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紙の本
キリスト教伝来のウラのウラ
2008/08/31 09:02
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
イエズス会とフランシスコ・ザビエルと言えば,16世紀,日本にキリスト教を伝えた立役者として,みのもんたのクイズ番組で言えばまぁ250万円クラスの問題である。が,それぢゃイエズス会はいつどこで出来たどんな組織で日本以外ではどんなことをしていたのかとなると,いきなりこれが1000万円級の問題になっちゃう。いやオレなどこの会がいまだに健在で,例えば四ツ谷の上智大学などが「ココ系」(「ココ系」って何語だよ?)だなんてちぃっとも知らなかったよ。
時は16世紀の大航海時代,ローマ法王はポルトガルとイスパニア(スペイン)にこの世界を分割・征服する権限を与え,その征服地域にキリスト教を布教させることにした(このしごく勝手な世界分割を「デマルカシオン」と言う。これも1000万円級かな?)。当時新興団体であったイエズス会はこの計画に乗り,世界の東半分を「担当」したポルトガルと共にインド,東南アジア,中国へと布教活動を展開。その一人フランシスコ・ザビエルが日本に来てあの「新しい歴史教科書をつくる会」編集の日本史教科書にさえ載せてもらえるほどの人物になったわけである。
本書は当時のイエズス会の資料を丹念にあたり,その彼らの活動を物心両面から解析しているのだが,オレにとって興味深かったのは,彼らがこの布教活動にあたり,抜き難い人種的偏見を持っていたこと,そしてそれ故にアフリカ,インドの人々よりも肌の色が薄い中国人,日本人にこそ「立派なキリスト教徒」になる資格と資質があると思っていたってあたり。そして当初ポルトガル王に依存していた活動資金が足りなくなり,彼らにとって「不浄」でもある貿易に手を染めるようになっていくその経緯(日本においてはやがて軍事に関しても同じようなことが起きる)……。いやいろいろ勉強になりました。
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