくわかるのである。これはマコト一人の力にあらず。タカシやサルといった、マコトの事件解決に力を貸す人物から息子を叱ってばかりいるかのように見える母親まで皆がいい味を出しているから世界がきっちりと安定する。そう、タカシ…今巻では四話中三話にタカシが絡んできてその度に彼の「クールな声」を味わうような気になれた。タカシは「視線を送るだけで、その先にいる若い女がなぎ倒されていく」ほどのかっこいい(同時に気障な)男で、私などは現実に見たらかっこいいと思うかどうかわからないが(どうかこのシリーズが映画化しませんように…)、筆の力というのはかっこいいと思わせつつ最後のところは読者の想像にまかせるといったところがあるから、私もタカシのファンになる。…と、書いたところで気づいた。収録作品「駅前無認可ガーデン」に特にその色が濃厚なのだが、私はタカシとマコトのやりとりを読んでいるのが楽しいようだ。これはタカシ個人のファンというのとも少しちがうかなと思う。そして、こればっかりは読まなければ味わえない醍醐味だ。
さてその「駅前無認可ガーデン」。四話の中から、この話を取り上げることにしよう。Gボーイズの現キングのタカシが元キングのシンジから依頼され、マコトに回ってきた事件。事件というよりどのようにして事件を防ぐかということに目的がある。それというのも夜の仕事を持つホステスたちから子どもを預かるキッズガーデンを経営するシンジの下で働くテツオがロリコン事件の犯人ではないかという疑いを持たれているからだ。テツオは頭は少し弱いが気のいい青年で、事件の大詰めではこの青年が大きな働きをする。ホステスから子どもを預かる夜の保育園という、場所の設定が意外性をついており、人物間の交流が緻密に描けている。
四話を私個人の評価が高い順に並べてみた。「駅前—」と「野獣とリユニオン」が並び、次に「池袋フェニックス計画」、最後が表題作の「灰色のピーターパン」となる、皮肉な結末に落ち着いた。といっても、どれも一定レベルは必ずクリアーしているところがこのシリーズの魅力の一つであるが。