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有元利夫絵を描く楽しさ みんなのレビュー
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紙の本
「有元利夫 絵を描く楽しさ」、その平易さの中の奥深さ!
2010/08/09 19:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクー - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在、東京都庭園美術館で没後25年の展覧会が開催されている有元利
夫。彼の絵に魅了された人には「とんぼの本」シリーズのこの一冊をぜ
ひ読んでもらいたい。
様々なことが書いてあるが、有元さんが自らの作品やその製作プロセ
スを引き合いに出しながら語る美術論、絵画論は、驚くほど平易だ。評
論家にしても画家にしても、なんだかやたらと難しい言葉を使って語る
人が多いが、彼の言葉はスッと心に届く。しかも、深い。そして、納得
ができる。普通の言葉を使って大切なことをきちんと語れるのだからス
ゴいのだ。
この本が出されたのは、生誕60年、没後21年の時だ。38歳、画業10
年足らずで亡くなってから今年で四半世紀が過ぎた。25年であの素晴ら
しい絵がどのように変化し、新たな展開を生んだのか…。思ってみても
しかたがないことだが、ついつい考えてしまう。
双子のように生きた、といわれる容子夫人の回想の部分が印象深い。
芸大では音楽部のリコーダーの授業まで受けていたこと。「容子は俺が
死んでから描けばいいじゃない」と言われたこと。有元の伴奏をするた
めにチェロを習いに行ったこと。古い額縁を買ってそれにあわせて絵を
描いていたこと、などなど。絵はもちろん、立体や素描、好きだった品
々などの写真も多く収められていて、幾度なくページを繰ってしまう。
有元利夫という希代の画家の魅力と足跡を知るには最高の一冊であろう。
(庭園美術館での展覧会は2010年9月5日までです)
ブログ「声が聞こえたら、きっと探しに行くから」より
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