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日本語って素晴らしい短歌って面白い。もはや東洋の神秘だな、57577の文字列に隠れた奇跡、たまにニヤリ、主に感嘆。
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うーん、もっと面白いはず。
トナカイがオーバーヒート起こすまで空を滑ろう盗んだ橇で
がよかった。
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夏休みの自由研究、大人版(短歌編)。シャボンまみれの猫が逃げだす午下がり永遠なんてどこにも無いさ/ガードレール跨いだままのくちづけは星が瞬くすきを狙って/見たらふたりは別れるという真夜中にテトラポッドを運ぶトラック
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ステキに完成された夏休みの宿題
校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け
突き出した舌の先にはシーソーの下で光っているみずたまり
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『朝の鳥がさえずる前に胸をひらけシャツのボタンをすべて飛ばして』
最初の歌を読んで、ああ、穂村さんの世界にまた来たんだなあ、と感慨もひとしお。
やっぱり、なんかクスッとしてしまうんだけどね。
「シンジケート」の次に発表された、この歌集は、夏休みの自由研究みたいな感じにしたとのことだが、そのイメージを、おもいきり通り越して自由が過ぎるところに、らしさを感じました。
『真夜中の中古車売り場で思い切り振って渡した三ツ矢サイダー』
『回転灯の赤いひかりを撒き散らし夢みるように転ぶ白バイ』
『まるで薬の効能書きだ大統領候補のためのキャッチコピーは』
等の、純粋無垢な顔をしながら躊躇わずに抉る感じ。
『泣きじゃくりながらおまえが俺の金でぐるぐるまわすスロットマシン』
『お遊戯がおぼえられない君のため瞬くだけでいい星の役』
『ぴかぴかの灰皿持って駆けてくるスタンドボーイに祝福よあれ』
等の、器用に生きられない者たちへのやさしい眼差し。
『月にいるのは兎? サーカス逃げだした空中ブランコ乗りの兄妹?』
『チューニング混じるラジオが助手席で眠るおまえにみせる波の夢』
『くるぶしをあらわれながら手をいれるなみうちぎわの郵便ポスト』
等の、センチメンタルな横顔も見せてくれて、今作も多種多様で味わい深く、「シンジケート」が好き過ぎたため、そちらと比べるとやや物足りなさを感じたが、その時代特有の匂いを感じられる人なら、きっと共感できる歌集だと思います。
また、私の最も好きな歌は、
『愚か者・オブ・ザ・イヤーに輝いた俺の帽子が飛ばされて 海へ』
で、おそらく、
『飛ばされて帽子は海へ 今朝はもうおまえの心などみたくない』
に繫がるのではないかと、勝手に空想して楽しみました。
ちなみに、この歌集をまとめた頃の、穂村さんの部屋にはクーラーが無かったそうで、
「やった、私と同じだ!!」
と、何故か嬉しくなってしまった(^_^;)
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「シンジケート」に続いて手にとったのですが、若さゆえの猪突猛進さを皮肉っているようなエッジの効いた短歌が多くてかなり笑えました。
特に気に入ったのは下記。特に「おまえを〜」の身も蓋もない表現は最高ですね。
●風を操る僕らを見たら鉤爪の海賊たちも十字を切るさ
●眠くない?眠くない?と首曲げてひとつ覚えの鸚哥のように
●おまえを剥く場所をめざして偽物のサンタクロースが溢れる街を