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紙の本
SFというよりサスペンス小説。
2012/03/23 12:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:霜柱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代は今よりほんの少し未来、地球低軌道を回る宇宙船への切符が懸賞になる時代の話。
主人公は妻とは離婚寸前、息子とは分かり合えず喧嘩ばかり、そんな日常を送っていた普通のアメリカ人男性。
民間の宇宙体験旅行サービスが当選し、宇宙に憧れを持っていた主人公は嬉々として宇宙へと行く事を決意します。
他の乗客が全員都合によりキャンセルする中でもその決意は変わらず、宇宙飛行士と2人だけで地球低軌道へ。
が、地球低軌道へ乗った途端に、極小の流星体が機体と宇宙飛行士の頭部を貫通。
重要な機器がつまった機関を破壊し、地上との交信が不可能な事態へと陥ります。
必死にマニュアルを調べ、機体を反転させ、メインエンジンを動かそうとするもビクともせず、手詰まりのまま待ち受けるのは、およそ5日後に確実に訪れる己の死。
絶望を悟った彼はラップトップに向かい、これまでの人生の事、後悔している事、家族の事、様々な事を書き綴って行きます。
しかし、そのラップトップにはスパイウェアが混入しており、彼の意図せぬままに彼の書く文章は地球へと届き、アメリカ中、地球中の何億という人間に伝わり世界を動かしていく……
という感じで始まるややSFっぽいサスペンス小説です。
自分が大分歳を取ったせいか、妙に泣けてくる部分が多かったですね。
まさか他人に伝わってると思わずに書かれる、いつか読むかもしれない未来の人々に向けて語られる言葉。
何故自分は先延ばしするだけで親への親愛の情を直接にでも電話を使ってでも届けなかったのか、息子と分かり合おうとしなかったのか、愛していると言えなかったのか。
数日後に死が待っているという状況で語られるその言葉が、何とも琴線に触れるのです。
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