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若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 みんなのレビュー

  • 城 繁幸 (著)
  • 税込価格:7707pt
  • 出版社:光文社
  • 発行年月:2006.9
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー361件

みんなの評価3.8

評価内訳

361 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

昭和的価値観が若者達の未来を奪う。『彼らを食わせるために,僕の人生がある訳じゃない!』これが若者の叫びである。

2006/11/03 05:55

18人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:問悶 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者は,ベストセラーとなった『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』で,成果主義の様々な問題点を指摘し,「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を発信し続けている方である。その彼が,「3年で3割が辞める」新卒離職率,「心の病」をかかえる30代社員の急増,ニート,フリーター問題・・・これらの社会問題に,共通した原因を見いだした。「昭和的価値観による年功序列というレールが崩壊したこと」に起因していると言うのだ。先の見えない社会の閉塞感,少子化問題や年金・社会保障問題までもが,その根底に「年功序列の崩壊」があるという。

 「辞められる側(会社側)」の論理は「わがままで我慢できない若者たち」というもの。不景気で採用が絞られる中,企業は「明確なキャリアプランを持っている優秀な新卒者」を人材として欲しい。「何でもやるので採用して下さい」という者は論外。しかし,先に述べたような優秀な人材は,「仕事に対する意識が高くなりすぎている」ため,入社後,希望していた業務と実際の業務にギャップがある場合,強烈なフラストレーションとなる。「自分がやりたかったのは,こんな仕事ではない・・・」と感じてしまうのだ。結果として,せっかくレールに乗ったのに途中下車となってしまう。「企業が認めた優秀な人材」の離職率が高いという企業のジレンマなのである。
 そもそも,新規採用者を増やせない現実には理由がある。『年功序列というレールに乗り,「現在上にいる人(高給をもらう人)」を守るため』なのである。以前は,「若いうちは辛抱しろ」と言われ,「40歳になったら蔵が建つ」「50歳になったら・・・」という話が実現されていた。そんな『年功序列のレール』に乗りたくて,「何でもやります。」が当たり前だった。しかし現在は,一生「下」のまま,「使われ損」で終わってしまう可能性がある。『年功序列のレール』は,ある日突然切れるのだ。そのような現実が,採用後3年くらいで見えてくる。『彼らを食わせるために,僕の人生がある訳じゃない!』これが若者の叫びであり,離職者を増やしている要因である。
 「年功序列」という切り口で,本筋からそれることなく論理が展開されているため読みやすく面白い。「日本の社会」は「若者にツケを回す社会」と著者は言う。これまで,政治家も,マスコミもこのことを取り上げてこなかった。それはなぜか・・・。政治家も,マスコミの有力者も『年功序列のレール』に乗っているからなのである。

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紙の本

給料か、人間関係か、やり甲斐か

2006/12/13 22:58

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆきはじめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 前書きから、著者が30代前半であることをいきなり意識させられ、読み終わるまでそれは続きました。分野的にも表紙からしても、中高年の目で見た最近の若者観が述べられているものと予想していましたが、実は青年によるものだと知って、今度は若者の言い分だったのかと考え直しました。ところが、どちらも思い違いだったようです。
 本文では、若者側からの問題提起というよりは企業側の自己分析という雰囲気ながら、年功序列と成果主義が会社組織で実際にどう利用されているかを20代の若者向けに解説しています。そこには、高度成長時代の安定という幻影に惑わされず、若者には進むべき道を切り開いて行って欲しいというメッセージが込められていました。
 書名は中高年の気に留まるものですが、内容は将来を考える若者向けだと思います。

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紙の本

イチ若者として。

2009/09/06 17:18

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ばー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 新書ブームだった頃に大いに売れた本の一つ。
 私はどうにもこういう社会系に疎いので未読であったが、100円だったので読んでみた。的確ではない書評、しかも時期を逸した書評になるので、若干の今更感を自分でも感じるが。

 この本のテーマは、「若年層の離職」というよりも、「年功序列制度」なのだろう。
 筆者は、年功序列制度が既に崩壊し、それによる不利益、負担が若者に負の影響を与えていると説く。成果主義を導入しても抜本的に変わっていないので、非正規雇用の増員、新卒採用減などを繰り返しても、負の連鎖は止まらない。
 そこで、我々は現在の昭和的価値観を見つめなおし、自分の本当の仕事の動機を見つけてはどうか、と婉曲的に最後を締めている。筆者は年功序列制度を完全否定するわけではない、と文中で断っているが、幾分操作的な文章である感は否めない。「仕事は根性と気合だ」的な体育会系のビジネス書とは真反対である。
 もとより上記のような主旨であるので、根源的な原因である不況への視点はほぼ無い。が、今の状態を大雑把に再確認し、更に若年層の離職率という卑近なタームへと目をつける点は優れていると思う。私のような門外漢で非常識的な人間にとっては、「なるほどね」と納得する場面が多かった。

 じゃあ実際はどうなのだろうか。
 私は80年代生まれで、徐々に景気が回復していると「された」時に就職した公務員だ。
 同期は前後の年を比べると多く、公務員を志望していた学生も多かったように思う。
 また、私の友人も公務員が多く、彼らの性格、私の交友関係にもよるが、民間に就職した友人よりも公務員の彼らの方が苦労が絶えないようだ。まああまり役には立たない情報だな、これは。
 入社(もしくは入庁)して2・3年足らずだから当たり前かもしれないが(というのが昭和的価値観なのだろうか)、彼らのモチベーションは低い。「仕事だから」という理由で毎日ひいひい言いながら、欝になりかけながらも職務に専念している。
 既に転職した人間もいるにはいるが、ごく少数のようだ。
 彼等(私も含めた)の願いは、「仕事をもっと早くできるようになりたい」、「今の仕事が嫌だ」、「人間関係が嫌だ」など。少なくとも本書で筆者が書いているようなことは誰も言っていない(腹の中は分からないが)。少なくとも、「仕事は嫌だけどやんなきゃならん」である。
 職場の上司も概ね、「仕事はしたくない」派である。ケースバイケースに偏るので恐縮だが、「この仕事は天職だ」という人間は本当に少ないように思える。

 これらの事実から何が見えてくるのか、私には分からない。
 
 ただ、私自身は筆者の主張に概ね賛成だ。だからこの本を読んだ。そして、満足した。
 
 自分をどの程度のレベルに持っていくか、また、その努力をするか。そして、自分がどれだけのレベルであるか「自分で」分かるか。個々人の問題とはいえ、皆が皆そうではないとはいえ、不断の努力は必要だと私は感じる。

 筆者の言うとおり、年功序列システムはもう限界なのだろう。だが、それを立て直す地力が、国にも、人にもあるのだろうか。普通の若者の一人である私は疑問に思う。

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紙の本

年功序列システムの本質は「ねずみ講」だったのだ?!

2009/01/18 16:00

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る

刺激的な題名だが,中身は至極まともな論考。ま,かいつまんで言えば「年功序列」というシステムが壊れて久しいと言われていながら,人々の固定観念のなかにはそれが根強く残っており,そのギャップが意味するものに気づくと若者は将来に希望を失って会社を辞めていくのだ,というハナシである。……ちとかいつまみ過ぎたかな?

ご存知の通り,年功序列というのは「若いときは苦労しても年を経るごとにその苦労が報われていく」という就業スタイルである。業種によって差はあるが,若いうちは自分の働きによって会社が手にする利益の大半は自分の懐に入らない。年を経て階級があがると,若いときより多くの利益を会社に上げさせているわけぢゃないのに給料が上がる。言葉は悪いが年を取ると若いときの苦労に報いる意味で,その時点の若い人のアガリをかすめることが許されるというわけだ。

高度成長期からバブルの崩壊まで,この……言ってみれば江戸時代の丁稚制度の拡大型みたいなシステムがうまく行っていたのは実はシステムがよくできていたからではない。成長が続き,景気が基本的に右肩あがりで来たからである。著者はこのシステムの本質を「ねずみ講」だと喝破する。

「若いうちは我慢して働け,今によくなる」というのはつまり「そのうちお前がアガリをかすめることの出来る若い奴(カモ)が入ってくる」という意味であり,逆に言えば「新たなカモが来なければ永遠に自分が一番下,状況は絶対に改善しない」のである。よくおっさんたちは「今の若い奴はがまんが足りない」と言うが,「がまんしてればイイコトがある」というのがまったくの空手形になってると分からないおっさんの方が鈍いのだ……と,いうわけ。

ところで,かく言うオレも1983年に就職した最初の会社を1986年,つまり3年で辞めた口である。バブル崩壊前のことであり,「オレこそ3年で辞めちゃう若者たちの先駆者だ」と威張るつもりもないが(つうか威張っても何にもならないんだけどさ),今思えばあの時オレが考えていたのもこんなことだったような気がする。

今自分がやってる仕事がいくらになり,そのうちどんだけが自分の取り分,会社の取り分がどんだけで,どんだけが税金か,と考えることは(それを考えた末,年功序列を信じて会社を辞めないという選択をするにしても)結構重要なことだ。短時間で読める本である。当の若者だけでなく「今の若い奴はがまんが足りない」とお嘆きの貴公に是非お勧めしたい辛口のお酒……ぢゃないや,本であります。

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紙の本

ベストセラー本。

2009/05/03 08:37

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る

ベストセラー本。

でも内容は、一般的とも言えるものです。

結論は、年功序列型の体系と中途半端な成果主義のはざまで若者の生き場がなくなっているということなのでしょう。

成果主義が必ずしもよいとは言い切れなくなっています。

たしかに業績に貢献する社員は出てきますが、一方でついていけない社員も増えます。

また、年功序列型の体系は、右肩上がりの経済状況を反映したもので、これも現代の状況にマッチしているものではありません。

しかも、「ゆとり教育世代」ともいえる現在の20代、30代は、「自分たちの権利主張」は強いものの「自分たちがやらなければならない義務」については逃げる、無視する傾向があります。

これから会社が、こういった若者を「戦力化」していくためには、もっと根本の部分から変えていかなければならないのかもしれません。

龍.

http://ameblo.jp/12484/

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紙の本

著者のお家芸である「成果主義と年功序列」からして,ほぼ予想できる内容。

2009/10/01 00:45

10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る



はじめに 「閉塞感の正体」を見きわめる
第1章 若者はなぜ3年で辞めるのか?
第2章 やる気を失った30代社員たち
第3章 若者にツケを回す国
第4章 年功序列の光と影
第5章 日本人はなぜ年功序列を好むのか?
第6章 「働く理由」を取り戻す

著者は1973年(山口県)生まれ。東大(法)卒。富士通入社(97-04年(24-31歳),人事部)。株式会社ジョーズ・ラボ代表取締役。本書は著者が33歳の時の刊行。手許のは,三か月足らずで9刷の06年印刷分。ベストセラーに,『内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊』。本書は著者が33歳の時の作品。


本書副題が本書の趣旨。目次を見て内容をつなげると,“新入社員の若者たちが3年で退社してしまうのは労働意欲を失ったからであり,意欲喪失の原因は年功序列が彼らにツケを回しているからだ”という論旨。中高年の賃金を若年層が稼ぎ出しているという構図だ。

「近藤君は28歳のフリーターだ。現在は都内で進学塾講師のバイトをしながら暮らしている。月収は15万ほど。家賃が6万円だから,決して楽な暮らしではない。/実は,彼は東京大学法学部卒という学歴を持っている。/卒業したのが24歳の時だから,留年して年を食いすぎたわけでもない。成績も学内で上位二割には入っていた。」(128-9頁)
「『給与も仕事内容も新人並みでかまいません。』/日本ではこういうアピールがまったく通用しない。」(144頁)

要するに,学歴優秀でも,年齢が年功序列の枠組み(新卒資格)に入っていなければ,新入社員にはなれないし,他方で,転職に満足しているのは1割で,年功序列の賃金体系が壁となってほとんどの企業には横滑り的には入れない現状を著者は指摘している。



本書のカバーしている範囲(量も含む)と,新書という性格,なによりも著者のお家芸である「成果主義と年功序列」からして,ほぼ予想できる内容。残念なのは,(新書という制約のためであろうが)何らデータ的な裏付けがなく,感想文で終わっていること。成果主義と年功序列の基本特徴の著者による定義もない。これでは,本書は優秀な若手の恨み言だともいえる。

著作として,また学歴的に著者に不満なのが,本書の構造が,水月『高学歴ワーキングプア「フリーター生産工場」としての大学院』と類似していて,破綻していることだ。最終章では,年功序列制度下でも頑張っている若者もいますよ的な結論が導かれている。論旨構造からして,こういった結論が出てくるのは破綻だろう。編集者にせっつかれたからだろうが,こういうハッピーエンドを狙うよりは,賃金構造(=年功序列)変革提案もしくは代案があるべきだろう。「働く理由」を取り戻す(第6章)とは,(若年)労働者層の主体的な意識改革の勧めなんだが,当該層の意識分析は本書には皆無だった。


僕はもう中年(おっさん)なので年齢的には著者の攻撃対象だが,本当に若年層には現在の中高齢層労働者の30年前的存在がいないのだろうか? 30年後には30年後の20歳代に同じことを言う可能性が当該若年層にはないのだろうか? 私も転職経験者なのでよく分かるが,日本社会では転職は試練だ。よほどの人生的決算を出していれば別だが,私のようなほとんどの凡人にとっては地獄への階段ではあっても,十中八九,天国への階段ではない。年金をはじめとして政府の労働市場(転職市場)変革政策には不満もある。ミクロで見ても,私の会社の50代には平気で「昭和的価値観」(209頁)で自分より若い同僚に向かって仕事を丸投げする馬鹿もいる。一方で,20歳代は,まぁまず無責任で世間知らずだ。職歴が短いから大した業績はない。仕事への自分の態度を平気で棚上げできる図々しさを備えている。相手の人当たりが良いと見れば,職歴も年齢も上の同僚に平気で説教を垂れることができる。少なくとも私の「昭和的価値観」では考えられない。


(1,553字)

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2006/10/05 22:51

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2006/10/12 18:15

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2006/10/29 22:20

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